ISTJをINTJ目線で語る
この度、母の入院に伴ってISTJの父と2人暮らしになったINTJ女が、浮き彫りになったISTJとINTJの共通点や違いについて書いてみる。
そもそもこの、"母入院" をきっかけに父はISTJだと確信した。
実は父には診断をやらせようと思ったことがない。
もし診断をしてほしいと言ったところで、「そんなもの」「面倒くさい」「何になるの」等否定的な反応しか返ってこないに決まっているからだ。(この時点でSっぽいとは思う)
父と私は似ていると非常によく言われてきた。
確かに理屈っぽくて口が悪いところ、突然「ワッ」とか言われたりしても全く驚かないこと、どんなプレゼントを貰っても自分に必要なものでなければ嬉しくないなど、共通点は多い。
共通点
主婦が不在になったら家が荒れ放題になるご家庭も少なくないと思うが、我が家の場合は寧ろ非常に片付いてキレイになっている。
全てのINTJ、ISTJが綺麗好きの整頓好きではないかもしれないが、共用スペースは整えるのが良いという意識は高いと思う。秩序を好む。
ISFPの母がいると「主婦の自分が片付けも掃除ももっとやらなきゃいけないのに…」となってしまうので気を遣っていたが、不在なので片付け放題だ。
普段、ちょっと汚いけどまあ使えるからいいかとで放置してきた、冷蔵庫やシンクなどがこれからもっと綺麗になっていくはずなので楽しみだ。
あまり気を遣わずストレートにものを言うところも共通している。
「みかんは食べたい。イチゴは別に食べたくない」
「今日は疲れたから洗濯ができない」
「買い物に行くがそれを買ってくる余裕はない」
など、口ではいいと言っているけど実は嫌だみたいなことが一切ないのはお互い楽だ。
母(ISFP)はしんどくても「大丈夫」と言ってしまうので「大丈夫じゃないんじゃないの?」と気遣う必要があり、TJタイプと大きく異なる(別に気遣うのが嫌なわけではない)。
物事の捉え方
「妻(母)が入院する」。
これをどうやらSの機能ではまず第一に「大変だ!」と感じるらしい。
確かに家事などを分担して行わなければならず、慣れていないものも含まれる。病院にも通って洗濯をして必要なものを届けたりしなければならない。
他にも諸々の手続きや保険、諸経費など物理的に大変なことがあるのは否定しない。
ただ、今まで体調不良が続いていて本当にこれまでの治療で良いのか不透明だった点についてはどうだろうか。
入院するまで悪化してしまったのは決して良いことではないが、これから適切な治療が受けられる可能性が上がったというのは喜ばしいことだ。
Nの機能ではこちらが優先されるようだ。現在よりも未来を見ているという特徴がよく出ている。
また、家事などについても今までしていなかっただけでやってみると意外と簡単だったり、工夫をするのが楽しいかもしれないという未来も予想できる。
実際やってみて面倒なことは多いが"大変"というほどではない。
また、INTJにとって『大変』という言葉がピンとこないというのもある。
大変ってなにが?時間がちょっと少ないがもっと無駄遣いを減らせば何とかなるのではないか。
体力が少し不足しているのでもっと身体を休めたり疲れにくくする工夫をしなければいけない。
大変…ではない。
INTJはどういう状況になったら『大変』なのだろうか。
地球が滅亡しそうになったら?
大変とか言ってないで今何をするべきかを考えたほうがいいだろう。
ISTJはまず「大変だ!地球が滅亡する!」と言うのだろうか。
思っているのだから言うことは構わない。
ルーティンを変えることを嫌うらしいから大変なのだろうな。同情する。
この、物事の捉え方の違いは他人との会話で顕著に現れる。
もちろん自分だからINTJの反応が普通だと思ってしまうが、どうやら他人には 予想した反応と違う と思われている様子だ。
INTJの方が前向きで良いはずなのだが…みんな前向きな人間を好むと聞いていたのだが。
それよりも現実に悲観している予想通りのISTJに人は群がる。
父を励ましてくれるのはとてもありがたいことだ。
INTJ過ぎる私は人に群がられるどころか人とコミュニケーションを取らなければならない状況が増えるだけでストレスだし、知り合い程度の人とのあまり実りのない会話はなるべく早く終わらせたいのでこの現状には大満足している。
未来ばかり見ているINTJと異なり、ISTJは現実について語り合うことを好むということなんだろうとも思う。
自分の話をするのが好きなのはISTJだからなのか父だけなのかはわからないが。
INTJは自分の話(気持ちなど)についてあまり語りたがらないタイプの仲間だと信じている。INTPとISTPも。
考え方
どちらも理論に基づいて行動するし、なぜそうなったのかを考える点は共通するが、ISTJは先の先の先の起きるかどうか分からないことについては考えないそうだ。
対するINTJはいつか役に立つかもしれないことだけでなく、もしかしたら何の役にも立たないかもしれないことまで考えるのが好きだ。
非現実的なもしも話まで自ら考え始めることはないのでNPやNFとは異なる。
具体例を挙げると、「右折待ちの列の先頭になったら後続車や、ひいては周辺道路の渋滞解消に少しでも貢献するため最速のタイミングで右折すべき」と思うINTJ。
ISTJは「そこまで考える必要はない」。
少し前に、「そんなに考えすぎると疲れるからやめろ」と言われて人格を否定されたように感じたのも、それこそがINTJの真髄だからだと思う。
考えすぎとも思われることまで考えるのが生きがいであり、それをやめるのは人間やめるのと同じ。
気遣ったつもりだったそうだが逆効果。
ISTJは目の前のことを考えたいようだ。
差し入れをもらったら早く片付けたい=食べなくては!となる。
対するINTJはそれをどう役立てるか考える。
好みではない食べ物なら誰か内密にもらって喜んでくれる人はいないか考えるし、量が多いならアレンジできないか、冷凍して保存してより良く利用できないか考える。
様々な理由で今すぐに食べることよりも他の方法が良いなら迷わず他を選択する。
こういう、目の前にないことばかり考えていると目の前の事実を見失ってISTJに指摘されることもある。
ISTJもそれなりに懐疑的で、「本当にそうなのか」「根拠は何なのか」という会話で盛り上がることはあるが、「本当にこれを今食べなければいけないか」などという疑念はあまり抱かないのが不思議だ。
食べれば済む話を食べなくてどうしたほうがいいか考えるのが無駄だと思うのだろうか。
無駄の尺度が異なるのかもしれない。
INTJにとって"考える"という行為に無駄はないのだから。
終わりに
基本的に16タイプの1文字違いはかなり似ているタイプ、何なら2文字同じなら結構似ていると思っていたが、こんなにも違うのかと驚愕した。
ある意味の親近感を抱きつつもやはり違いがたくさんあるということを意識していかなくてはいけない。
そりゃもちろんみんな、同じタイプだとしても違いがあるものだけど。
どうしてもINTJ側の見解になってしまうのでISTJ側の見解も気になるが、16タイプにあまり興味を持たなそうなISTJがこれを読むことはほぼないだろうし、どういう理論でその違いが生まれているかについて興味があるのもINTJばかりでISTJの本心を知る機会はないかもしれないのは残念だ。
ただ、ISTJとINTJがどう違うのか、またなぜ違うのかについて俯瞰的に考えていると普段イラッとする日常も貴重な研究材料になるので、うまくやっていくのに役立つとも思った。
この方法は人間関係を円滑にする点で最近役に立っている。
※INTJにとって「大変だ!」と感じる状況が思いつくINTJさんぜひ教えてください。
気が向いたら応援してもらえると大変助かります!