【備忘】2000年3月31日（金）のこと

2008年03月31日

にMIXIに書いた日記です。

今から８年前の３月３１日金曜日のことです。
特にオチも無いし、長文になるかと思うので何かネタを期待している人は読み飛ばしてください。単なるオレの備忘録です。
（写真に特に意味はなし）週間アスキーに掲載された長谷川京子さまのプリンターになるというコスプレ。キャノンのCMだったかな。

この日はある会社の実質解散日でした。
ほとんどの社員はこの日をもって去らなければいけないわけです。

自分はまだやりかけているプロジェクトがあったのでもう２ヶ月いなければいけませんでした。
最初は４人いた取締役も実質１人となり、社長はどこへ行ったのやら。
社長が無責任ってわけじゃないんですよ。十分償いはしたと思うし。

そして、その最後の３月３１日のお話です。
最後の日でありながら、別段変わったこともなく、それぞれがそれぞれの片づけを終えていた。その３０日前に整理解雇となる社員は既に発表もされていたわけだし、どうしても出社しなくてはいけないわけでもない。

特に何もない平凡な恵比寿と中目黒の間での１日。
でもこの１０日前に日比谷線と東横線が激突して、ボロボロになった車両を見に行ったな。そんな今と同じように桜が咲き乱れる日でした。

その日は午後３時から打ち合わせが入っていた。
打ち合わせと言っても何時に終わるかはわからない。最低６時間のミーティングである。最後に残った取締役はこのミーティングに参加する。
他の会議のメンバーはというと、外注先の方ばっかりで社員は一人もいない。
オレもフリーでディレクターをしていたわけだから、正確に言えば外注だ。

午後３時を過ぎるとメンバーがボチボチ集まってきて、開発中のゲームの試行錯誤を話し合ったりスケジュール確認をしたりとまぁマッタリと進みます。
ミーティングは６時間コースなので、途中トイレも勝手に行き、飲み物も適当に買ってきて、弁当だって注文する。

しかしその日はちょっとだけ雰囲気が違っていたのです。
その取締役は、１度も会議室から出ようとしない。
トイレすら行かないのだ。

オレがみんなの弁当の注文をするために、会議室の外に出た時（午後７時くらいですな）に一人の女性社員が聞いてきた。
「Ｓ崎さんは出てこないの？挨拶がしたいんだけど」
挨拶をしようと待っている社員は他にいるみたいで、せめて最後に一言を言って帰りたいらしいのだ。
別に恨み節を言いたいわけでもなく、「お礼」を伝えたいだけなのだ。

オレは会議室に戻って、取締役に
「Ｓ崎さん、外で挨拶したいってみんな待っているみたいなんですけど」
と言うと
「いいよ」
と一言。結構ですって意味だけどね。

オレはそれを外にいるみんなに伝える。みんなって言っても１０人くらいだけどね。
結局、みんなはそれで帰っていった。特に飲み会もしてないと思う。

その日の会議は終電が終わる１２時近くまでやった。
その間、その取締役は１歩も会議室から出なかった。
もう、オフィスには誰もいない。Ａ井画伯くらいかな、いたのは。

Ｓ崎さんなりに辛かったんだと思いたい。
会わせる顔が無かったんだと思いたい。
逃げたわけじゃないんだと思いたい。

１年前の日記でも書いたけど

・ちゃんと仕事をしましょう。
・ちゃんと契約しましょう。
・ちゃんと約束は守りましょう。
・適当なことは言わないようにしましょう。
・儲かっていない責任は誰かが取りましょう。

「自分にできることはやるだけやらないと」と再び誓う。
たくさんの人が不幸になるのはイヤだもんね。

明日から４月。ウチもいよいよ５年目に入ります。