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WEST EXPRESS銀河の楽しい夜汽車旅で一路紀南へ【夜行列車連泊#3】

金曜日の夜の京都駅。山陰方面へ多くの列車が出る31番のりばに、この日異彩を放つ列車が止まっていました。その名は「WEST EXPRESS銀河」

闇夜を思わせるブルーの車体

JR西日本が作り出した“新しい”夜行列車で、この日は「紀南コース」という、夜の京都駅を出発して明朝に和歌山県の新宮駅に到着するという運転です。

“新しい”列車と言いましたが、この列車は国鉄型近郊列車117系を改造したもので、車両年齢自体は40を超えています。今でもこうして活躍しているとは驚きです。それに近郊列車が特急列車になるのもマーベラス。

全国でも数少ない夜行列車で大人気なため、都内の某駅で「10時打ち」を敢行。結果は成功、"寝床"を無事確保しました。

40年ものとは思えないピカピカ具合

キオスクで調達したガソリンと、私の鳥取土産「因幡の白うさぎ」。私は先ほど鳥取から都合4時間半かけて京都までやってきたのです。

フリースペースで晩酌。

車内では和歌山大学の学生たちが主催でクイズ・ビンゴ大会を行い、会場は大いに盛り上がりました。正解したクイズの番号をチェックしてビンゴをつくるものでして、友人Tは開始3問でビンゴを達成。景品のエコバッグを貰っていました。

和歌山駅には23時42分の到着。日付が変わって0時40分の発車までおよそ1時間の停車時間があります。ここでは夜食として和歌山ラーメンを食べに行こうということで、深夜帯にもかかわらずWEST EXPRESS銀河のお客さん向けにわざわざお店を開けてくれているのです。

超こってこてのこってり。酔いがいい感じに回ってきてこの時間にシメとして食べるラーメンは最高ですが、目の前の友人Tは苦しそうに食べていました。

今宵の寝床・「クシェット」はこんな感じ。席を上下で確保するのには難儀しましたが、私は上段に、友人Tは下段に入りました。指定席扱いのため、指定席特急料金のみで寝れます。サンライズでいう「ノビノビ座席」です。

写真を撮るのがやや難しいですが、これで雰囲気の85%くらいは伝わっているはずです。

枕元には明るさを調節できる明かり、コンセントと、スマホを置くのにちょうどいい小物入れがありました。

間接照明が枕元をぼんやり明るく照らしてくれます

一昔前まで走っていたブルートレインの2段式B寝台のようなクシェットに横になり熟睡。暑さや寒さは特になく、翌朝6時ごろまで起きることなくぐっすりでした。

串本駅で朝を迎える

朝ごはんは、3日前に予約しておいた銀河弁当を車内でいただきます。郷土料理「めはり寿司」やまぐろの天ぷらなど、沿線地域の特産を詰め込んだ豪華なお弁当でした。

めはりずしが特においしかったです

本州最南端の駅として知られる串本駅では名勝・橋杭岩までWEST EXPRESS銀河のお客さん専用の送迎バスを出してくれていたのですが、我々は乗らずに駅の周りを散策することにしていました。ちなみに駅から歩くと25分かかると公式プレスには書いてありました。

WEST EXPRESS銀河は新宮行きですが、我々は那智の滝に行くために途中の紀伊勝浦で降りることにしています。

本州最南端の潮岬からみる太平洋。

名残惜しいですが到着してしまいました。

ホームでお出迎え

紀伊勝浦駅からバスに乗って那智の滝がある山の中へ。バス停の近くに滝の入り口があるのは助かるのですが、いかんせん暑くて参ります。

日影があって、少しばかり助かった

さあ那智の滝の雄大な姿をどうぞ!!!

滝が見える神社には「日本一のおみくじ」なるものが存在します。何が日本一なのかというと、大きさです。普通両手で持てる程度の大きさですが、ここのおみくじは人の腰あたりまでの大きさがあります。

その分とても重く、線の細い我々には持ち上げるので精一杯。長~いみくじ棒がなかなか出てこないのには大変イライラしました笑。さらに中の棒を混ぜるのも一苦労で、みくじの結果は2人とも同じ番号で末吉でした。

必死に棒を出す友人T

これにて夜行特急・WEST EXPRESS銀河の旅は終わりました。このあと我々は伊勢市に向かい、近鉄特急しまかぜの和風個室に乗車し名古屋、新幹線で東京に“戻りました”。

個室で松阪牛カレーをいただいた

しかしこれで終わりではありません。この日もまた、上野発の臨時夜行列車に乗るのです。とんでもないことです。

記事に出すかは不明ですが、もし投稿した際はそちらの方もぜひご覧ください。

それでは、また。

〈執筆:R〉

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