「シンプル・プラン:第1回;塩水発電LEDランタンを試しに使ってみた。その5」(No.0217)
マグネシウム式の塩水発電LEDランタン
『マクセル ミズシオンの使用テスト その4の続き 』
〜30時間経過〜
改めて始めた通常使用の実験開始から大体30時間が経過した。
ここで1回目の塩水交換のタイミングである。
早速作業を始める。
底蓋を開けて中を確認すると、もう既にこれまでと全く違う。
白く汚れており何も見えない。
これはきちんとマグネシウム棒が電気を作り、その反応後のカスを出した証だ。
排水すると、まるで甘酒のように濁った水とゴロゴロとしたカスが沢山出る。
洗浄のために上から水を入れてマグネシウム棒を再度装填して蓋をした後、よく振る。
これを3,4回繰り返す。
かなり手間である。しかも汚れがなかなか排水されない。
さらに振っていると時折マグネシウム棒のフタ部分から水が漏れる。
また、上を開けるとカスが上まで登ってきている事もあった。
あらためて単純な作りなのが分かる。
でも単純な作り自体はマイナスではない。
ある程度きれいになったので、いつもどおりに塩と水を入れる。
これで完成。
しかし、これでハッキリと確認出来た。
つまり、電源を入れて明かりを点灯させない限りは、棒を装填したままでもそこまで大きな変化はないということが分かった。
したがってこれまでは飾りと考えていた電源ボタンは実はとても大事な意味のある存在だということである。
時間ごとに塩水の入れ替えなどの手間は面倒であるが、しかし使っている程度が把握出来れば自分で交換のタイミングを見出す事もできるはずだ。
何しろ、今回交換前に点いていた明るさは30時間前とも、そして交換後ともに全く変化が無かったのだ。
つまりはこの明るさが減じた時に塩水を交換すれば良いのかも知れないと考える。
だが、今回は一応通常通りに使っておく。
次も30時間後に塩水交換を行う。
〜約60時間経過〜
現在も点灯中。
明るさにも変化なし。
(裏側から見たところ。マグネシウム棒が反応してカスになっている。)
中を開けると、さすがに相当減っている。
かなり細い。
だが折れそうな感じでもない。まだまだ使えそうだ。
(排水口から中を見ると、側面にある金属板に張り付くように白い塊ができているのが分かる。)
本来ならばあと20時間で消滅するのだが、見る限りはもっともちそうだ。
いつもどおり排水と洗浄、塩水の交換を行う。
しかしアクパのときから思っていたが、とにかく洗いづらい。
排水をしてもなかなかカスが取れないし、よく振って落とそうとするにはまたマグネシウム棒をその都度入れて蓋をしなければならない。
大変面倒だ。上の蓋も締める必要もあるのだが、上の蓋は開け締めがとりわけ面倒くさい。
(洗浄後を裏側から見た画像。何度か水を入れて振った後でも左側に白いカスが溜まっている。これがなかなか出てこない。)
上蓋はねじ切りが細かく、かみ合わせも悪いし何度も回す羽目になる。噛み合わずに回すと今度は破損の恐れもあるのだ。これはアクパも同様である。
なんとか頑張ってある程度のカスを落としたところで新しい塩水を追加して完了。
(何とかきれいにして再度マグネシウム棒を取り付けた画像。)
次は20時間後だ。
〜80時間経過後〜
本来ならばすでにこの時間で燃料であるマグネシウム棒は終了しているはずなのだが、いつもどおりピカピカ光っている。
明るさにも全く変化ない。
もともと、今回使っているマグネシウム棒は、80時間ほど塩水に漬けたままにしたものである。
しかし全く減らなかったことから急遽実験内容を変更して「連続点灯」の確認実験にしたのだ。
当初はだいたい一時間程度使ったと考えて、79時間使えれば大成功と考えていたのだが、今現在80時間経ってもなお充分に使えている。
当然嬉しい誤算ではあるが、ちょっと困る。
しかしひとまずいつも通りに洗浄、塩水交換を行う。
一番の気がかりであるマグネシウム棒を抜き出す。
一体どれほど消費しているのか?
しかし、思ったほど変化はない。
20時間前とあまり変わってない気がする。
確かに細くはなっているがそこまでではない。
折れそうなほど細くなっているのを期待していただけにちょっとガッカリする。
排水も濁ってはいるものの、まあいつもと変わらず。
水を入れて洗浄する。
(洗浄前の画像。カスが溜まっているのが分かる。)
今回は2回でほぼキレイになった。
カスの量も少ない。
つまりは塩水とマグネシウムの反応が弱かったことを意味するのだと思う。
だがその場合は明るさにも変化があるはずだが、正直暗くなった印象は無い。
もともと暗いので変化があったとしても、このくらいだと良く分からないというのが本当のところだ。
あとはいつもどおりに塩と水を追加した。
完了。
またきちんと点灯している。
今回でマグネシウム棒が完全に消費しているという計算だったのだが、それが上手く行かずまだ充分に残っている。
したがってこの検証実験は続行する。
次は改めて30時間後に確認することにする。
〜110時間経過後〜
さらに30時間が経過した。
合計で110時間使用したことになる。
しかし今も点灯しているし、明るさにも変化はない。
(今回、撮影ミスがあった為に添付画像は少なめ。)
さっそくマグネシウム棒を取り出す。
これは驚く。
ガリガリに痩せている。昨日の半分くらいになっている。
折れそうで怖いが、金属マグネシウムは硬いのでこれくらいの太さがあればまあ大丈夫か。
マグネシウム棒の周りにも白くなったカスがくっついている。
ちなみにこのカスは触るとヌメリがあり、見た目もさわり心地も洗濯用の粉石鹸にソックリである。
水を抜くとかなりのカスが溜まっている。内側の金属板の周りにも平べったいカスが出来ている。
今回は中を洗浄するのにかなり回数を重ねた。
使用した水の量も回数も普段の倍くらいになったが、それでも全てのカスを取り出すことは出来なかった。
取り敢えず洗浄と水換えは完了した。
次の30時間までもつだろうか?
もしもったら140時間連続の点灯となる。
本来は80時間なので倍近くもったことになる。気温などの影響も大きいと思うが、嬉しい誤算が続くことを願う。
その6につづく
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