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Gemini 2.0 Experimental Advancedに「世界の人口と食糧需給、そして「日本の農家が0.01%を担う」可能性」について考えてもらった

昨日gpt-o1-proで同様に考えさせた内容をGemini 2.0 Experimental Advancedで考えてもらいました。gpt-o1-proの方が条件が厳しく出ています。出力スピードはGeminiの方が早いので、ストレスが少ない感じがします。論理や表現は比較的Geminiの方がわかりやすいと私は感じました。

このテーマの場合、規模が大きいため、前提条件が結果に及ぼす影響が大きいので、他のテーマでもやってみたいと思います。


80億人を養う食料生産:日本の農家は世界の0.01%を担えるのか?

世界人口は80億人を超え、食料安全保障は人類共通の課題となっています。この膨大な数の人々を養うには、一体どれだけの食料が必要なのでしょうか? そして、日本の農家は、その中でどのような役割を担うことができるのでしょうか?

この記事では、世界人口の食料必要量を試算し、日本の農家一戸がその0.01%を生産することが現実的なのか、様々な角度から検証していきます。

1. 全世界人口の食料必要量を試算する

まず、全世界の食料必要量をカロリーベースで概算してみましょう。

  • 世界人口: 約80億人(2023年時点の推計)

  • 一人当たりの必要カロリー: 1日あたり2,000キロカロリー(成人、活動レベル中程度と仮定)

  • 食料ロス・廃棄率: 30%(生産・流通・消費過程で発生するロスを考慮)

これに基づくと、1日あたりの総必要カロリーは約22.9兆キロカロリーとなります。これを主要穀物に換算すると、例えば米では年間約2億3,871万トンが必要という計算になります。これはあくまで簡略化した試算ですが、膨大な量の食料が必要であることが分かります。

2. 日本の農家一戸で0.01%の生産は可能か?

次に、日本の農家一戸が、この計算例の0.01%の食料生産を担うことが可能かどうかを検討します。0.01%は約2,387トン(米換算)。

農林水産省の統計によると、日本の農家一戸あたりの平均経営耕地面積(水田)は約2.5ha、米の平均反収(10aあたり収量)は約540kgです。ここから試算すると、一戸あたりの米生産量は約135トンとなります。

つまり、日本の農家一戸で、全世界の食料必要量の0.01%(米換算)を生産することは、現状では不可能であり、約17.7戸分の生産量が必要となります。 小麦で計算した場合も、約28戸分が必要となります。

3. 米の反収を1.77倍に高めれば可能だが...

では、仮に米の反収を飛躍的に向上させれば、この目標は達成可能になるのでしょうか?

試算によると、日本の農家一戸で0.01%の食料(米換算)を生産するためには、反収を現在の約1.77倍、つまり10aあたり約954.8kgまで高める必要があります。

これは非常に高いハードルです。品種改良や栽培技術の向上は不断に進められていますが、品質や耐病性とのバランス、気候変動の影響、中山間地域などの条件不利地といった課題も存在します。

アメリカのカリフォルニア州など、大規模農業を展開する地域では10aあたり1,000kgを超える反収も達成されていますが、日本の農業構造や環境条件を考慮すると、単純な比較はできません。

4. 食料安全保障と持続可能な農業のために

今回の検証から、一人の農家、あるいは一国の農業だけで、世界人口を養うことがいかに困難であるかが明らかになりました。特定の作物や地域に依存しすぎるリスクも考慮する必要があります。

食料安全保障の観点からは、多様な食料を、多様な地域で、多様な生産者が生産する体制を維持することが重要です。

それぞれの農家が、地域社会における食料供給、環境保全、伝統文化の継承など、多岐にわたる役割を担い、持続可能な農業を築いていくことが、未来の食卓を守る鍵となるでしょう。

この記事を通して、食料生産の規模の大きさと難しさ、そしてそれを支える農業の重要性について、改めて考えるきっかけとなれば幸いです。

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