見出し画像

2-7TDについていろいろ考えてみる

2-7TDで「こういう時どうしたらいいんだろう」ってシチュを思いつき
決着がつかないので、noteを書きながら整理してみる

7maxのMTT Ave.が10BigBetくらいの中盤の状況とする

UTG 2bet/c
CO(hero) 3bet 2368J
2c/1c

UTG x/c
CO bet 23568
1c/pat

UTG x/c
CO bet 23568
1c/pat

UTG x
CO ??? 23568

こういうIPでバリューが取れそうか微妙みたいなハンドを持ってるとき
いつも何となく気分で打ったり打たなかったりしてる気がする
なのでちゃんと考えてみる

気持ちはcheckでいいような気がする
2bet返ってきたらcallするの気持ち悪いし
そもそもcallレンジにも負けてそうな気がする

ここでUTGがこのプレイラインを取るようなハンドを考えてみる
まずUTGでオープンして2cしてそうなハンドは
234,237,247,257,235,245くらいだと予想

そこから2ndで1cに進展してるから、
あるのは…

灰色のは2ndでfoldしそうなハンド

自分の持ってるハンドも一応考慮して考えると・・・
うんうんうんうん・・・

できた!
次はここから9以下のアウツを引いたら相手がcallすると考える
(相手がレイズやリードベットすることは無いとしてみる)

うんうんうんうん・・・

勝ってることのほうが多そう!
ただほぼ半々くらいだから、IPだからやっぱり普通にチェックでよさそう

(完)

・・・で終わるならわざわざ計算しなくても体感で分かる話
もうちょっと深く考えてみる

(1)UTGの2betレンジがゆるい
前提で234,237,247,257,235,245くらいだと予想したけど
よく見るレンジゆるい人はUTGのスタートに
236やら347、下手すると457とかも入ってそう
入れすぎるとキリがないので、一旦
上記レンジ+「236,246,256,267」だけを追加してもう一度計算してみる

ゆるいレンジだと何か勝てそうな気がするなあ
うんうんうんうん・・・

え~~!
全然改善してへん・・・

87lowの確率が減ってるのは
OOPが2ndで87lowドローを降りてるからなので
87lowドローをcallする場合はもうちょい勝率が上がるかも
でもそれにしてもそこまで勝率は改善されないか・・・

「緩いコールレンジには実はbetのほうが得だったりしそう 計算して俺だけの秘密にしちゃおw」みたいな思惑、はずれちゃった

(2)UTGの2betレンジが堅い
逆に234,237,247,257しか2betしてないと想定して計算してみよう

勝率はほぼ変わらなかった
7lowはもちろんできやすくなるけど、87lowも同時にできやすくなる

つまり2-7TDは「相手のハンドレンジによってバリューレンジをあまり変えられなそう」なのが分かった
IPでいっつも2betにccしてくる人をやっつけたいという気持ちはあるけど
どうやら堅いレンジを押し付けて、損させることはできないみたいだ
(道中でドローイングデッドを引かせられる確率は上がるので
 この情報を担保に、IPでなんでも2betにccできるわけではない)

(10/16 15:00 追記)
読み直してて気付いたけど
あまりバリューレンジが変えられないとはいえ
初手278や567とかがナチュラルに含まれてる人相手には変えられると思います
とはいえ、そんな人よっぽどじゃないと見ないので例外とさせてください

どっちかというと、どのレンジをどうアクションしてるか
どれくらいのlowまでcallしてくるかによって
打つレンジを変えたほうがいいみたい!

まあうっすらそんな所あるよなと思ってたけど、
思ったよりしっかりそっちに比重があるみたいだ


それなら
どれくらいまでどうアクションしていいか考えるために
今度は逆にOOPのことを考えてみる

このプレイラインの場合
OOPで85lowくらいは、リードベットしたほうがよさそう

IPが86lowでbetしないということは
ミスバリューを打ってくれる可能性がなくなるので
せっかく引いたのに勿体ない感じがする

でも全部betしたら
今度はリードベットしなかった時にバランスが悪すぎる
それを何かいい感じでKQ64のなんちゃらで誰か計算してくれないかな・・・

あるじゃん!
この記事によるとOOPは41.88%betが推奨されているが、
これはあくまでOOPとIPがレンジが同じ時の話なので、
今回みたいな非対称のレンジの場合は全然違うベットレンジになるはず

貧乏でpioSolverを持ってないので
WASM Postflop(無料・神)を使って、非対称なレンジを計算してみる

ここでお互いが3rd後持ちうるハンドを上から並べて
KQ~76に対応させていく
(KQは23457、KJは23467…という風に)
すると35678(8ロー最弱)が18番目=J6 になるので
9ロー以下は8ロー以上と適当に比率が合うように
何かいい感じに埋めていく

またOOPとIPでそれぞれの役を持ってる比率が違うので、
それも合わせてレンジ表に落とし込んでいく

はあはあ、できた・・・(かなり時間がかかった)

IPはよくある86lowドロー以上のハンドから
1cで完成するハンドの比率でレンジを作った
OOPのほうが弱いドローを捨てている分、ナッツアドバンテージはあるが
それ以上にゴミハンドがたくさん含まれている

これで計算すると・・・

OOPは23457のうち、50%をbet、50%をtrap
他の7lowと86lowまでは純粋にbet
87low以下はcheckという結果になった!
またしょうもないハンドのうち、3%をブラフする計算
これは8ペアと23456の合計とほぼ同じくらい

さっき予想した85lowくらいまで打ってもいいかも!ってのは
少しタイトだったみたい
お互いの持ちうるハンドの比率を計算したら
もう少しシビアにバリューが打てる

リードベットを受けたIPのアクション
23457、23467はレイズ、他はだいたいをコールする

一部QT(34568)をfoldする計算になってるけど
これはブロッカーのあれでfoldになってると思うので
リニアにcallレンジを作っていいはず

fold比率は14.2%なので、
レイズしなかったブラフと8765,8764lowを降りるイメージ

ブラフレイズはfoldするハンドの中から8%くらい
実践上ではする意味があるのか不明
一応ブラフすることで
GTO上ではOOP最下限の23568をfoldさせられるけど
こんなんfoldしてる人見たことない

OOPにチェックされたら、
IPはすべてのブラフコンボと、23568までをbet

さっきの手計算は
すべてのハンドをチェックする条件だったので
23568はbetできないという結論に至ったけど
GTO上ではOOPは86lowまでを純粋にリードベットしてるから
そらそうだという話

OOPはIPにbetされたら、トラップした7lowは絶対にraise
ブロッカー効果で変になってるが、
比率的には24578がcallするかしないかのボーダーくらいみたい

かなり体感と違ったし
もちろん相手のcallするレンジ云々によって
ベットレンジはめちゃ変わるとは思うけど
まずはこれがベースなんだということを頭に入れておこうと思った!

ちなみにこれはOOPが100%chackしてくる時のbetレンジ
IPはすべての7low、23458、23468、ブラフをbetする
手計算でした23568はチェックというのは、GTO上でも同じ結果になった

それに対して、OOPは8.1%でraise、26.7%でcallする
これもブロッカーで変になってるけど
上から数えれば9lowの下限が34%だから
IPがGTO通りなら9lowはすべてキャッチしてもいい

以上!
色々調べながらやってたら楽しくなっちゃって
普通に有料でいいだろこれみたいな内容になっちゃった

でも間違ってたら嫌なので無料で公開
何かあったら指摘してねん

いいなと思ったら応援しよう!