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不可思議探訪記録 #1 ☆大阪☆全興寺~島之内~千日前デパート跡地

2023/9/9に行われた怪談イベントのため大阪遠征をした時の話

↓↓注目怪談師3名に会いに行った怪談イベントレポートはこちらになります↓↓

「イベント以外は時間があるし、どこか面白い場所に行きたい…」
そう思い友人に相談をしたり怪しいスポットを調べ、大阪探訪した記録となります。

初めて降りた伊丹空港にて


【全興寺】おばけ座聖地巡り

大阪へ到着して一番に向かったのが、大阪市平野区に建つ全興寺さん。
私がイベントに向かう同日同時刻に、おばけ座の伊勢海若さんとワダさんがこちらで怪談イベントをされたのです。

惜しくも「異界異形怪談」には参加できなかったのですが、せっかく大阪に来たのだから会場だけでも見たい!というおばけ座聖地巡りと勝手に位置づけ全興寺さんへ行くことに。
しかもこちらの全興寺さん「地獄から極楽を体験できるお寺」という、怪しいもの好きにはワクワクするスポットなんです!

あべのハルカスめっちゃ高い!と心の中で歌いながらバスに揺られます。

あべのハルカスめっちゃ高い!

バス停に着きしばし住宅街を歩きます。細い道が続くため「本当にお寺がこの辺りにあるのか?」と段々不安に…。

道案内してくれる閻魔様

途中道を間違えながらも到着した全興寺さん。
力強い絵が出迎えてくれました。

力強い絵が迎えてくれる入口

正門をくぐろうとすると、異界異形怪談のフライヤーが張り出してあります!!!嬉しくて興奮しちゃいました。

全興寺さんの正門

ひとまず売店で写真撮影などの許可取りをすることに。異界異形怪談の事をやんわり告げて許可をお願いすると、「伊勢、海若さんね…!」と目を光らせるスタッフのマダム。この雰囲気でなんとなく、今回の怪談イベントが温かく迎え入れられている事が伝わります。

「写真じゃんじゃん撮ってね~!!」と快く許可も頂きお寺の中を周る事に。まずは本堂をお参りしましょう。

全興寺さんの本堂

そうしてここからが地獄体験!!!先ほどのマダムがいらっしゃった売店で「地獄通行手形」を購入します。なんとこちら、一度手に入れる永久的に使えるんです。「これから何度も来て何度も写真撮ってね~♪」とお茶目に声をかけてくれるマダム。好きです全興寺さん。

地獄通行手形

この手形をかざし、地獄堂の中に足を踏み入れます。
ば~~ん!と出てくる閻魔様!こちらで約6分程の地獄映像が流れ、地獄がどういった場所であるのか等を知りました。

地獄堂の閻魔様

地獄って怖いところというイメージがあり、それは間違いではないと感じます。ただ、強調される怖さは「命を大切にしましょう」というメッセージによるものであるとこちらで学べました。
その後は「地獄の釜の音が聴こえる石」や「賽の河原・石積み」などを体験。

地獄の釜の音が聴こえる石
賽の河原・石積み

仏さまと赤い糸の縁結び体験ができるフォトスポット。女性の観光客の方が代わる代わる写真を撮っていました。恋人だけでなく、家族や友人との縁も結ばれると言われています。

仏さまとの縁結び

そして最後に体験するのが極楽です。
他のスポットとは違い、ここは地下へ降ります。

ほとけのくにへ降りる地下

この日はまだ太陽が照り付ける夏日。しかし、こちらに一歩入るとひんやりとした空気が流れていました。そして出迎えてくれる沢山のほとけさま。

ほとけのくにで瞑想体験

こちらに入った途端、ぷつぷつと鳥肌が立ちました。
カメラの関係で明るく映っていますが、実際は薄暗い室内。静かなのに何だか背中がザワザワするのはほとけさまから向けられる沢山の視線のせいでしょうか。
靴を脱ぎ座って瞑想してみます。ほとけさまに見つめられながらの瞑想はなかなか気が散りました。これは何か試されていたのかもしれません。

瞑想スポットのガラス

暑さもぬぐえ、少し心がスッキリした気がします。鳥肌が立ち思わず「うわあ…」と声が出る厳かさを感じたのは久しぶりでした。この感覚は行った人にしか分かりません。
地獄を理解し極楽を体感できる場所なんてそうそうありません。是非この世から離れて心を解放しに行ってみてください!


ちなみに、
極楽体験お終わってぐるっとお寺を周った先にはレトロなアーケード商店街が広がっていました。石造りの建物が並び時間の感覚が異なるような雰囲気。良い街です。

全興寺の裏に広がるアーケード商店街



【島之内】おすすめ怪スポット

イベントに参加した翌日の日曜日。
友人から聞いていた大阪のオススメスポット「島之内エリア」に向かいます。私が聞いたオススメスポットはもちろん「ちょっと怪しくて面白い場所」。大阪のトリッキーなエリアとしては西成が有名だと知っていましたが、大阪に住んでいた友人曰く「島之内が面白い」とのこと。
そうして朝9時頃から散策開始していきました。

島之内エリアの入り口

土地勘が無いためとにかくGoogleマップを頼りに島之内まで歩きます。恐らく夜の繁華街のような場所を抜けて入口が見えました。急に静かで穏やかな街並みとなり、それが日曜朝の気怠さを表しています。

蔦に覆われた珈琲ショップ

入口一面蔦に覆われた珈琲ショップが現れました。お店の中も気になりましたが残念ながら開いていない。

好きな雰囲気のベランダを構えるビル
スーパー玉出

急に賑やかな姿を見せてくれたスーパー玉出。これまで大阪に来た際入った事がなかったので今回初潜入。なんと中ではネオンが輝き散らかしていてビックリしました!笑 お肉安かったな~。
スーパー玉出でお水を購入し、また暫く散策。

