これがよい
これがよい
酔暗夜行路微睡 暗夜行路を酔いて微睡(まどろ)む
自問何以肯定成 何を以って肯定と成すか 自らに問う
非強亦非嘆自虐 強がるに非ず また自虐に嘆くも非ず
爾時不図来天計 その時図らずも来たれり 天の計らい
只我受容全因果 只我受容す 全ての因果を
併飲清濁是二見 清濁も併せ飲む 二見も是とす
愛我鏡観過去我 我が鏡を愛す 過去の我を観ずる
其悲晩夏如雪積 其れ悲しみが晩夏に雪の積もるが如し
酒に酔って気持ちよく暗夜をまどろむ
それはあたかも暗夜行路のごとく
酒席のこととはいえ どんな人も肯定したい
それは 強がるわけでも無く 自己卑下することも無く
「その時」とは突然来るものだ 天の計らいに違いない
私が ただ 全ての因果を受容するだけだ
それを 清濁併せ吞む と昔の人は言ったのだろう
良い悪いの二元論で正義を振りかざしたら、全てを受容しよう
というのも 良い悪いは立ち位置によって変わることだから
それは私自身の姿でもある 鏡を見る思いで 過去の自分を観る
それはそれは
悲しいこと
夏も終わる今
悲しみは雪のように しんしんと積もる
これがよい
全て受容することを決めているのだから
何も恐れる必要もないだろう
むしろ
好機だ。
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