進化系缶レモンサワー紹介① 『寶 極上レモンサワー』
こんばんは。ストロングおじさんです。
前回までの2回の記事で、過去のレモンサワーブームの歴史を振り返るとともに、現在起こっている第三次レモンサワーブームにおけるレモンサワーの進化について説明しました。
この第三次レモンサワーブームの主役になっているのが進化系レモンサワーです。レモンに果汁を搾るだけではない、数々の工夫を凝らしたサワーが提供されています。
そして、前回チラッと触れましたが、レモンサワーの進化の流れは居酒屋だけに限りません。居酒屋でのレモンサワーの進化にインスパイアされ、2018年以降数々の進化した缶レモンサワー、言うならば”進化系缶レモンサワー”が発売されています。
これからしばらく、そんな”進化系缶レモンサワー”を順番に紹介していきましょう。全6回を予定しておりますが、まず一発目は缶チューハイの老舗が送りだすあのブランドです!
寶 極上レモンサワーとは?
『寶 極上レモンサワー』は2018年3月に宝酒造から発売された缶レモンサワーブランド。そのコンセプトはズバリ”繁盛店のレモンサワー”です。
下記は2018年の『寶 極上レモンサワー』の発売時のニュースリリースからとった一文。宝酒造も、私が前回の記事でお伝えした現在のレモンサワーのブームと、及びそこで飲まれているこだわりのレモンサワーに注目していたことが伺えます。
近年、東京の飲食店を中心にレモンサワーが注目を集め、繁盛店では店ごとに看板となるこだわりのレモンサワーを取り揃えており、この“レモンサワーブーム”は全国に拡大しています。
こうした流れを背景に当社では、“焼酎”と“レモン”にとことんこだわった“寶「極上レモンサワー」<瀬戸内レモン>・<丸おろしレモン>”を新発売し、当社の強みである焼酎を活かして独自のおいしさをご提供していくことで、市場の更なる活性化に努めてまいります。
そして、宝酒造自身がこの繁盛店のこだわりのレモンサワーの味わいを缶で表現しようという想いで開発されたのがこの『寶 極上レモンサワー』です。
ここからは開発に至った詳しい経緯、更にその技術的なこだわりを説明していきましょう。
開発の経緯
具体的に開発に動き始めたのは2017年の夏ごろとのこと。
前回の記事でも少し触れましたが、この年の夏、ちょうど初のレモンサワーフェスティバルが開催されました。実は、宝酒造はそのレモンサワーフェスの協賛を務めています。
その中で、市場のレモンサワーが進化しているということを感じる一方、缶のレモンサワーは実はあまり進化していないことに気づき、缶でもこのようなレモンサワーをつくりたいと思ったそうです。
というのも、当時の缶レモンサワーの売れ筋のほとんどが、2010年以前に誕生したブランドだったのです。
実際、この時期には、2010年代後半に生まれた居酒屋の進化系レモンサワーのエッセンスを取り入れた商品、というのはまだ発売されていなかったと思います。
そして、宝酒造はその第一号になるべく、、、と、思ったのかどうかはわかりませんが、繁盛店のレモンサワーの味わいを目指し、開発に着手します。経緯をまとめると、下記のような感じになりますね。
技術的なこだわり
しかし、「流行りの進化系レモンサワーを缶にする」と言っても、それは生半可なことではないんです。前回の記事で説明した通り、進化系レモンサワーは果汁を搾るだけでなく、レモンを丸おろししたり、漬込んだり、シロップにしたり、メチャクチャ大変な工夫が織り込まれています。
そのような進化系レモンサワーを缶で表現するためには、どのような技術が用いられているか、そのこだわりを説明しましょう。
①レモンへのこだわり
実は、寶 極上レモンサワーに使われているレモン成分はレモン果汁だけではないんです。下記の通り、様々な形でレモンの味わいを追求しています。
例えば、レモンのうまみ成分を抽出した『レモンエキス』。レモンのうまみというのは、実は果肉や果汁だけじゃなくて、果皮やそこに含まれるオイル等、いろんなとこに詰まってるんです。それを独自の蒸留技術で抽出した、まさにレモンのうまみのかたまりようエキスです。
