夢日記 #1
電車の中。私の他に数人乗客がいる。夕方の山形を思い出す。
「すみません。〇〇までの道を教えてもらってもいいですか??
今月9ギガバイト使い切っちゃって💦毎月カツカツでやってるんですよ」
同い年くらいの女の子が人懐っこい笑顔で話しかけてきた。
まあそんなこともあるか、と私は会話を続けることに決めた。
〇〇という地名は聞いたことがなかったが、どことなく昔話に出てきそうな雰囲気を感じた。
「いいですよ。〇〇ですよね?
次の駅とその次の駅のちょうど間くらいにあるみたいですね。」
私は自分のスマホの画面を彼女に見せた。
「そうですね!ありがとうございます!」
「大丈夫ですか?道、覚えられそうですか?」
そこで先ほど地図付きのチラシをもらったことを思い出した。
チラシについている地図にしては、地域振興に力を入れているのか、地域全体の詳しい情報が載せられすぎていて、とても見づらかった。
しかも、赤をベースカラーとしていたため、目がチカチカした。
しかし、ちょうど〇〇の場所も明記されていたので、このチラシを彼女にあげることにした。
「良かったら、これ。少しヒントになるかもです。」
「ありがとうございます!助かります🥹
えーっと、、どこだ??」
やはり、詳しく書かれすぎた地名や説明が邪魔になって、見づらそうにしていた。
「あ!そういえば私も地域の方にイベントのチラシもらったんだ!
もしかしたらそこにも地図があるかも」
彼女の予想通り、そこには地図が載っていた。
私が持っていたものよりもシンプルでわかりやすかった。
シンプルな作りだからか、マイナーな地名である〇〇は名前が載っていなかった。
私のスマホの画面と見比べながら、〇〇探しに取り掛かり始めたが、これが何故かなかなか難しい。
もう一つの赤い地図に〇〇が載っていたのは目にしていたので、それと見比べる方が早く見つけられるのではないかと思い、もう一度赤い地図の〇〇を探し始めた。
その頃には、次の駅をもうすでに通過し、〇〇の地域に入っていた。
私たちは焦る思いをしながら〇〇探しに取り掛かった。
しかし赤い地図を見返しても全く〇〇を見つけられない。
さっきまであったはずの地名が、2人の力を合わせても一向に見つからない。
その地名が消えてしまったのだ。
そこで、ある考えが浮かんだ。
〇〇に近づくな、という意味で〇〇の地域に入った瞬間何かの力が働き、私たちの地図から消えてしまったのでは無いか。
私は今、この記憶を明確に覚えているのだが、全く地名を思い出すことができない。
これも、〇〇の力のせいかもしれない。