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「Maybe」毎週ショートショートnote 2/16

下記企画への参加記事です。




暗闇に無数のペンライトが波を打つ

やがて観客のボルテージがMAXになる頃

ステージに彼女たちが現れる


ドラムの大黒によるスティックの4カウントに合わせて爆音が響きだし、布袋のギターと寿老のベースが絡み合う、七人構成の分厚い音圧に観客たちは歓声を挙げる。

センターに立つのはボーカル&リード琵琶の「弁天」。彼女の指が弦を弾いた瞬間、会場は熱狂に包まれた。琵琶の音色が歪み、エレキと融合し、奇跡のメロディーが生まれる。


「たとえ今日が辛くても

 Maybe,maybe きっと明日は

 最高の1日かもしれない ―」


弁天は、高らかに歌い上げる。躓いてもなお前に進むことの尊さを、観客たちは感じ取った。

続く弁天の琵琶ソロ、熱狂の渦が最高潮に達し、希望の光が会場を包み込む。



曲が終わると、一瞬の静寂。そして次の瞬間、大歓声が巻き起こった。「七福神」の「Maybe」は、皆の心に新しい夢の灯りを点したのかもしれない。



maybe=かも知れない,多分,もしかしたら

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