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経験の差だけでは説明できないレベル差を感じる件
明けましておめでとうございます。年末年始は、高校時代の友人たちと飲み会をしてきました。全員50代になり、社会人としての山も谷も経験してきたこともあり、それぞれ一家言ある話ができました。
「最近の若い者は…」は、どこぞの遺跡の壁画からも見つかっているようで、永遠のテーマなのかもしれません。
私自身もなんとなくそうは思っているものの、本当にそうなのかは分析してみないとはっきり言えません。はっきりとしないのがモヤるT指向(?)としては、このへんをはっきりさせたい。
というわけで、今回は、世代間ギャップを大学進学率と偏差値の観点で分析してみようというお話です。
大学進学率が異なる
大学進学率の推移をググってみたら、文部科学省の資料がヒットしましたので、グラフを引用させていただきます。
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S40年頃とH4年頃に18歳人口のピークがあります。これらは、第1次および第2次ベビーブーマーの世代です。第2次ベビーブーマー以降は、徐々に18歳人口が少なくなってきていることが、グラフからも見て取れます。
大学入学者数は、徐々に増えてきていますね。戦後の人口増に伴い、新設された大学もあったためでしょう。第2次ベビーブーマー世代の頃は、約54万人。R5年には、約64万人になっています。
進学率としてみると、第2次ベビーブーマーの頃は、約26%。現在は50%を超えており、R5年は58.7%。割合としてみると倍増していることになりますね。
18歳人口が減っているにも関わらず、大学入学者数は増えていますので、それが進学率としてダイレクトに出てきているわけです。
大学進学者の偏差値に差がある
筆者は第2次ベビーブーマーですので、2つ目のピークを過ごした世代です。H4年(1992年, 51歳@2024年)で見ると、18歳人口が205万人、大学入学者数は54万人。大学進学率は、26.3%になります。偏差値上位者から大学に進学したとすると、偏差値56.3以上の人のみが、大学に進学したことになります。
10歳下の世代となるH14年(2002年, 41歳@2024年)の大学進学率は40.7%で、偏差値換算すると52.4。さらに10歳下の世代H24年(2012年, 31歳@2024年)の大学進学率は51.3%で、偏差値換算で49.7となります。
H4年大学進学者の偏差値と、H24年大学進学者の偏差値の差は、6.6。偏差値が5以上離れているということは、大学ランキングでいえば1~2つ離れてる感じになります。
レベルが違うと感じてしまっても、致し方なしかもしれません(汗)
やはり経験の差だけじゃない
H24年に18歳の世代は、現在31歳。院卒24歳で就職したとすると、8年目。中堅といったところですね。H4年に18歳の世代は、28年目。ベテラン社員と言っていいでしょう。経験年数で20年、3倍も離れているわけですから、レベル差があるのは当然。
でも、その経験の差だけでは説明できない差を感じてました。「私が彼ら・彼女らの頃を振り返っても、ここまで酷くはなかった」と。それで、大学進学者の偏差値の観点で分析してみたのですが、ざっくり計算でも差があることが分かりました。
偏差値ですべてを語れるわけではないものの、ある程度のレベル帯が図れるのもまた事実なわけでして。我々、第2次ベビーブーマー世代のレベルに追いつかせるためには、経験の差を埋める教育だけじゃなく、ベースのレベル差をも埋める施策が必要なのかもしれません。
第2次ベビーブーマー世代も50代。もうすぐ定年です。今のうちに施策を打っておかないと、本当に文明が巻き戻ってしまう事態になってしまうかもしれません。(大袈裟だけど、内N的な予言も含みます)