見出し画像

6/2 花海咲季と万全のコンディション

最近学マスの事ばっかツイートしてるのでそろそろみくのしんさんに脇腹を小突かはじめる。

今から学マスの話をするのだけど、オモコロ記事の癖で共通認識はないという前提で話すから知ってる人にはかったるい内容になるのでお覚悟を。
プレイヤーの総称としてのプロデューサーも使わない勢いだからな。

アイマスにはファンの共通認識として通称「信号機」と呼ばれるアイドルがいる。
プレイアブル(育成可能)キャラの中でそのシリーズを代表する3人――ポケモンでいう最初でもらえる3匹のような――がだいたい決まっているのだが、彼女(彼)らの属性やイメージカラーが「赤・青・黃」になっている事が多い為伝統的にそう呼ばれている。
(もっとも、元祖アイドルマスターの765プロは黄色の星井美希が追加キャラだし、イメージカラーも黄緑だったりする)
各シリーズでゲームやらなんやらがリリースされた際、少なくとも初年度の間オフィシャルのイラストで一番露出が多くなるのは信号機の三人。

「御三家」と言ったりする場合もあるが、これは上で述べたポケモン由来の通称だと思うのでまぁ近しいものという認識でいい。

とにかく、「アイドルマスター〇〇」というコンテンツで「信号機」と呼ばれる代表3名は(人気とか関係なく)ほぼ固定であり、シリーズを代表するだけあってスタンダードなアイドルがそこに収まる。ポケモンの最初の3匹がエスパー・毒・ドラゴンになったりはしない感じ。

最新作の学園アイドルマスターにも「信号機」はいて、「花海咲季」「月村手毬」「藤田ことね」の三人。(今ダルいからという理由で公式のリンクじゃなくてピクシブ百科のそれを張った)
歴代の信号機の中では相当な曲者揃いで、(多分「青」担当の月村手毬のアレコレはやってなくても異常に細いアイドルのファンアートの次くらいに流れてくると思う)「今までの信号機と比べてアク強すぎね?」とは思うものの、プレイアブルキャラ9人を並べるとやっぱり信号機を務めるのはこの3人だな、という納得感もある。


公式統合サイト「アイドルマスターポータル」のTOP。一番右が学マスの花海咲季。

そしてこの「信号機」の「赤」担当が代表一名、いうなればそのシリーズの「看板」「センター」のアイドルであり、今回の話はその学マスの信号機の赤でありセンター、花海咲季(はなみさき)に関わるもの。

オタク以外を切り捨てていいならここまでの文章全部意味ないんだけどさ、俺一人じゃ届かないし一人も手放さないんだわ。


公式のキャラ紹介より

花梅咲季は歴代アイマスセンターでは比類なき勝ち気キャラかつ負けず嫌いで、舞台となるアイドル養成学校の入学時にはトップクラスの能力。
「強い奴に勝つのが好き」というサイヤ人みたいな精神性で、勝つ為には持ち前の飲み込みの早さと妥協を許さないストイックな姿勢で自らを磨き続ける。
そんな彼女には妹の「花海佑芽」がおり、彼女に勝つ為にアイドルの道を追ってきた妹を、溺愛しながらも「絶対に負けたくない相手」として最大のライバルに据えている。

……一旦待ってな?咲季Pは一旦ね?ほら、この書き方でキャラクター掘り下げた時のアレコレ全部書いちゃ駄目じゃん?だから、一旦、その握りしめた拳を解いてね?

