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またここにおいでね。いつでもあなたを待ってるよ【子どものストーリー】

STORIAでは、サードプレイスと呼ばれる居場所にて、
経済的・精神的な困難を抱える家庭と小学生の子どもたちのサポートを行っています。
一般的な子ども食堂と異なり、自分たちの居場所を必要とする子どもたちに、あたたかい食事や学習の機会を提供し、
子どもたちが心から安心安全な居場所と感じ、ありのままの自分でいられ、たくさんの愛情と最高の機会を得られる居場所をつくっています。

「わーーーー!!!Kくん!!!久しぶり!!!涙」

嬉しすぎて泣きそうになる声でKくんに語りかける私(代表のささき)。

今年高校1年生となったKくんは、かっこいい制服に身を包みサードプレイスに来てくれました。
韓国のアイドルみたいなサラサラした髪型で、大人っぽい表情のKくん。

笑いながら、
「どもっ!!」
という彼の表情は以前と変わらず、当時の彼の姿が思い出されます。

Kくんは、サードプレイスに正式に登録していない子どもでした。
子どもと言っても中学生の時に初めてやってきました。

彼に初めて会ったのは、サードプレイスに参加していたAちゃん(中学生のジュニアボランティア)がきっかけです。

Aちゃん「Aの彼氏Kって言うんだ。連れてきちゃった♪」

あっけらかんとしたAちゃんの言葉に、私たちスタッフは心で「おお!!」と戸惑いながらも、サードプレイスに彼氏を連れて来てくれるのは嬉しいなーと思っていました。

その日からKくんは、毎回サードプレイスにやってきて、ご飯の用意を一緒に手伝ってくれたり、小学生と本気で遊んでくれたり、掃除もしっかりとやって帰ります。

サードプレイス来ていること、親御さんはわかっているのかな・・?と思い

ささき「Kくん、親御さんはここに居ること知ってる?一言いっておくんだよー!」
Kくん「うん・・」

ささき「どうした?何かあった・・?」
Kくん「うちの母さん再婚したんだけど、義父が家にいるとなんか気まずいんだよね。小さい弟も生まれたんだけど、何だか居づらいよねー・・・。」

ささき「そうだったんだね。話してくれてありがとう。
ここにKくんが来てくれて、私たちとっても嬉しいよ。
ここはKくんの居場所だからね、自由に過ごしたらいいんだよ。」

Kくんは無言で「うん」と、うなずきました。

私はその話を聴いて納得しました。
実は、Kくんの彼女のAちゃんもシングルマザーの家庭で育ちましたが、お母さんが重い病気にかかってしまい、年の離れた妹を小さい頃からよく面倒を見ていました。
とても心の優しいAちゃんだから、Kくんの事情も多くを語らなくても察したのでしょう。そして惹かれ合ったのだと思います。

私たちスタッフもボランティアも、二人をあたたかく見守りました。
数ヶ月が経ったころ、若いAちゃんとKくんは上手くいかず、別れてしまいました。

気になったのはKくんです。
サードプレイスでAちゃんと会うのが気まずくなって、Kくんが来れなくなるかな・・と思っていました。

「こんちはー、お腹すいたなー!今日はカレー!!?やった!!!!」
Kくんは、Aちゃんと別れてもサードプレイスに来つづけてくれました。
自分の居場所のように、ありのままで・自由に・笑顔をたくさん見せてくれながら居続けてくれました。

Kくんと交わした会話が忘れられません。

ささき「Kくん、もうすぐ高校の進路考える時期だねー。何かやりたいこととかあるの?」

Kくん「うーん、、高校はまだよく分からないけど、料理がマジ好きなんだよね。料理ができる仕事に就きたいかな。」

ささき「いいじゃん!いいじゃん!!そうしたらさ、調理と栄養を学べるMっていう高校あるよー。Mの学校はボランティアのWさんが詳しいから聞いてみたらどう?」

Kくん「へー、わかった!聞いてみるわ。」

そんな会話をした日が懐かしく思い出されます。

今、高校1年生になったKくんは、M高校で栄養と調理を学んでいます。
高校生活がとても楽しいと言っていました。
また、飲食店でバイトもし、店長さんから信頼をされてバイトリーダーにもなったと誇らしげに教えてくれました。

笑いながら「どもっ!」とやってきたKくん。
「今日はカレー!!?お腹すいたなー!」と言いながら
あの日と同じボランティアさんが作ったカレーを、あの時と同じ笑顔で食べています。

複雑な家庭の重荷を抱えていたKくんの人生に、
STORIAがどんなことができたのか・・それはよく分かりません。
私たちスタッフはサードプレイスに来たすべての子に愛情を注ぎます。

高校生になったKくんが、
調理ボランティアさんに「今日のカレーも最高!!」と言ってくれて、
下級生と全力で遊んでくれて、そして私たちに笑顔を見せてくれる。
そんな愛情が循環する場面に立ち会わせてもらったことに、
Kくんには心から感謝の気持ちでいっぱいです。

Kくん、またここにおいでね。いつでもあなたを待ってるよ。
ここは今でもあなたの居場所だからね。

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STORIAでは
・子どもたちの気持ちに寄り添い、一緒に過ごしてくださるボランティア
・子どもたち・親御さんを支えるご支援
を募っております。

詳細は以下HPリンクよりご確認ください。
私たちの愛情の循環に加わってくださるみなさまをお待ちしております。

子どもたちの日々の居場所での様子は、noteでもお届けしています。
ぜひ居場所の雰囲気を感じてみてくださいね!



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