リトル・ジョー
2020年7月28日(火) アップリンク渋谷で鑑賞。
サイエンス的リアルな描写の中に、どこかファンタジーのような雰囲気が全体に漂う作品。
人を幸せにする効果=うつを直す効力がある開発された花「リトル・ジョー」の花粉を吸った人たちが一人ずつ、微妙に前とは違う性格になっていく。という、偶然にも昨今のウイルス問題にもつながるテーマだった。
「リトル・ジョー」の花粉を吸ってしまった人の共通点は、安全面を二の次にして、「リトル・ジョー」を世間に公表し、研究所の外へ出すようになることである。これは開発の段階で受粉ができないようにされてしまった「リトル・ジョー」の生存本能から来るものであり、まんまと人間がその役目を自ら担ってしまう、ある意味シンギュラリティのような要素も含んでいる内容だ。
「リトル・ジョー」の花粉を吸った人間は、皆明るくなるし、何か問題のある行動をするわけではない。しかし、花の繁殖のために人類が操られている様を見るととても恐ろしい。まさに「ゾッとする幸せ。」である。
また、特に印象に残ったのは「リトル・ジョー」が出てくるカットで日本民俗楽器をフューチャーした楽曲が全編で使用されている。日本人だからか、なんとも言えないノスタルジックな気持ちになってしまう。これも製作者の意図なのか?と冗談ながら思ってしまった。笑
( Y.K )
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