ダンベル何キロモテる?→鉄アレーの語源が気になったので調べてみた
ダンベル何キロモテるというゴールドジムも監修に入っている筋トレアニメがあります。なぜかストーリーの途中で強引に筋トレ講座がはじまる変なアニメですが、タイトルを見てダンベル(dumbbell)の語源が気になったので、調べてみました。
ダンベル(dumbbell)、英語で「dumb」は黙るとか沈黙とかバカとかの意味があります。言い換えると「無音」ということです。bellはそのまま教会の鐘みたいなベルです。
むかしのイギリスでは教会の鐘を鳴らす練習用的な器具(でも音でない)というものがあって、それから転じて、無音の鐘(dumb bell)、という名前が18世紀に今でいうダンベルについたらしいです。
an apparatus like that used to ring a church bell, but without the bell (hence dumb); ( 引用元 https://www.etymonline.com/word/dumb-bell )
昔、鉄アレイの漢字は、鉄亜鈴とかきましたが、dumb bell (音のならない・鐘)というところから、亜鈴(にせものっぽい・鈴)、という訳語になったようです。
明治大正の人間の漢字センスは、平成や令和の人間の数段上をいってますね。(亜は亜種とか亜人とか亜熱帯とか「それっぽいものだけど、そのものじゃない」
亜鈴(アレイ)って漢字みると古代日本の銅鐸(下のほうに写真おきます)などからきているようにも見えてしまいますが、ダンベルの場合、実際のリソースは英国の鐘なのがちょっと面白いです。
鉄亜鈴(てつあれい)の語源は、「鉄製の鳴らない鐘」だよ、という話でした。
ハンドベル
欧米にはハンドベル(hand bell)という教会生まれの楽器があります。教会の上にある日本でいうお寺の鐘みたいなデカイ鐘ではなく、手でもてるサイズの鐘です。(教会の大きい鐘を鳴らすための練習用という起源で、17世紀から18世紀ごろに英国で生まれた模様)
ベル1個がドレミファソラシドの1音に対応して旋律を奏でるという楽器で、音楽が奏でられるように鐘の種類がたくさんあります。
(wikipedia より https://en.wikipedia.org/wiki/Handbell )
この楽器とダンベルと比べてみると、18世紀英国で、当時の鉄アレイが「ならない鐘(dumb bell)」と称された理由が、なんとなくイメージしやすくなるかもしれません。
多様なサイズのハンディーサイズの金属が並んでいるの、ダンベルとハンドベル、確かに似てる気がしてきました。
銅鐸(古代日本)
こちらは日本の古い時代の鐘ですが、これは明確な用途は謎と言われています。カタチ的にイメージしにくいですが、これも肉体トレーニングに使われていたらウケます。
(wikipediaより 加茂岩倉遺跡出土の銅鐸(国宝、島根県立古代出雲歴史博物館展示))
おまけ)もしかしてあったかもしれない妄想劇場
むかしむかし、イギリスのとある教会に、1人の修道士がいました。最近疲れてしまうようになり、もう少し筋肉をつけて体力をつけたいと悩んでいました。
ある時、鐘つきの練習用のベルを使っていた時に、ふと思いついてトレーニング器としてベルを使ってみました。すると、効率的に筋肉がつけることができ、疲れにくい身体になってきました。
それから、ハンディサイズの鉄の重りのセットが、ダンベル(ならない鐘)と呼ばれるようになっていきました。 (妄想劇場です)