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「最高の目覚め」毎週ショートショートnote2/23
次の企画への参加記事です。
俺は疲れ切っていた。
どうして、そんなにも疲れたのか? それは、苦心して開発を続けて来たタイムマシーンが遂に完成したところだからだ。
まだ未来方向への24時間ほどのショートジャンプしか出来ないが、確かにそれは実現した。うさんくさい? いや、ちゃんと理論に基づくものだ。「光速に近づけば時の流れが遅くなる」ということは既に実証されている。それを応用したものだ。だから過去には飛べないが、未来には進むことができる。
さて、疲れを押して、さっそくテスト運転をしようとしたその時、俺の意識がふっと飛んだ。流石に過労も限界だったのだろう。
気がつくと、目の前に広がっているのは翌日の夕方だった。新聞の日付、スマホの日時表示、どちらも翌日になっている。どうやら、朦朧としながらも、俺はテスト運転の操作手順をしっかりと踏んでいたらしい。テストは無事に成功したのだ!
俺は、未来へとタイムスリップした。