今宵、バルコニーの上と下で
デジタル本多劇場第2弾を観劇した。
きっかけは村井良大さんを好きになったこと。突然YouTubeに戦国炒飯TVがおすすめされて、昔戦国鍋TV見てたなあ懐かしいなあなんて動画漁ってたら、あれよあれよのうちにハマってしまい、その中でも村井万能説のとおり、たくさんのコーナーに出まくっていてスペック高すぎる村井さんの沼に落ち着いた。（この経緯はまた時間があったら書きたい） 新規ハイオタク特有のエネルギーで村井さんのことを調べ上げていたところ、一番最近の村井さんがここで見られることを発見。しかもお相手役が大好きな昆ちゃん…！見るしか無い！ということですぐさま課金した。
～まだ、近づきたくても近づけない人々の悲喜交々～という副題のとおり、ソーシャルディスタンスをテーマに2メートル以上近づかない、近づけない設定の中で物語は進む。この状況を逆手にとった設定とても面白かった！何かと制限されている中でも、視点を変えて新しいものを生み出せる力がすごい。こういう視点の切り替えは演劇だけでなく、生きてく上で大事だなあ。村井さんと昆ちゃんの回はバルコニーの上と下。ロミオとジュリエットのパロディ。ちなみに観劇したのは千秋楽です（千秋楽大好き）
衣装
名家の跡取り息子金持ちボンボンジュリオ役の村井さんの衣装がとにかく良い…！細身のセットアップ、足首がチラ見えするスマートなスタイルがよくお似合いですね… ジュリエ役昆ちゃんの白いワンピースもお嬢様感があってかわいい！
ストーリー
立場の入れ替わりに引き込まれた。最初は「ジュリエこじらせ女か… お嬢様だからめんどくさいタイプだなあ」と思わせといての切れ味。今や名実ともにミュージカル界のトップである昆ちゃんの美声の無駄遣いがすごい（褒めてる）私の中で昆ちゃんは『音楽劇コインロッカー・ベイビーズ』のアネモネのイメージが強烈すぎて、強い女のイメージ。今回はちょっとガラ悪お姉さんで巻き舌が炸裂してて最高でした。一番好きなセリフは「完全にヤリモクってことね… はあああい！！わかりましたあああ！！」です。スカッとジャパンかな？？ とは言いつつ、時折見せる優しさや弱さのコントラストが自然かつ圧巻。最初に清純のフリをしていたのはロミオの本気を試してたのかな。って思うとジュリエけっこうやり手で策士。
ロミオはさ〜〜クズ男というかダメ男なんだけど、憎めないな〜〜 プライド高いし、「女はこうあるもの」みたいな固定概念強いし、私だったら絶対にお断り！だけど、時折見せる育ちの良さとか素直な感じが好きだった。ロミオの良いところは思ってることを素直に言えるところと、人の目を見て話せるところだね。
ジュリエに「私のことちょっとも好きじゃなかった…？正直に言って」と聞かれたときの村井さんの演技がすごく好きだった…！「好きですよ…？いやてか、好きですよ…」の言い回しがほんとに上手い… 「好きですよ」という同じ五文字なのに、こんなに感情の違いが顕著に出せる村井さんの技術に脱帽。ロミオはこんな恥ずかしい台詞もちゃんとジュリエの目を見て伝えられるんですよ… すごくキュンときた… ずっと見てられるこのシーン…
戦国鍋TVの映像見てても思ったことだけど、村井さんのお芝居好きなんだよねえ。どう好きかを伝えたいんだけど、具体的に言語化できないのがほんとに悔しい… 拙い語彙力で言えば、論理的にお芝居しているところ（憑依型の役者さんではないと感じる。素人意見ですみません…間違ってたらごめんなさい…）、表情管理能力の高さ、語尾まで丁寧にお芝居するところ。とにかく好きです。
最後のシーン、バルコニーに登ろうとぴよーん！！てジャンプして暗転するのがかわいくてかわいくて… 行動力の使いどころそこじゃねえよロミオ… とは言いつつ、名家の子供である二人は通じある部分もあるのかなと思うと、結構お似合いの二人。この二人の今後が気になる…！ぜひ第3弾よろしくお願いいたします！
終わりに
観客がいたらここで笑いが起こってたのかな、と思うとちょっと寂しさも覚えつつ、でも逆に笑い声が入らないからこその二人の掛け合いのテンポ感が心地よかった。20分とは思えないほどの満足感。その他の三作品もすごく面白かった。途中に流れるチェロ演奏も非日常感があって配信でも楽しめたな。とはいえやっぱり劇場で観劇したい気持ちが募った。（アフタートークで投げ銭のお願いをしていて、昨今の厳しい状況を改めて実感した。当事者の方々が直接言葉にしているのを見るのは辛いものがあるけど、出来る限り応援したい）早くいろんなこと気にせず純粋に演劇を楽しめる世界きてくれ〜！
人生の目標の中に「村井良太を生で見る」が追加された。辛い状況が長引いて滅入っちゃうけど、好きと楽しいのために生きていきたいね。いつかまたやってくる非日常のために、今できる日常を蔑ろにせず頑張るぞ〜！