ゲームの中でラーメン屋になったのでアグレッシブサイドボーディング戦略でラーメン作ってみた
こんにちは。
騒乱イバラシティにて
ENo.1595「天幸 龍人(麺屋の龍人)」
としてプレイしているストーム叉焼です。
前回、スキル取得や研究について1mmも為にならない話をしたところ、そこそこ評判を頂きまして嬉しい限りです。
このnoteの影響なのかはわかりませんが、初回更新で頂いたカードがいつのまにか龍人が経営する屋台(のプレイス)で出した裏メニューに差し替えられておりました。
プレイスを訪れてロールを読んで頂いた上に、あろう事か手間を割いてイラストまで描いて頂けて感激の極みです。
お返し出来る物はありませんがこちらの「薬味用のツボに入ったいちごミルク」のカード、有り難く頂戴いたします。
さて、ラーメン屋としてほんの少し有名にして頂いた私ですが、一つ問題があります。
それは
「俺(PL)あんまりラーメン作ってない問題」
です。
勿論普通に売ってる麺とスープを買ってきて作る事はよくあります。
中野TRFというゲームセンターの企画で、ラーメンの麺を手打ちし、出汁もとってラーメンを作った事もあります。
でもそれも数年前。
ゲーム内とはいえラーメン屋を名乗るには、プレイヤー自身の拉麺力(らーめんちから)が若干足りていません。
何故か。
それはラーメン作りがめんどくさいからです。
特にスープ。豚骨は一般家庭の手に負える素材ではありません。
鶏ガラは比較的扱いは簡単ですが、可食部のない食材をひたすら煮込むのもまた一般家庭の料理としては不適格です。
故にそう易々とラーメンを自宅で作る事は出来ず、「最近のラーメン高いけど手間暇考えたらこんなもんだよな……」ともっぱら外食でラーメンを啜る事が多いのですが、最近こんなnoteが流れてきました。
「アグロ鶏醤油ラーメン」と名付けられたこのラーメンは、ご家庭で出来る本格ラーメンの伝道師であるンホォオオ氏による構築です。
鶏胸肉の挽き肉を使う事で出汁が簡単に煮出せるだけでなく、出汁が出た後のミンチをフラッシュバックで唱える事で肉味噌を盤面に着地させる事も出来る非常にお手軽かつアドバンテージの大きなレシピのラーメンです。
このレシピにヒントを得て、私もラーメンを作りたいと思います。
あと元ネタがDCGをモチーフとした解説をしていますので無意味にカードゲームっぽい言葉を使います。
丸っと真似をすると精神的コストが嵩むので、手を抜ける所は抜いた上でアグレッシブサイドボーディングを活用し「マッチ」で勝利していくラーメンプレイングをお見せします。
アグレッシブサイドボーディングとは
サイドボードとはトレーディングカードゲームでメインのデッキの他に用意される少数枚のカードです。
本来は試合と試合の間にメインデッキとカードを入れ替え、相手に合わせて自分のデッキを調整する為に使うのですが、「アグレッシブサイドボーディング」とは大胆にカードを入れ替える事で一戦目とデッキのアーキタイプを大きく変更する戦略です。
勿論デッキをまるっと入れ替える事はできないのですが、上手く決まれば相手の不意を突いてノーガードの脇腹を貫く事が出来る挑戦的な構成です。
まぁ俺も紙のTCGは全然やってないので適当で大丈夫です。俺も適当にやるので。
デッキリスト
早速だが今回使用したデッキリストを公開しよう。
アグレッシブ・サイドボーディング型ローコストアグロ鶏醤油ラーメン
4《鶏胸ひき肉》
4《昆布》
2《ネギ頭》
2《醤油》
1《料理酒》
1《みりん》
1《味の素》
-スープ(15)-
4《中太縮れ麺》
3《買ってきた叉焼》
1《白葱》
-麺・具(8)-
2《ラード》
1《にんにく》
1《白葱》
-香味油(4)-
ーーーーー
4《パック野菜》
2《味噌》
2《砂糖》
2《みりん》
2《創味シャンタン》
1《一味唐辛子》
-サイドボード(13)-
デッキリストの文法に則っただけで分量とかを示すアレでは一切ないのでご留意いただきたい。
サイド内の《創味シャンタン》だが、こちらは万が一スープが事故を起こした際に《狡猾な願い/Cunning Wish》を用いてケアをする為の言わばシルバーバレットとしての搭載であり、本マッチで使用する事はなかった。
