【システマ】ミカエルについて
ぼくはシステマという古代ロシアの格闘技を習っています。その創始者かつ、グランドマスターと呼ばれる人はミカエル・リャブコ師です。
「ミカエル」とシステマを学んでいる人は敬意と親愛を込めて呼ぶことが多いです。本来武道の一流の真の創始者を呼び捨てにするなんてありえません。一時期日本で最も古い武道の一つも齧っていましたが、何段とかの先生ですら、先生と呼ばないと大変なことになります。そもそも声はかけられないし、廊下で出会ったら救急車両がきたかのように道の脇によって頭を下げなければなりませんでした、だから顔も覚えてないです。
システマを始めて、システマを学んでいる人がみんな「ミカエル」とミカエルのことを呼び捨てにして、抱き着いたり、握手したり、殴ってもらったり、自分の子供を連れてきて逆さにして振り回してもらったりしているのを見て心底驚きました。
ここから先はぼくの全くの個人的見解であって、だれかからそう聞いていっているわけではない、と断らせて書かせていただくと、ミカエルはぼくからして全く通常の人間と違う点があると思います。ミカエルは気付きの深度が明確に高いのです。理性の力、理力が破格に高いといっても間違いないかもしれません。
彼のような人はそうはあったことがない。達人技を駆使する武術の創始者としてより、そっちの方がよっぽどぼくにとっては衝撃でした。
システマのもう一つの名前は「己自信を知る」だそうです。そうであるならば、ミカエルは誰よりも己を知ることに長けていることになります。
ミカエルも人間です、失敗もするし、傷を負うし、感傷的になるし、イラつくし、エロい話でゲへへ!って笑うかもしれません。
でも、ミカエルはそういう時もちゃんと気が付いているように見えます。少なくとも何もやりすぎることはないように見えます。彼の笑顔は東洋人のぼくからすれば一般的な西欧人の笑顔とはちょっと違う、人種を超えた不思議な魅力を持って目に移ります。
ミカエルのあの数々のミカエルっぽさは本当にひたすら「己を知る」を推し進めた結果、その深度、高度が桁違いなだけだと感じています。
ミカエルは単に己の足で月までの距離を歩いた、それがぼくからしたらロケットを使った宇宙人のようにしか見えないだけなのだと思っています。
ミカエルのシステマを彼から直接学ぶ機会を得られて幸せだと感じています。
読んでくださってありがとうございました。以上です。