浅草ロック座『まつろわぬもの 第三期』を観た!
1景 白鳥すわんさん
現代に蘇り、ひと暴れしてやるぞ!と言わんばかりのイキイキと踊る土蜘蛛の頼もしい姿。絶対にまつろわんぞ!という強い意志を感じた。すわんちゃんの表現豊かな表情が好きです。再び地上に舞い戻ることができた喜びを噛み締めるようなベットに、もう二度と屈しないという強い意志を感じる立ち上がり。数回腰を反らせる特徴的なあの動き、蜘蛛が糸を出す時のイメージなのかなと思いました。かっこいい…敵を残さず糸で絡めとってしまうような指使いもすごく好きでした。
2景 広瀬あいみさん
一つの景の中で一人二役という、難しい役回りを演じられたあいみさん。さすがでした。ペアダンスの凛々しく麗しい動き。衣装はくびれの美しさが際立っておられました。相手役のまゆちゃんの儚い表情にもうるうる…夫にひたすら待たされ、死して幻となって現れても恨み言ひとつ言わずたった一日の再会を喜んだ妻。その儚い優しさをあいみさんが見事に表現されていて感動しました。悲しく切ない物語なのに、見終えた後心が暖かくなるのは、あいみさんのたおやかな動きと優しい表情から、夫への深い愛情を感じたからだと思います。
3景 前田ののさん
姫といえばののちゃん!ののちゃんと言えば姫!自分の好きなものを心曲げずひたすらに追求するお姫様は、正にののちゃんにぴったりな役だと思いながら観ていました。エレクトリカルパレードにののちゃんフロートがあっても違和感ないし、盛り上がる事間違いなしなのでO社は早急に作って欲しい🙏お顔、こだわりのお衣装、ヘアメイク、どこを見ても可愛くて目が幸せ…🥹虫を愛でるだけでなく虫がののちゃんの身体を這う相思相愛なベット、えっちでした💋「いつまでも」の歌詞で浮かべる時の表情に何度もグッときてしまった…😭でも今を全力で楽しむ姫の姿にパワーがもらえる、そんな景でした!
4景 矢沢ようこさま
ようこさんとダンサーズの皆さんによる、戦いを表現した緊張感あるダンスシーン。かっこよくもしなやかさがあるようこさんの動き方が好きです…。再度登場したのは先程まで居たようこさんとは全く違う空気を纏う姿。太刀打ちできないと瞬時に理解してしまう程の鋭いオーラ。魔術で倒した敵を見下す姿は、まるで捻り潰した虫けらでも見ているよう。立ち姿だけで、冷徹な反逆者として放つ圧がものすごくて、息を飲んで見つめるしかなかった。いつものようこさんのあたたかい慈愛の眼差しでなく、感情など存在しないような無機質な冷たい眼差しはゾッとする美しさ。この世は私の手中にあると、自分自身に心酔しているような姿。畏怖を感じさせながらも放つエロスがすごかった…。客席に向け静かにゆっくりと手を振りかざしたり、じっとりとした視線が客席を捉えた時、ああ、私たちも既にこの人の手中にあり、制圧されてしまったのだと思わざるを得ませんでした。
5景 ももせおとさん
かわいい旋風が巻き起こってました💖🌪でも彼女たちは好色五人女…彼女たちの迎える結末がわかっているから、キラキラした笑顔が見えるほど切なくて。かわいい世界をこんなにも切ない気持ちで見つめるのは初めてだったので、新鮮で心に刻まれました。一生懸命愛に生きた女の子を演じるおとちゃん。キラキラした眼差しが眩しくて、楽日の泣き虫さんも可愛かった🥹おとちゃんの投稿で、最後本舞台に向かう時、彼女にはもう磔台が見えていると知り…毎回切なくてたまらなかったです。でも恋する女は最期まで可愛いんだ…!
6景 樋口みつはさん
鬼気迫る鉄輪と安倍晴明による妖しく美しい、静かなる激闘。この景は毎回空気が張り詰めているように感じた。みつはちゃんの鬼になってしまった背中が悲しくて、ふと泣きそうになった。盆にいる姿を見ていると、辛い気持ち悲しい気持ち、全部こちらまで入り込んでくるようだった。気持ちを利用された日あったな、とか色々思い出しながら、固唾を飲んで見つめていた。苦しみながらも相手への想いを断ち切るようなラストシーンを見ていると、自分の心まで浄化されていくような感覚がありました。みつはちゃんありがとうの気持ち。心は誰にもわたさない誰にも奪えないってメッセージを感じて…物語は全く違うけど、7景と繋がっているような気がして、そこにもグッときました。
7景 南まゆさん
チームを引っ張っていく、凛々しいまゆちゃんの姿がかっこよかった。強い信念を感じる眼差し。ミュージカルのような掛け合いがあったり、ストーリー性を感じる景で、すごく見応えがありました。挫けることもあったり、不安と戦いながらも、希望、未来を掴み取る為に力強く立ち上がる姿に感動…。1景から7景まで全て違う物語だけれど、この7景で美しい完結を迎えるような感覚がありました。誇りは誰にも奪えないんだッ…!まつろわぬ事は道を作る事に繋がるのだと、この景が教えてくれました。