それでは早速プレイングの解説に入ろう。
1ゲーム目・アグロ鶏醤油
※ちゃんとしたレシピは上記のnote記事をご覧になってください。
前日準備として、《昆布/kelp》を水に沈めた物と醤油、みりん、料理酒を煮切った物に昆布を沈めた物を用意しておく。
画像がクソでけぇな。
翌日、鍋(今回はフライパン)に昆布水を昆布ごと移し、加熱する。
どうあがいても画像が糞デカイがこのまま行く。
沸騰寸前で昆布を取り出し、ネギ頭と鶏胸ひき肉を投入。
肉をほぐして30分ほど煮込む。
全体的にクソドアップなのはキッチンが終わってるのを隠しているからです。
30分かかるのにアグロなのか?と言われてもアーキタイプは相対的にカテゴライズされる。ラーメン作りは全盛期の遊戯王やヴィンテージの超速攻デッキのようにブン回ったりはしない。ガラスの仮面でも読んでて下さい。あ、《時のらせん/Time Spiral》通しでいいです?デッキのカットとドローお願いします。
かくして出来上がったのがこちら。
完全に挽肉入れ過ぎなのだが気にしない。どうせ俺なら喰う。
次にやるのは香味油の用意。
雑にぶつ切りにしたネギとニンニクをラードでじっくり揚げ焼きにしていく。
「あっさり系の鶏ダシのラーメンなのにラード入れるのってどうなの?」と思われるかもしれないがそういうのはプロシーンで語って下さい。カードプールも経験も浅いライトラーメン勢はなんとなく美味くなりゃいいんです。
この程度でいいだろう。
そして前日仕込んだカエシを鶏スープで割る。
味見した所完全にパワー不足だったので味の素を数振り。
元のレシピと比べ醤油の質も良くないし、叉焼を煮込んでいないのでその分の旨味も足りない。なんというかタルモゴイフの代わりに熊を入れているようなものなので無理矢理パンプアップさせてやった形だ。
旨くなりゃなんでもいいんだよ。
美味しんぼ読者にグーで殴られそうな事をのたまいながら麺を茹でる。
本来鶏醤油には細麺が合い、元レシピでも細い乾麵を使用しているが、今回はサイドボーディングを意識し中太縮れ麺を使用した。
後は普通に麺を茹で、スープに落とし込み、刻んだ白葱と買ってきた叉焼を乗せ、上から香味油をかけてGG。
1戦目、鶏胸挽肉を使用したアグロ醤油ラーメンの完成だ。
味は無名の中華料理屋の醤油ラーメンという感じ。醤油のパワーを諸々で補った結果垢抜けない感じの街中華のようなラーメンになった。キリッとした味ではないがこういうテーブルコショーの合うラーメンは嫌いではないのでまぁまぁな仕上がりと言える。結果論だが中太縮れ麺にしたのも正解だった。
サイドボーディング「『アグレッシブサイドボーディング』の本領」
さぁ、やっとタイトル回収の時が来た。
メインデッキからカエシを抜き、サイドボードを全投入。それぞれがどのような役割を果たすのか順を追おう。
一杯目を食べ終え残されたスープと出汁ガラの挽肉。
この中から挽肉だけを取り出し、香味油を作ったフライパンにぶち込んで、ネギとニンニクを潰すように炒める。作るのは肉味噌だ。
味付けはみりん、砂糖、一味唐辛子少々、そして味噌。本来であればここで豆板醤や甜麺醤を使用するといいが、今回目指すデッキの完成系から逸れるため不採用とした。
こうして小さなフライパンに一杯の肉味噌が完成した。完全に多過ぎである。マナバーンが撤廃されてなかったら死んでいた。
ここからが本番だ。
大きなフライパン(出汁を取るのに使用したもの)に先程の肉味噌の一部、そしてパック野菜を叩き込む。
これらで野菜炒めを作った後、別の器に逃がしておいた鶏出汁の残りを投入、軽く煮込む。
賢明な読者ならお気付きだろう。二杯目のラーメンはリアニメイト味噌タンメンだ。
出汁を抽出した後のパサついた鶏胸のミンチを肉味噌として蘇生させ、その肉味噌をキーパーツとして全く違う味を作り出す。
これが俺の提唱する『アグレッシブ・サイドボーディングラーメン』だ。
味噌タンメンがラーメンとしてカテゴライズされるのかは議論を呼ぶかもしれないが、池袋にある行列店の「麺処 花田」もこんな感じのスープの作り方をするのでアリということにした。
カジュアル戦なんだから勝てりゃなんでもいいんだよ!
