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まだ32歳なのに帯状疱疹になったのだが(年末年始の日記)

まぁタイトルの通りなので時系列順に年末年始の日記を。

年の瀬の12/18に、右脇が痛くなった。
この手の症状は初めてではなく、7〜8年前にも左脇が痛ぇと思っていたら何かが腫れ、なんかよくわからない液体が噴き出したという経験があるので、多分風邪を引いてリンパか何かがイカれてる状態だと判断していた。

んっ……先生……っ、これ本当にリンパの症状なんですかぁ……?
多分そう/部分的にそう

次の日には痛みの範囲が広がり、右肩の裏辺り(世間一般でいう背中)や右肩の面辺り(世間一般でいう右胸の上の方)が痛み始めた。
ズキンズキンと内側からくる痛みではなく、身体の表面だけが痛むというか、毛穴だけが痛むような、ごく浅い部分の痛みだったので
「命に関わる感じではねぇな」と一旦無視する事を決める。
ちょうど永田さんと1on1のミーティングがあり
「最近調子どう?」と言われたので
「身体の右側が痛いです」と伝えた所「医者行け(要約)」と。体調不良を訴えるアルバイトに上司が言える事ってそれしかない。

その翌日(金曜日)。
俺は仕事中半袖で過ごす事が多いのだが、ふと右上腕の違和感に気づいた。

楕円のさつま揚げ位のサイズに、あせものような、赤い炎症みたいな、腫れみたいなものが群生していた。
こういうの医学的になんていうんだっけ。
ああ、そう。疱疹(ほうしん)だ。

ん?

身体の半分に現れる痛み

突然出てくる疱疹


あっ……

終焉(しまい)やね……


たまたま土曜の朝にかかりつけの内科医に行く用事があった為、即座に診察してもらった所、5秒で「帯状疱疹」との診察が下った。


帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。
体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い発疹と水ぶくれが多数集まって帯状に生じます。
80歳までに約3人に1人が発症すると言われています

帯状疱疹予防.jp(https://taijouhoushin-yobou.jp)より

要するに身体に眠っていた水ぼうそうウイルスが蘇って神経の痛みや水脹れがでる病気。痛さで有名。

帯状疱疹の原因は水ぼうそうと同じウイルスで、日本人の成人90%以上の体内に潜んでいます。
加齢や疲労、ストレスで免疫機能が下がると、ウイルスが活性化して帯状疱疹を発症することがあります。
50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています

同上

えーん。ジジイの病気になってしまった。帯状疱疹へのワクチンも50代から推奨されているもので、知識として知ってはいたけどまさか自分がもう発症するとは思っていなかった。

ただ、俺は元々免疫が弱いので早期に発症する下地自体は揃っていた。
前の会社に入社した直後の事、まだ新型コロナウイルスの「コ」の字もない時代に普通の肺炎を拗らせて一週間位入院した事もある。

そして年末の仕事の忙しさにコミケのスケジュールもあり、疲労で身体が弱った瞬間に発症した感じだと思われる。

医者からは薬を渡されながら「しばらく安静にしているように」と釘を刺された。

なるほど完璧な治療法っスね——ッ
不可能だという点に目をつぶればよぉ〜〜〜

その週の土日にはオモウォ/かまみくの2DAYSイベントがあり、コミケの製本作業があり、コミケ本番もある。数日間家で大人しくしているだけで色んなものが大変な事になる。

そもそも「忙しくて免疫が下がった所に病気が発症した」んだよな。
「忙しい時に限って厄介な病気にかかっちゃったな」とか思ってたけど因果関係が逆なんだ。忙しいから病気になった。

幸い、痛みはそこまでひどいわけではなく、疱疹が出ている範囲も「帯状」と言いながらデカい絆創膏1つで覆える範囲にしか出ていなかった為、特段寝込んだりはせずに仕事をした。

という訳でかまみくイベント当日の俺。
別に激痛に耐えて仕事していたとかではなく、累積デバフの1段階目だけ喰らった状態に近い。うっすら調子悪い感じ。

翌日月曜日も、俺以外にできない仕事があった為普通に出勤。
ただ、この「俺にしか出来ない仕事」という言葉で世間一般がイメージするのとは全く別ベクトルの属人な業務だった。まだ言えないけど言えるタイミングになったら言います。

