2023年|ストライダー14xアドベンチャークロス 横浜ラウンド 開催レポート
朝のすがすがしい空気の中、選手たちがぞくぞくと目を輝かせながら会場までの坂を登ってきます。
4月1日「ストライダー14xアドベンチャークロス 横浜ラウンド」当日。
ストライダー史上最も過酷なレースと言われているのに、どこか楽しそうな雰囲気。
それは徐々に変わっていきます。
受付を済ませた選手とクルーはピットで淡々と車体の整備や選手自身の準備を開始。
ピットからは、勝利への意思、絶対に勝つんだという闘志がみなぎっています。皆、真剣そのもの。
スタート直前。スタートラインには大勢の選手たち。
ちょっと身体をぷらぷら揺らす選手、前を見ている選手、気持ちを作っている選手、どこか緊張しているような選手。各々、戦いの始まりを静かに待ちます。
「レディセットゴー!」
ついに戦いの狼煙が上がりました。
家族の応援が響きわたる中、一斉に選手たちが駆け出します。
直後、足がもつれつまづく選手も。
それでも選手は立ち上がって走ります。強い。
うっそうと生い茂る「げんかいの森」へ、選手たちは飛び込みます。
ここからは選手ひとりだけの世界。ひとりで戦う時間。
選手たちが森へ消えてから、しばらく過ぎました。
コースのある森へ視線をやると、選手のあざやかなユニフォームやヘルメットがちらちら。
そのかすかなしるしから、彼らの奮闘に想いを馳せます。大人ですらちょっと怖い森の中でひとり戦う選手。己の力をふり絞って、自力でゴールを目指します。
なんとか無事帰ってきてくれと祈るような気持ちで選手の帰還を待ちます。
もどかしい思い。思わず遠くの森に「頑張れ」と叫んでしまいました。
そして、ラン、ランニングバイク、バイクと約全長2.3キロのコースを走り終えた選手がついにゴールへ…!
ゴールイン!チェッカーフラッグが限界を超えた選手たちを祝福します。
「げんかいの森」を抜けた選手は、どことなくほっとしているような、やり切った顔をしていました。そして戦いを終え、ひとまわり大きくなったたくましい姿がそこにありました。
今年のげんかいの森の戦いは、静かに幕を閉じました。
次はこの森でどんな物語が生まれるのでしょう。