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温泉と函館山からの夜景で締めくくる北海道旅行15日間の最終日【連載2025冬18】
【前回の記事】
ロング缶のクラシック1本、焼酎2杯、熱燗3合をアテ少なめで飲んだ翌日。見事に頭が痛い・・・。アルコール量は大したことないのですが、食べる量が少なかったのです。最後に小さいおにぎりでも食べておけば翌朝の目覚めも変わってくるんですけどね。
15日間の北海道滞在もいよいよ最終日。寂しいことこの上ありません。
さようなら、キハ40
長万部から乗車するのは函館行きの普通列車。使用車両はヨンマルことキハ40です。運用を調べてこの時間に長万部を離れることを決めたのです。
ホームに行くと旭川運転所の車が出張でやってきていました。長万部でも北海道新幹線の建設が進んでいますが、のんびりとした長万部に東京行きの新幹線が来るなんて、本当に信じがたいことです。
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私がこよなく愛するキハ40ですが、来たる3月をもって函館運輸所のキハ40は定期運用を終了します。機械もぼろくなりますし、手入れも大変。部品調達も難しくなります。DMF15型という国鉄が開発したエンジンを令和になっても使い続けていれば、燃費も悪くなります。リッター1kmも走らないと聞いたことがあります。仕方のないことなのですが、寂しいのです。
ヨンマルはなんといっても、長時間乗っていても飽きない、ケツが疲れない、空いていればボックスシートのトイメンに足をのせて寝ることができる。窓枠にクラシックを置き、エンジン音と排気の匂いを肴とする。素晴らしい車です。
北海道の鉄道旅の魅力を教えてくれたのはキハ40。気動車のエンジン音の魅力を教えてくれたのもこのキハ40。「北海道&東日本パス」という目を疑うような破格のきっぷで、タダ同然で乗り回したこともありました。この車の最末期しか乗ることはできませんでしたが、ここまで運行を続けてくれたJR北海道には頭があがりません。
森では20分ほどの停車時間のうちに駅前の柴田商店でいかめしを購入。キハ40のボックスに収まっていかめしを食べるのはもう二度とないでしょう。
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長万部8時33分発函館行き820Dにヨンマルが固定で入るという情報を聞きつけたのも、北海道滞在を1日延ばした理由の1つです。
素晴らしい思い出を、ありがとう。そして定期運用終了まであと1か月ほどとなりますが、最後まで安全に運行してほしいと願っています。
函館の街へ繰り出す
長万部から3時間。終着の函館に到着。こんなに長い時間をキハ40とともに過ごすことはもうないでしょう。
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気を取り直して街に繰り出したところでびっくり。雪がない。全然積もっておりません。気温もプラスを記録していて、暖かい。
函館グルメといえば、海鮮系、というのはまあ置いておいて、私の函館グルメはハセガワストアの焼き鳥とラッキーピエロです。
今日はまずラッキーピエロへ。ラッキーピエロは函館限定のご当地チェーンで、チャイニーズチキンバーガーをはじめ熱狂的なファンを抱えていると言われております。函館以外からの出店依頼も後を絶たないそうですが、すべて断っていて、函館以外で食べることができたのは過去1度だけ札幌で行われたイベントに出店したときくらいだそう。徹底的に守っているのです。
それだけではありません。食材はとにかく道内産にこだわり、冷凍や作り置きはしない。野菜は無農薬。バーガーはボリューミー。とにかく個性的なのがラッキーピエロなのです。
で、今日の私が注文したのは「チャイニーズチキンカレー」。変わり種にも手を出そうと思ったのです。
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美味しいのですが、いかんせん味が濃く、二日酔いの体には重い食べ物でした。元気なときにまた来ます。
おなかいっぱいになったところで、歩いて赤レンガ倉庫街にやってきました。が、私に引っかかるものは特になし。
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函館にある温泉地といえば、函館空港の目と鼻の先にある湯の川温泉が有名ですが、空港から遠い谷地頭温泉というのもあります。今日は市電に乗って谷地頭温泉にやってきました。
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洗い場にせっけんの常設はないそうで、券売機で買うことになります。が、値札を見てびっくりしました。シャンプーが340円、シャンプーとリンスのセットが330円なのです。
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茶褐色の酸性泉で、なめるとしょっぱかったです。温度調節のために加水をしているのがたまにきず。ただ、広々とした畳敷きの休憩室を使うことができ、ポイント高め。
今日は二日酔いのため風呂上がりのビールとはいきません。たまにはコーヒー牛乳というのもいいものです。
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函館の夜景を見に行く
日本三大夜景の1つにも数えられる函館山からの夜景を見るべく、ロープウェイに乗ってみました。お値段は往復で¥1,800。
昨年の夏に函館山に登ったときには、真昼間にタイムズで行きました。安いから。しかし今回は冬 + 夜ということで、ロープウェイ課金です。たまにはこういうメジャーどころも攻めないといけません。
うん万ドルの夜景と称される夜景がこちら。
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自撮り棒を伸ばして一生懸命写真を撮ろうとしているのはみなさん外国の方です。中華系(中国人とは言っていない)のなんと多いこと。おそらく現地語のガイドブックに「自撮り棒を伸ばすべし」と書いてあるのでしょう。
それにしでここまで自撮り棒を懸命に伸ばすのはなんだか滑稽です。自分の目で見ようとは思わんのかね。という感想を抱きに、ロープウェイ往復¥1,800払ってここにくる価値さえ感じます。
気温は2℃くらいなので、大した寒さではありません。あ、もちろんマイナスですよ。
さようなら、北海道
予定より1日延ばした北海道滞在。それももうあとわずかで終わりとなります。
北海道に来てから、毎日があっという間でした。べらぼうにきれいな景色、うまい飯と酒、クソ寒い中入る露天風呂。そして安い滞在費。「北海道は格安旅行の聖地」なのです。札幌や小樽を回って「物価が高いーーー」と言いながら満足する(した気になる)そこらへんの大学生とは違うのです(超失礼)。
北海道という土地がまた一段と大好きになりました。次来るのは5月になるでしょう。
また行きたい場所、行ってみたい場所が格段と増えました。私は鉄道マニアですが、鉄道だけではなく、車で全道を回ってみたいとも思います。北海道にもっと詳しくなりたい。もっと知りたい。私の知らない素敵な場所や食べ物がまだまだたくさんあるはずです。どんどん発掘してやりたい。
旅に終わりはないのだなと思いながら、深夜2時発の青函フェリーにて函館をあとにして青森へ向かいます。
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3週間の旅もあと3日。本州を寄り道しながらゆっくり東京へ帰ってまいります。
【次の記事】
(準備中)
今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
それでは。
〈執筆:R〉