水曜日に代休を取ってコミケの新刊を刷りにいった。
キンコーズを使い過ぎて来月からゴールド会員になって15%オフ。
普通だったら印刷所を頼るべき部数を刷ったけど、そもそもホチキス留めの本としては規格外に分厚く、印刷所に頼めない為毎回手で印刷してる。

同人誌は一般的に「いっぱい刷ると一冊あたりの費用は安くなる」という原則があるが、コピー機で印刷するとその法則が適応されず、いくら刷っても一冊あたりの原価は変わらない。
また、小説本の為、漫画本と比べて圧倒的にページ数が多く、印刷代はページ数に正比例するので利益的なものは殆どない。
イベント参加費やその他の費用を考えると仮に全部頒布出来たとしても普通に赤字であり、当日の頒布数は「大赤字を出す」か「そこそこの赤字を出す」の分岐となっている。

でもやるのが同人というもの。
うう……俺がひもじくなる所見てて……

帯状疱疹の症状に関しては落ち着いていた。
「快方に向かってる」というよりは「現状維持」ではあったが、帯状疱疹の病状としてはかなりの初期症状の段階で維持しているので、病気のピークの山を丸々カット出来たとも言える。
帯状疱疹の病状は、発症から数日以内に抗ウイルス剤を飲み始められるかにかかっているらしく、疱疹が出た翌日にもう医者に診てもらえたのが大きいと思う。
疱疹が出たのが目視しやすい右上腕というのもラッキーだった。これが背中だったら多分気付けていない。

という訳でカロナールのような頓服の痛み止めには殆ど頼らず生活出来ていた。この手の鎮痛剤は頼り過ぎるとなんとなく身体に悪い印象があり、飲まなくていいなら飲まないようにしていた。

同時に痛み止めを内服します。通常、ロキソニンやボルタレンなどのいわゆる鎮痛剤(非ステロイド系抗炎症薬)が用いられます。水疱がはっきりしている時期(急性期)に、しっかりと痛みを取ると帯状疱疹後神経痛に移行することが少なくなります。

仙台ペインクリニック(https://www.itamitoru.jp/cn6/pg405.html)より

いや飲み得かーい!!!!!

帯状疱疹は発症中の痛みだけではなく、後遺症としてずっと残り続ける痛みも恐ろしい病気。
帯状疱疹が発生している時の痛みは神経の炎症で、後遺症はその炎症によって神経が破壊される事によって生じる。

で、ロキソニンとかイブプロフェンみたいな鎮痛剤は炎症を抑える作用がある。
じゃあ痛い時は飲んでた方が神経の炎症もダメージも抑えられるって事ですかァー!?

これを知ってからは弱めのイブプロフェンをちょくちょく常用するようにした。流石にロキソニンをパキパキにキメ続けるのは怖かったので、本当に大変な時に温存。

そんなこんなで年内の仕事は無事に大きな穴を開ける事なく完了。
返す刀でコミケに向かう。
病状自体は落ち着いていたが、そもそも帯状疱疹が出ているという事は俺の免疫がカスになっているというカラータイマーの点滅であり、そのへんは付け焼き刃だろうとHPの回復が急務だった。

数日前からスーパーで半額で売ってたユンケル(元値1000円位)を毎日のように飲み、ビタミン剤もついでにキメ、野菜を喰い、果物を喰おうとしたらりんごが一個250円とかして気絶したりした。

イベント当日の俺。
売り子というか一瞬席を外した時にそこにいてもらう為に鬼谷さんにサークルチケットを渡して来てもらった。

開場前、目の前で金ロキソニンとユンケルとカフェイン錠と咳止めのパッチを同時に服用し、モンハンで最大ダメージ検証を始めようとしてる勢いの俺を見て彼は何を思っただろうか。

イベント自体は平和に終わった。オモコロの俺を知る人だったり、立ち読みで内容を確認して手に取る人だったり、お品書きの「ドリームジャーニーにトレーナー♀が噛まれる話」という1文を何度も確認したのち、何度も「ありがとうございます」と言いながら新刊を手に取った人など色々いた。
こんなピンポイントに人の性癖を抉った手応えは初めて味わった。