更には『レモンスピリッツ』。レモンの香りって水よりもお酒になじみやすいんですよ。なので、レモンの香りをあらかじめお酒に閉じ込めることで、果汁のみでは表現し得ない豊かな香りを引き出ししています。
そして、レモンを丸ごと粉砕した『レモンペースト』。絶妙なバランスで微細化されたペーストを用いることで、果実本来のジューシーな飲みごたえが付与されるそうです。ちなみにこのペースト化は、大きすぎるとざらつく、細かすぎるとコクがなくなるらしく、非常に繊細な技術らしいです。
このような、長年培った宝酒造独自の果実の加工方法を用いることで、進化系レモンサワーの特徴となっている「濃く、複雑な」レモンの香りが表現されているのが、『寶 極上レモンサワー』の第一の特徴です。
②焼酎へのこだわり
うまいレモンサワーのもう一つのキープレイヤー、それは焼酎です。
缶チューハイではすっかりベースのスピリッツはウオッカになっていますが、居酒屋のレモンサワーは依然として甲類焼酎が主流なんです。
やっぱり酒場の酒ですからね、しっかりと酒の味も感じられる焼酎じゃないと、つまらないでしょう!(あくまで個人の感想です)
酒の味があまりしない、レモンの味ばかりするサワーじゃ味気ないでしょう!(あくまで個人の感想です)
うまい焼酎を使ってこそ、居酒屋のレモンサワーの味わいでしょう!(あくまで個人の感想です)
そんなわけで、『寶 極上レモンサワー』は繁盛店の美味いレモンサワーを再現するため、焼酎にもこだわっています。
それが下記です。
まずは樽貯蔵熟成酒。宝酒造は色々な缶チューハイで、甲類焼酎に樽でじっくり熟成した樽貯蔵熟成酒をブレンドし、ベースに用いています。本製品にもこの樽貯蔵熟成酒に使用しており、レモンの香味に負けないコクを付与しています。
そして、さらにレモンサワー用焼酎も合わせて使用しています。これは、甲類焼酎にレモンの香気成分を加えたもので、これによりレモンの風味がより一層引き立っています。
このレモンサワー用焼酎は、元々は「居酒屋さんが美味しいレモンサワーをつくれるように」ということを主目的に開発されたらしいですが、その技術を今度は自身の缶製品にも取り入れた、というわけです。
こだわりの技術 まとめ
まとめますと、下記の通り!レモンと焼酎にとことんこだわって、繁盛店のうまいレモンサワーの味わいを実現しているのが『寶 極上レモンサワー』です。
正直、数多くの缶チューハイを見て来た私でも、率直にいって変態的ともいえるこだわりと技術がそこにつまっています。おかしいんですよ。。。普通、缶チューハイにそこまで手間をかけないんですよ。変態的というか異常なんですよ(褒めてる)
そのこだわりもあって、価格帯は158円~178円(税抜き)といった具合に一般的な缶チューハイに比べ正直お高めなんですが、それに見合うだけの美味しさがあるのは私が保証します!
次のパートで、実際の商品を紹介していきましょう!
寶 極上レモンサワーの代表フレーバーの紹介
さて、『寶 極上レモンサワー』は2018年3月20日に発売されたので、この記事を書いている現在(2020年7月22日)で2年と4か月が経過しています。
ここまで、何種のフレーバーがラインナップされているか、ご存知でしょうか?『極上レモンサワー』というブランド名だけあって、全てがレモンサワーです。その数はなんと。。。
12種類です!
もう一度言いますよ、12種類です!!!!
レモンサワーだけで、12種類ですよ!!!!!!!!
これは端的に言って、かなりヤヴァイです。10種類以上のフレーバーのラインナップがある缶チューハイブランドは珍しくないですが、それはレモン以外にもグレフル、梅、ぶどう等、複数の果実を合わせてのことです。
こちらはレモンのバリエーションだけで12種類のラインナップ。はっきりいって異常です。変態的です。執拗すぎます(褒めてる)
『寶 極上レモンサワー』は実際に宝酒造の社員さん達が評判の居酒屋を回って、「これだ!」と思う味わいを参考に製品を作っています。そのため、現在の居酒屋のレモンサワーのバリエーションの豊富さを考えると、これだけの種類を思いつくのは確かにわかる。
だからって本当につくんねえよ!!!