そんなアイマスのセンターとしては異色でも、アイドルコンテンツの主役としては不思議と納得感のある彼女だが、実は「本来は信号機のセンターどころかプレイアブルキャラクターですらなかった」という事前情報が明かされている。

「本来は妹の方がセンターで、姉の咲季は最後に立ちはだかるライバルキャラだった」という開発秘話が語られている。
入学時点では補欠合格、運動能力以外はからっきし、しかし潜在的な才能はピカイチの「花海佑芽(はなみうめ)」が、過去のあらゆるスポーツで自分を上回り、アイドルという”競技”でも最後に「打ち倒す相手」として咲季が……という流れだったのが、「これポジション入れ替えましょう」という提案から「それ面白そうですね」と現在の設定に至る……との事。

そう思って学マスをプレイすると、確かに妹の佑芽の方は「王道の主人公」っぽさが目立つ。プロポーション以外は
元気印の性格、今は芽生えていないがいつか花開く才能、「勝ちたい相手がいる」という純粋かつ真っすぐな目標。系統で言えばDSのセンター「日高愛」に近い。
メインストーリーに関しても、おそらく首席として新入生挨拶を務める姉に対し、入学式に遅刻してきた佑芽はそこでプレイヤーの分身であるプロデューサーと出会う、とド王道の展開で始まる。(実際は既に咲季達のプロデュースを担当する事になっていた為そこから進展しない)

一方で入れ替わりになった咲季の方は「ラスボスらしさ」を残しており、スタート地点から圧倒的な自力、それでいて慢心して甘んじないスタンス、「元」主人公の佑芽を最大のライバルに据えている……

この二人が「センター」と「ライバル」を入れ替わるあたりが、学マスの少し異質な空気感の一因だと思う。

そんな「学マスのセンター」の咲季だが、いざ育成を始めると突き付けられるのは彼女の弱さ。ゲームの性能的な意味ではなく。
何をやらせてもあっという間に飲み込み、様々なスポーツで好成績を残し、始めたばかりのアイドルでも既に高度なパフォーマンスを発揮している。
だがそれは一瞬で完成形まで持っていけるがそこからの成長が見込めない超早熟型の成長タイプに由来するもの。様々なスポーツで成績を残してきたのも「本当の才能を持つ者」には勝てない事を悟って次々と鞍替えしてきたからだった。
実際、親愛度シナリオ(アイドル個別のシナリオ)が進行するにあたって、プロデューサーが評価した彼女の能力は他のアイドルと比べ、明らかに成長度合いが低い。
(ゲーム的には普通にステータスは伸びるので安心)

対して彼女が「絶対に負けたくない相手」に据える妹の佑芽は、補欠合格のせいで名簿に名前が載っていない程で、運動能力だけはズバ抜けていてもアイドルとしての能力はてんで駄目な状態でスタートする。
だが咲季の親愛度シナリオが進行するにつれて彼女のスペックは爆発的に上昇し、後半には伸び悩んでいる咲季のそれを上回り始める。

主人公が花開いた才能で「今ならあいつに届く」とライバルの背中が見えるような王道展開を、咲季をプロデュース中は追われる側から味わう事になる。

「追われる恐怖」はゲーム上でも再現されていて、(現状実装されている)咲季はレッスンや試験において、発揮値が1.5倍になる「好調」というバフやそれを参照するバフを維持し、安定的に高打点を出し続けるアーキタイプで戦う。
一方の佑芽は、非プレイアブルではあるがライバルとして戦う時は「元気とやる気」を駆使して戦うタイプに酷似した挙動をする。
これは序盤はひたすら「元気」、それを補助する「やる気」という2つの数字を溜め、最後の数ターンまでに雪だるま式に溜めた「元気」を参照して爆発的な打点を叩き出す戦法。プレイヤーが同様の戦法を用いるアイドルを育成した際は、10ターン中最後の1ターンで他のアイドル10ターン分を上回る火力をたった一撃ではじき出す事もある。
序盤中盤、堅実に得点を重ねリードを伸ばす咲季に対し、妹の佑芽は最後の数ターンの強烈な追い上げでそれを脅かす。まさに二人のこれまでの歩みを圧縮した展開にプレイヤーは怯える事になる。

