お米

炊飯器が炊けた合図で私のテンションは飛び上がる。
お米ってどうしてこんなにおいしいんだろうと毎回思うくらい。
炊きあがりの匂いを熱気で鼻が熱くならないように注意しながら
猫のようにすんすんすると、ほわっとした安心感と幸福感で満たされる。
この時多分、セロトニン合成されてる。

お米の魅力は果てしないと思っている。
おにぎりの素質ありきの感じが、もちろんおいしい。
カレーとかカレー3割ご飯7割が個人的な黄金比率だと思っているし、
炊きこみご飯の季節を感じられるところも風情があっていい。
チャーハンやオムライスのガッツリ食べられる感じは最高だし、
食べ合わせが無限大なところもたまらない。

どうしてこんなにお米に目がないのかを考えると
親がたくさんのご飯に合うおかずを毎日作ってくれていたことを思い出す。

母は仕事から帰ると、お父さんや私がたくさん食べるからと、
メイン料理と短時間で副菜を数種類作って、仕事前に準備していたものも
含めると常に4、5種類の料理が食卓に並んでいた。
肉じゃが、高野豆腐、ほうれん草のお浸し、油揚げの煮物、かぼちゃ、
チャプチェ、生姜入りの卵焼きなどなど。
書き切れないけれど、味も良く思い出せるくらい良く食べさせてもらった。

そんな時代から私は離れて今、自分でご飯を作るとき
いつも母が出してくれたおかずを忘れられずにいる。
不安なことも多い人生の中で、毎日ご飯を食べることは
親からの愛を認識して前を向ける要素になっているのかもしれない。

ご飯が炊けたので、ご飯の香りを吸いに行ってきます。
では。

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