BnA Alter Museum
2019年の記事を少し編集しました。
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先日、京都の河原町にある宿泊型ミュージアム「BnA Alter Museum」の
内覧会&レセプションパーティーにお邪魔してきました。
15人のアーティスト,
9人のアートディレクターが手がける31のアートルーム。
"泊まれるアート作品"
その中に、昨年の無責任な3人による"無責任展"でお世話になった
アシタノシカクの大垣ガクさんがディレクションされたお部屋があり、
そのお部屋に置くクッションを作らせていただきました。
河野ルルさんの描いたドウケツエビの原画を元に、
フランスのキルト技法「ブティ」でクッションにしました。
チクチクは楽しいけど、棉詰めが細かすぎて、、
結構な時間がかかりました。
でもその甲斐あって、
偕老同穴(カイロウドウケツ)のお部屋へに並んでいる様子を観れた時は
、、感無量でした。
偕老同穴をイメージした天蓋ベッドがお部屋の中央にあり、
壁一面には河野ルルさんの描く可愛い珊瑚や洞穴エビが。
まるで海の中にいる気持ち。
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ところで、お部屋のテーマになっている偕老同穴(カイロウドウケツ)とは、
深海に生息している海綿の仲間で、
細長い筒形の不思議な生き物です。
ガクさんに見せてもらった本物の偕老同穴 ↑
エルンスト・ヘッケルの絵を実物で見たような衝撃でした。
しかも見せてもらったのは展示中(無責任展)だったのですが、
私はちょうどヘッケルの原画を元にした作品を作っていたのです。
勝手に運命的なものを感じて興奮しました。
話は戻り、偕老同穴ですが、
骨格が網目状になっていて、
中にはドウケツエビという小さなエビが雄雌一対で住んでいます。
このエビ夫婦は偕老同穴から生涯出ることはなく、
一生を二匹で添い遂げるのだそう。
夫婦の絆と愛を感じずにはいられません。
というわけで
偕老同穴の天蓋ベットの中にこのエビのクッションが2つ並んでいるのです。
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部屋の中に入って夢中でベッド周りを観察し、写真を撮り、
ふと振り返ると、部屋の壁にあの時見せていただいた本物の偕老同穴がそっと展示されていました。
ぼんやりと浮かぶ偕老同穴はなんとも神秘的です。
ニクイ演出に心臓がグッとなりました。
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そして別のお部屋のクッションとベッドスローも作らせていただきましたので次回に書かせていただきます。
これまた偕老同穴のお部屋とは全く違った雰囲気で素敵でした。
最後までお読み頂きありがとうございました。