妹の方が才能があっても、自分を上回りつつある事を知っていても、次こそは負けるかもしれないと悟っても、負けてしまったら「あの子のお姉ちゃん」でいられなくなるかもしれなくても、自分が「偽りの天才」かもしれなくても……
それでも戦おうと咲季の背中を押すのが彼女のシナリオ。

いわば「ラスボス」の視点で描かれ、話が進むにつれてどんどん追い込まれていく咲季に泥臭い美しさがある。
プレイアブルキャラキャラが入れ替わる事でまた新しい面白さが描かれているな、というのが俺の超~大雑把な感想。
主人公じゃないかもしれないけど、「センター」の気質は十分。
特に親愛度コミュの後半の追い上げがよかった。

で、そんな佑芽がリリース2週間でプレイアブル実装された。



は?


公式の実装告知ページから

本気で言ってる?

「主人公属性」を持ってるキャラがプレイアブルになったら、それはもう「主人公」なんじゃないか?

学マスはプレイアブルでSSR実装=個人曲持ちなので個人曲のPVも即座に公開された。展開速度が速すぎる。

学マスのコンポーザーは名だたる著名人が並んでおり、「この人アイマスで曲書くの!?」という驚きも各地で見られたらしいが、佑芽の一曲目の作詞作曲は佐藤貴文が務めた。

この人はバンダイナムコスタジオのサウンドクリエイターであり、過去に多くの楽曲をアイマスに提供している。

上記から引用すると、特にミリオンライブ!においては
Thank You!(作曲・編曲)
Welcome!!(作曲・編曲)
Dreaming!(作曲)
Brand New Theater!(作曲)
Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~(作曲)
Rat A Tat!!!(作曲)

と全員で歌唱するタイプの重要な楽曲を数多く手掛けている。

また(当時の)全ブランド合同の楽曲「なんどでも笑おう」とか、765ASでも全体曲をいくつも手掛けていたり、デレマスでは特殊で印象に残る個人曲をいくつも生み出していて、もはや「アイマス」というブランドを代表する一人。

今回の新曲「The Rolling Riceball」に関しても、これまでの学マス楽曲の「アイマスらしさ」への縛られなさに対し、真っすぐな元気さとちょっとした電波っぽいフレーバー、あとなんかこう「ここまでたどり着かせてくれてありがとう」感に漂う「アイマスの個人曲っぽさ」をビシビシに感じる。

なぁ、一人だけそんな「アイマスの曲」を用意されてたらさ、それは「アイマスのセンター」以外の何なんだ?

それより何より、俺達は「プレイアブルキャラ」としての花海咲季を知っているんだが?

妹をどう思っているか、妹の成長をどう思っているか、なぜ負けたくないのかを見せられているのだが?
咲季が佑芽に負けたらどうなってしまうのかを想像出来ない程鈍感ではないが?

佑芽をプレイアブルでよこすという事は、佑芽をアイドルとして成長させるという事は、俺達プレイヤーのこの手で、「打倒されるべきライバル」になった咲季を負かす、というのと表裏一体に他ならない。

その「if」をあり得たかもしれない未来としてすんなり受け入れるには、二週間という期間はあまりにも短すぎないか?

「信号機」であり「センター」であるが故に、彼女の立ち位置は多くのプレイヤーが知っている。あまりにも早い佑芽の実装は、学マスは咲季を手折る痛みを味わえ、という意思表示なのか?


俺はそう思ったので、咲季のトゥルーエンドを迎えてきました。
SSRは持ってないのでRとSRで。
この痛みは鮮度が命だと思ったので。この痛みを味わう為の万全のコンディションを整えました。



明日以降じっくり味わいます。


【今日の裏メニュー】
(ネタバレあり)咲季親愛度9までの感想


ここから先は

1,051字
この記事のみ ¥ 100

サポートして頂いた分は俺が肥える為の糧とさせていただきます。 引退馬関連の記事にサポート頂いた分は引退馬支援に何らかの形で還元いたします。