緑の生き物
「えい!」
「え?なにこの緑の丸いの?!」
「さぁ?そこに落ちてたんだけど?」
ここは北海道阿寒湖
春でも夏でも秋でも冬でも。
ここは私たちの遊び場だ。
そしてある日、いつものように湖畔で遊んでいると、そこに緑のモサモサしたボールるが落ち得ていたのだ。
私たちはそれをしばらく観察していたんだけど、ゆうたくんは相当気に入ったのか家に持ち帰った。
次の日。
「ねぇ、この緑のボール、まりもって言うらしいぜ」
「へぇ〜なんか可愛い名前だね」
「あの辺りにめっちゃ落ちてるってじいちゃんが言ってた」
「じゃあちょっと取りにいってみる?」
私たちは湖にじゃぶじゃぶ入る。
するとゆうたくんが指差したあたりには確かに大量のまりもが。
湖の底が一面まりもだ埋め尽くされている光景はなんだか圧巻で、しばらくみんなその光景に目を奪われていたよ。
しかし次の日、その地区は突然立ち入り禁止になった。
なんでもあのまりも、相当貴重な生き物だったらしく、国の天然記念物に指定されたとか。
私は天然記念物が何かわからなかったけど、とっても大事。と言うことだけはなんとなくわかった。
ゆうたくんはもうまりもを取りにいけなくなったことにすごく落ち込んでたけど、一番最初に持ち帰った子を「ゆう子」と名付けて大事に水槽で育てているらしい。
みんなも身の回りにあるものが突然天然記念物になるかもよ?
地球って不思議だね。
* 3月29日 マリモ記念日 *
1952(昭和27)年のこの日、北海道阿寒湖のマリモが国の特別天然記念物に指定された。
同時に、富山湾のホタルイカ群遊海面、鹿児島県出水市のナベヅル、高知のオナガドリ等も国の特別天然記念物に指定された。
引用:今日は何の日(https://www.nnh.to/03/29.html)
[ あとがき ]
天然記念物に指定された時の現地の人ってこんな感じだったのかなぁ〜と思いながら書きました^^
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