スープの味は追加の味噌で調整し、麺を茹で、盛り付ければ完成だ。
GG。
……ちょっと盛り付けが汚い。というか挽肉が入ってる時点でそう綺麗には盛り付けできない。
タンメン特有のスープに煮出された野菜の甘みが優しい。単純な野菜炒め乗せラーメンにない滋味がある。
挽肉の主張は程々だ。無論出汁は取った後なので旨味がある程度抜けてるのは否めないし、こういう調理なら最初から豚挽肉を使った方が100%美味いのだが、出汁ガラをリアニメイトしてラーメンに活用するというプレイングの目標自体は達成出来たと言える。
そもそもこんな低コストの鶏胸肉をリアニメイトした所でアドバンテージはないに等しいのだが。
余談ではあるが昔行っていたラーメン屋の味噌にはスープの底に挽肉が沈んでおり、それが今回のアグレッシブサイドボーディング構築のインスピレーションの元となった。
ちなみにその店は潰れた。今となってはその店の屋号が刻まれたタオルだけが存在証明となった。
まぁ安いだけが売りみたいな店だった。跡地に出来た鶏醤油ラーメンの店はうまい。
あと根本的な問題なのだが味噌のパワーが足りない。業務スーパーとかのやっすい味噌だとこういう時に全然火力が出ない。
まーた調味料のカードパワーの低さが露呈する形となった。ラーメンは思った以上に素材の味が滅茶苦茶出るかもしれない。店のラーメンが高くなるわけだ。
いかがでしたか?
定期更新ゲームのキャラクターの精度を上げる為にラーメンを作るという歪な試みだったが如何だっただろうか。
私はあまり定期ゲーム勢と繋がりがないのだが、その数少ない知人はロールプレイの精度を上げる為にキャラが使う武器(ワイヤー)で実際に試し斬りしたり、自分自身をPCとして登録するなどしてシンクロ率を上げる試みを積極的に行なっていた為、私もそれに習ってラーメンを自作するに至った。
プロに並ぶ味でもなんでもないが、自宅でラーメンを自作するのは完全に趣味の領域だと言える。
その理由が手間だ。負の意味だけではなく既製品のラーメンのクオリティの高さという側面も踏まえてだ。
スープをお湯で割って麺を茹でるだけでそれなりの味のラーメンが食べられる現代は偉大だ。仮にタンメンを作りたかったとしても野菜を炒めて付属のスープで煮込むだけでいい。こんなに手軽に美味しい食べ物もそうないだろう。
私のイバラシティでのキャラクター「麺屋の達人」は世界一のラーメン屋を目指しているわけではない。
誰もが「あ、ラーメン食べたいな」と思い、そしてラーメンを啜る事が出来る世界が彼の理想であり、わざわざ出汁を取らなくともそれなりに美味しいラーメンをいつでも食べられる現状は彼の目指した世界の在り方の一つだろう。
なんかいい感じにロールプレイに重なった感を醸し出す努力だけして結びとしたい。
本記事で私のキャラクターに興味を持って頂けたら、龍人の経営する屋台のプレイス「麺家 勝龍」を覗いてみて貰えると幸いだ。
なんかカードゲームのコラムってこういう口調だよねといいつつお開き。
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