と、心の底からツッコミをいれておきます(最大級の賛辞です)
では、ここからは、そんな12種類のラインナップの中から、私が特におススメしたい4品を紹介させていただきましょう。
①丸おろしレモン
『丸おろしレモン』は『寶 極上レモンサワー』の第一弾として『瀬戸内レモンサワー』と並んで発売され、今なお一番人気のフレーバーです。
たっぷりのレモン果汁11%にレモンペーストを使用し、お店の丸おろしのレモンサワーの味わいを表現。前回の記事で紹介した進化系レモンサワーの分類では「すりおろし系」に当たります。
その味わいの特徴はとにかくレモンの風味が強いこと!
レモンの酸味・苦み・甘味、レモンのうまみの全てが表現されています!!
そして、後味に香るしっかりとした焼酎の風味もまた魅力的。
「美味しいレモンサワーを飲んでいるなぁ」という幸せを心から実感できる、お店顔負けの美味しさのレモンサワーだと思います。
②熟成つけ込みレモン
『熟成つけ込みレモン』は4作目のフレーバーです。
こちらたっぷり果汁8%に加えて、レモンをじっくり砂糖に漬け込んだレモンシロップが使用されています。当然、前回記事の分類でいうと「シロップ・漬け込み系」です。
レモンのどの要素も強い『丸おろしレモン』とは違って、一口目の飲み口はとても柔らかい風味です。そして、そのあとにじんわりと、だけどしっかり香るレモン感があります。
現在の進化系レモンサワーでは、漬け込みや熟成により、刺激的なのではなく奥深いレモンの味わいを表現することトレンドの一つになっていますが、こちらはまさにその味わいそのもの!
缶チューハイとは思えない、奥深く上質な一品です!
③味が変わる!?レモンサワー
こちらは10作目のフレーバー。前回の記事でも紹介した「凍結系」レモンサワーの生みの親で、現在のレモンサワーブームのきっかけを作ったと言われる『素揚げや』監修の一品です。
凍結系レモンサワーの特徴は、氷代わりに入れたレモンが溶けるに従い、味わいが濃くなること。その味わいを表現するため、前半と後半でレモンの濃さが異なるしかけをしています。
写真では少しわかりにくいですが、最初の半分(左)と後の半分(右)で色合いが違うのがわかるでしょうか?
これにより、最初はスッキリ目、後半は濃いめと、一缶で2つの味わいを楽しめる。美味しいのはもちろんのこと、「ここまでやるか!」と正直驚嘆したレモンサワーです。
④『とことん沖縄!塩レモンサワー』
最後は11作目のフレーバー。大阪『ウメダチューハイ35』監修による一品。
塩を加えた「+α系」のレモンサワーは各社より発売されていますが、こちらは沖縄産の塩に加え、シークヮーサーと泡盛も加えたまさに沖縄の味わいがてんこ盛りの一品。
レモンのシークヮーサーと爽やかな風味、ベース焼酎の『純』と泡盛のコクのある風味が合わさり、まさに爽快さと飲みごたえを両立した味わいです!
そして塩気が全体の味わいを引き締めることで、いくらでもごくごく飲める夏にぴったりのレモンサワーに仕上がっています!
おわりに
いかがでしたでしょうか?
缶チューハイは果汁を搾ったライトなお酒というイメージされる方もいらしゃるかと思いますが、この『寶 極上レモンサワー』を見て、ものすごいこだわりの詰まった進化したお酒、というのがご理解いただけたでしょうか?
進化系缶レモンサワーのさきがけであり、その最先端を走る本当にすごいレモンサワーなんです。
実は、宝酒造は1984年に日本で初め缶入りのレモンサワーを送り出したメーカーでもあるんですが、その宝酒造がレモンサワーが進化の局面を迎えたこの時代に、再度その味わいを誰よりも早く缶にした、というのが実にすごいことだと思います。
缶レモンサワーの老舗のこだわりを感じますね、
そして、個人的には私自身この『寶 極上レモンサワー』には非常に強い思い入れがあります。
元々、ストロングおじさんという名前が示す通り、ストロングチューハイばかり飲んでいたのですが、たまたま『寶 極上レモンサワー』を飲んだ際、「缶チューハイでこんなお店みたいな美味しいものがつくれんのかよ!」と驚愕した記憶があります。
そして、それをきっかけに、ストロング以外も含めた「缶チューハイ」という沼、ひいては「レモンサワー」という沼にはまっていったのです。
この製品に出会わなければ、私はストロングチューハイを飲み続けるヤヴァイおじさんだったかもしれません。『寶 極上レモンサワー』には感謝してもしきれませんね。
それでは、長くなりましたが今回は以上です。次回は別の進化系缶レモンサワーを紹介しますよ!
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