ドイツとオーストリアのことわざ
„Alte Liebe rostet nicht”「古い愛は錆びない」
初恋を忘れないということを意味しますが、恋人への愛だけでなく初期の情熱、例えば趣味などにも使う事ができるでしょう。長い間忘れてしまっていても、またその情熱を取り戻すと言う意味です。
„Glücklich ist, wer vergisst, was nicht zu ändern ist“「"変更できないこと"を忘れる人は幸せだ」
ヨハン・シュトラウスのオペレッタ「コウモリ」のセリフでオーストリア人らしい心情です。
精神分析を発明したウィーンのジークムント・フロイトの教えでは、不快な過去の記憶の抑制は精神的に健康ではないとされています。しかし、常に過去の損失または敗北だけを考える人は確かに幸せな人ではありません。嫌なことは忘れるに限ります。これが本当のウィーンらしさ。
„Besser der Spatz in der Hand als die Taube auf dem Dach“「手のひらの上のスズメは屋根の上の鳩よりも良い」
捕まえたスズメは小さな成功ですでに手に入れたものだが、鳩はまだ遠い夢を意味します。鳩は飛び去って逃げることができるので、人生ではおそらく将来の大きな勝利よりも小さなことでも満足したほうが良いのです。将来の成功は幻想に過ぎないかもしれないからです。
„Auch ein blindes Huhn findet einmal ein Korn” 「盲目の鶏さえも一度は穀物を見つける」
才能がない人さえも運が良ければ成功し目標を達成できることを意味します。
„Wem Gott gibt ein Amt, dem gibt er auch Verstand“「神は、人に官職を与えたら、頭脳も与えるよ」
誰かが高い官職に達成した場合、賢明な分別も得るという意味です。しかし、オーストリアの現在の政治家を見るとこのことわざの信憑性を疑います。
„Wem Gott schenkt ein Häschen, dem schenkt er auch ein Gräschen“「神は、ウサギを与えた人に、少し草も与えるよ」
貧しい両親に思いがけない知らせがあれば、つまり不意に子供ができたら神様は子供を守るために食物も用意してあげます。
„Übung macht den Meister"( 練習は完璧になる)
努力しなければ成功できない。スポーツでも、芸術でも、職業でも、趣味でも、人は努力なくてはマイスターにはなれないという意味です。
„Was liegt, das pickt"「置いたものはくっついているよ」
トランプゲームでよく使うことわざです。意味は、トランプカードを一枚プレイしたら、もう二度と変更できない。つまり間違って出したカードをテーブルの上に置いたら、取り戻すことは許されません。チェスや他のゲームにも同じことが当てはまりますが、後でそれが間違いだったことに気付いても実行された動きを取り戻すことはできません。何事も思慮を欠いて行動しては不幸を招きます。