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”コーチから選手へ繋いだ勝利へのバトン” 厚い信頼を得たコーチが約半年でApex世界大会に導けたワケ~Magpie編~

みなさんこんにちは!
e-sportsチームNOMURAYA STRIDERZ NAGANO広報担当です!
今回はSTRIDERZ Apex部門が見事日韓1位✨という結果を残し、世界大会に出場することが決定いたしました!🎉
記念すべきラストを飾るのは、選手からの絶大な信頼を誇るMagpie(まぐぱい)さんのインタビューとなります!
少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです!

ー改めて、世界大会出場おめでとうございます!!Magpieさんは2024年になってからコーチとして加入されましたが、そこの経緯を教えていただけますでしょうか。
  まず、オーナーから「コーチをお願いできないか」と声をかけられ、Apexチームの3人を知りました。3人を見た時に、かなり高いレベルで練習しているなと思い、とても惹かれました。そんな3人に対して『教える』というのはおこがましいなと感じ、自分の培ってきた知識や考えが彼らに寄り添えたらいいなと思って、コーチをやらせていただくことになりました。また、自分が今まで選手としてやってきたことも次に残したいと考えていて、その培ってきたものを受け継いでくれるような人がいたら嬉しいなとも考えていました。

 ーそういう考えの元、STRIDERZのコーチとして正式加入したのですね。そこから3人のコーチとして意識されていたことはどのようなことでしょうか。
 3人が求めていることを考え抜いて伝える、ということです。例えば、練習後の反省会を見ながら「今の3人に必要なことはこれなのかな」という風に考えていました。だから自分が積極的に3人の輪に入って、お互いに案を出し合うことは少なかったように思います。まずは3人の話を聞いて、その上で自分なりのアドバイスや寄り添い方を見出していました。
 特に「しゃべりすぎないこと」はすごく意識していました。プレイするのはあくまで選手3人なので、自分が提案しすぎると、それが主体になり、プレイ中に考えることが少し減ってしまうんですよね。思考の邪魔をしたくないので、選手の思考に+αできるような意見を考えていました。だから、実は自分の案をめちゃくちゃ持っていってたんですよ。その中からその場にあった案を提示するので、結局3人に伝えたのは、持っていた案の10分の1くらいです。
ー10分の1…!本当はそんなに意見を持っているMagpieさんであれば選手からもっと意見が欲しいと言われそうですが、実際そういうことはなかったんですか。
 序盤の方は選手から「もっと入ってきてほしい」というようなことは言われました。ですが、この3人のスタイル的にそれはちょっとあってないんじゃないかなと感じていたので、少し調整はしたものの、やっぱり違うなとなり、だんだん引きましたね。3人に寄り添いたいからと言ってイエスマンにはならず、俯瞰してこのチームにとってベストな関わり方を模索しました。そんな風に、話を聞いて「相手が何を求めているか」ということを汲み取り、調整しながら意見を出していく、ということをひたすら続けていました。

強さの秘訣は3人が長く築き上げた絆

ーコーチをしていて苦しかったことや不安だったことはありますか。
 んー、自分はあまりないです。最初に3人を見た時に世界大会に行けるくらいのポテンシャルはあるな、と思っていましたし、実際それを成し遂げてくれたのが本当にすごい。そのポテンシャルをものにできる人ってやはり少ないので、尊敬しますね。逆に、選手はほぼ引退をかけてCC※1に臨んでいたため、すごく不安があったかと思います。プロリーグから外れても頑張り続けて、年齢的な所もある中、それでも諦めずここまでやり続けることは相当苦しかったはず。自分が選手だったら諦めていたと思います。その苦しみを分かっていたからこそ、感情移入して苦しくなったということはあります。でもその姿を見ていたからこそ、自分も頑張らねば、と思いましたね。

ー3人の試合を見ていて、ここぞという時に力を出せたり、逆転勝ちが多い気がするのですが、コーチから見てその理由はなんでしょうか。
「負けたら負け」という割り切りは大きいですよね。自分が選手やっていた時は、結果を出さないとやばい、というような大会で冷や汗をかいたり、変な力が入っちゃったりしていました。でも3人はそこまで多くあるわけではないと思います。そこも3人で長く続けているからこそ。普通のチームは誰かがミスしたら、他の選手に何か指摘されて、それを引きずったりすることもあると思うんですけど、3人は他人から指摘された、というよりも家族に近い仲間なので、受け止めはするけど、精神的に引きずったりしない。これが長く続けて培った絆です。

自分のバトンは3人が受け継いでくれた

ー世界大会を経て、一番嬉しかったことはなんですか。
 3人の優勝インタビューやDMでも「コーチの活躍があったから勝てた」ということを自分に伝えてくれたことです。なんか、、、泣きそうになりました。すごい感動して…。ここまで本当に頑張ってきた自負はあったので、良かったなと。自分が選手の時はプレデター※2にいったり、日韓6位になったりと世間からは高い評価をもらっていたんですが、選手としての目線だと、中途半端だったなと思っていました。そこの心残りはずっとあったので、諦めず3人がやりきってくれたことで、自分が培ってきたバトンをこうして3人に繋げられました。本当に嬉しいです。そして、自分が選手の頃は優勝できなかったので、それに携われたのは、自信にも繋がりました。コーチの考えに合っている合っていないはあまり言い切れない世界ではあるんですが、正解寄りの思考を持てていたし、講師の時も間違った知識は伝えていなかったということが、3人の勝利が証明してくれました。

▲コーチが日韓大会終了後、SNSで3人に綴った思い。
メンバーに対する熱い気持ちが伝わる。
Magpie(まぐぱい)
X:https://x.com/magpie_desu
アマチュアプレイヤーとして2019年からApex競技シーンへ。
SunSister、ConnectGamingを経て、Apex日韓大会で6位という戦績を残す。
プレイヤーを引退後は、e-sports講師業を務める。
選手3人から圧倒的な信頼を得ており、日韓優勝に導いた陰の立役者。

※1 CC:Apex Legends Global Series Challenger Circuitの略称。プロリーグに進めなかったチームや、プロリーグに挑戦するチームが参加するオープン予選。
※2 プレデター:Apexにおける、各プラットフォームのマスターランクで上位750名のプレイヤー

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