外階段のビル
電線がぶら~んと沢山下がっている通り

少し調べた情報によると、島之内は多国籍の方が多くいらっしゃるとのこと。また、様々な組の事務所もあるのだとか…。そういったところから異国情緒溢れる街並みで怪しさが漂っているんですね。もともと知らない街を散歩するのが好きなのでワクワクしながら歩けました。

20分ぐらい歩き回ったところで少し疲れてきたので、もうひとつ現地を見て見たかった味園ユニバースへ向かうことに。

味園ユニバース

島之内エリアから10分程歩いたところで出会えました。
好きなアーティストやバンドがライブしている写真を見ていて、いつか入りたいと思っている場所です。
ここに着いた辺りで暑さが増してきたので休憩しようと考えます。

【千日前デパート跡地】不思議な出来事

なんば千日前通り

昨日の疲れが若干残っているのか暑さがとても辛くなってきました。なんばまで戻ってどこか喫茶店に入ろうと決めます。しかし、検索して行きたいと思った喫茶店がことごとく開いていない。大阪ってモーニングをあまりやっていないんでしょうか。しかも日曜だからか人が思った以上に多い。開いているお店も満席のところばかりでした

「すごく喉が渇いている…」
そう思うものの喫茶店には入れません。混み合う人通りも避けたくて何処かに避難したいと思い始めました。

そうこうしているうちに午前10時を回り、目の前で大きな家電量販店が開店します。

ひとまずここに入り涼もうと思い入口まで行くと目に付いたものが。

楽天跡地や南の大火の説明

「ここ、千日前デパート跡地だ…」
旅行直前にネット上で色々読んでおり、すぐにピンと来たのです。当初の予定では来るつもりがありませんでしたが、気づけばこちらに行き着いていました。
そんな事はさておき、ひとまず涼もうと中に入ります。

「涼しくない」
初めに感じたのは想像していた涼を取れないということでした。家電量販店だから冷房がガンガンに効いていると思ったのに、全然涼めないのです。
そうして感じるいくつかの違和感。

視界がぼやけ、焦点を定めるのが難しくなりました。重力で足もとをひっぱられるような、やけに重たい足取りになります。視界も足もともなんだかぐにゃぐにゃしていたんです。
加えてとても水を飲みたい。喉が異様に乾いていて身体を潤したい。頭の中はそれでいっぱいになったのです。

「このままここに居てはいけない気がする」
そんな思いと共に出口を目指す事にしました。入口にすぐ戻らなかったのは私の中の無意識な意地かもしれません。そう広くはない量販店の中を歩きながら2.3分で着く先にある反対側の扉に向かいます。その間も足は引っ張られるように重たく早く水が飲みたいと思う脳内。

そうやって歩いていると、ふと視線を感じました。ざわざわしている開店直後の慌ただしい店内。その中でひとりの男性店員がじっとコチラを見ているのです。バチっと目が合うも何故か外せない視線。彼が何故あそこまで私を見ていたのか。または本当に私を見ていたのか。それは今でも分かりません。
しかし彼に構っている余裕は無いのでそのまま通り過ぎ反対側の扉から出て量販店を後にしました。出た先はアーケード通り。そういえば千日前デパートの火災が起きた際、このアーケード目がけて身を投げた人がいたとも読みました。

量販店すぐ横のアーケード通り

外に出るとふっと身体が軽くなります。ここで起きた火災事件のことなどを思い出しながらビルを見つめ心の中で言葉を重ねました。
私は無宗教でありまだまだ不勉強なので、こういった時どんな言葉を向けるのが良いのかまだ分かりません。ただ、この時感じた気持ちとしては「きっとこんな風に早くここから出たかったんだろう」というもの。だからこの時私は「今は涼しく穏やかな環境で過ごせていますように。ありがとうございます」と言葉を向けました。

ずっと昔に南の大火という大火事が起こり、それから60年後に千日前デパートでの火事が起こった場所。その後いくつもの不可解な現象が起き、今では心霊スポットとして名を上げる程になっています。

そんな事を考えながらビルを眺めていると思い出したんです。
「さっきスーパー玉出で水買ってた…」と。

疲れにより思考が落ちていたのかもしれませんが、水を持っていた事をまるっきり忘れていたんです。偶然ここに辿り着き、涼と水を求めてビルを逃げ出したこの出来事。まるで忌々しい当時の追体験をしたように感じました。

心霊スポットに行った後に心配される事

偶然訪れた千日前デパート跡地

こういった後に心配されることがあります。
「何か連れて帰ってきてない?」と。

幸いにもビルを出て以降は全く身体に変化もなく、これを執筆している今に至るまで普通に過ごせています。実は私、過去に心霊スポットと言われていた場所に行った後、お祓いまで行く事態になった事があるんです。だからこういった事があった時に何かが付いてくるという現象や身体や心に変化が起きるというのは認めています。

ただ、この千日前デパートの場合は簡単に何かを連れて帰る事は出来ないのではないかと思うのです。きっと皆さん、どうにか逃げ出したくても誰かに付いて行きたくても、どこにも行けない。そういった当時からの思いや気持ちがあのビルに張り付いているんじゃないかと考えます。だから連れて帰りたくても連れ出せないんです。
それでも忘れてほしくない、思い出してほしいから、訪れた人々に訴えかけているのかもしれません。今回の探訪を通してそんな風に感じました。


出会った皆さん、本当にありがとうございます。

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