あと途中で去年をもって俺の売り子をクビになったカスが新刊を買っていった。写真撮っとけばよかった。

帰り際、鬼谷さんに「新刊一部くれませんか?」と言われ死ぬ程悩んだ結果渡してしまった。

別に仲が悪いとかではない。
ただ、職場で顔をあわせる人に同人誌を渡すという行為は相当な急所を曝け出す事になる。

二次創作同人誌ってようは「俺はこのシチュ、こういうお話が好きでーぇす!」って宣言。
「これ書いとけば売れるべw」みたいな作家なら別だが、そもそも小説本に「売れる」という概念はないので二次創作の文字書きは全員伊達と酔狂と性癖選手宣誓でやっている。
ウマ娘はR -18的な二次創作はNGだが、だとしてもそこに自分の性癖はくっきりと滲み出る。
有り体に言うと心のちんちんの形がくっきり出ているのが同人誌なので、知り合いに見られるのは恥ずかしい。

じゃあお前見ず知らずの人間にちんちんの形を見られるのは平気なのかって話だけど、それに関しては同じ土俵に立ってお互いに心のポコチンを握り合っているだけなので平気。俺の本を欲しいって事は心のちんちんが同じ形しているって事ですよね?

で、鬼谷さんはウマ娘をやってる訳でもなく、「せっかくだから」という理由で手に入れてるので股間の相互破壊認証が成立していない。
で、まるっきり知らない作品の二次創作なら「意味わかんねーや」で終わり得るけど、何せウマ娘の元ネタは競馬であり、競馬をやっててこれが競走馬の擬人化コンテンツだと知っている鬼谷さんはその表現の片鱗は理解できる。

つまり「出てくるキャラクターの事は知らないけど、何が起きてるかのシチュエーションは理解出来る」という状態で目を通したらしく、それはもうちんちんの形だけがはっきり見えてる状態で俺の同人誌を読まれた事になる。

俺どうしたらよかったんですか?


話を日記に戻すと、コミケが終わっても体調を崩す事はなかった。
勿論無策でコミケに臨んだ訳ではなく、ちゃんとマスクして死ぬ程頻繁に手の消毒をした。また手荒れを作らないように頻繁にワセリンを塗り込んだ。

ただそのワセリンは香水を練り込んだ半ば練り香水だった。
(今回の同人誌のメインキャラクターが香水を印象的に使う為)
塗る度結構香りが立ってたので、当日俺と会った人は「死ぬ程香水くせぇなこいつ」と思っていたかもしれない。別にモテようとしてた訳じゃなく(ほぼ)ドリームジャーニー本だったから……

で、年末は年越しそばの為に天ぷらを揚げたり

元日はお汁粉作って食べたり

実家に帰ったりしている。

帯状疱疹の現状に関して……
現時点で疱疹はかなり治って来ているし、痛みも続いているけど確実に弱くなってきている。

帯状疱疹の症状としてはかなり軽症で済んだと思う。勿論後遺症がある可能性はあるけど。

今振り返って軽症で済んだ理由は
・帯状疱疹になる程弱ってたが、なるにしてはまだ若い方ではあった
・「これ帯状疱疹だ!」と確信するのが早く、早急に抗ウイルス剤治療を行えた

という2点だと思う。
特に抗ウイルス剤治療はウイルスが増殖する前に飲まないと意味がなく、そのタイムリミットは2日とか3日とからしい。
この速度で反応するには帯状疱疹という病気に対する知識と、空振りでもいいから医者にかかる勇気が必要だと思う。
皆も「身体の片方に偏った、火傷のようなピリピリした痛み」が発生したら帯状疱疹の事を意識して欲しい。30代でもなる時はなるという事も含めて。


ちなみに帯状疱疹は一度罹ると免疫が復活して滅多にかからなくなるらしい。再発率は6%位とか。
身体がジジイになった時になったらもっと悲惨だったと思うので、軽症で済む今かかった事は捉え方によっては得かもしれない。不幸の前借り的な。

……いやこれジジイになった頃耐性切れてもう一回なる奴じゃーねーか!!!!

(おわり)


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ストーム叉焼
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