善き人のためのソナタ
題名がよろしい。キレがいい。
2007年公開の映画「善き人のためのソナタ」を観た。
アートとは意識と無意識を結ぶものである
東ドイツの秘密警察として活動していた諜報員は「善き人のためのソナタ」を聴いて心変わりをする。「アートは意識と無意識を結ぶものである」と偉い人だかが言ったように、何か心のモヤモヤがまとまる瞬間というのは割と経験した人は多いのではないだろうか。芸術に触れることで自身の内面に思いもよらない変化を起こすことは割と気持ちがいいものだと思う。
変化を恐れる
善い行いとは何だろうか。少なくとも私利私欲のための行動ではない。かといって国家安泰のために特定の概念を否定するものでもない、たぶん。民衆を意のままに操るよう誘導することは善くなさそうだと悟られて必然であろう。
ある時、決断し、善いと思う行動に切り替えられるのは並大抵のことではない。人は変化を恐れるからだ。仕事辞めたいと思っても、辞めるのなんて簡単ではないと思い込もうとするように。
ただ、何かを変えることは犠牲がつきものなのかもしれない。犠牲ではなくとも、当人の周囲に発していたオーラみたいなものが変化することで、変わりたくないし変わってほしくないと思っていた人にとっては危険信号に見えてしまうのかもしれない。
でも、信念を持って行動したことは必ず誰かが見てくれている。とか祈りながら、ちょっとずつでも善いほうに変えていく気持ちを持ちながら、日々を過ごしたいと思う。