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202408 DJツアー in UKその①

こんにちは。
DJのStones Taroです。

七月のオーストラリアツアーに引き続き8/26からはイギリスツアーに行ってきました。

オーストラリアツアーのツアーレポを想像以上にたくさんの人に読んでもらえたので、もう少し続けてみようと思います。

その②はこちら

2023年10月以来のイギリスツアー

イギリスツアーをやるのは2度目で、初回は2023年10月。あの頃はフルタイムで働いていたし、子も手がかかる時期だったので(いまだにかかるが)、5日間で三本ギグして帰ってくるというかなりの強行ツアーだった。(気が向いたらいつか遡りツアーレポとして文字起こししたい)

1度目のイギリスツアー。ロンドンとリーズ。すげー疲れたけど音楽やっていけるかも、となんとなく感じた。人生のターニングポイントになるんだろうな

今よりさらに飛行機が高く、さらに羽田からのANA直行便で行ったので、ギャラと経費で収支トントンだった。

イギリスのサウンドシステムでプレイしてDJにすごく自信がついた。というかあんなにベースが鳴る場所なら自分のDJはこんなにおもろしいんだ!という発見があった。

それから早くまたイギリスでDJしたいなと思っていたのだった。

今回のツアーのきっかけ

オランダ・Tilburgで開催されるDraaimolen Fes.への出演が二月ごろ決まった。(このオランダツアーのリポートは別記事でやります)

それに合わせてついでに別の国でもDJしたいなと思いエージェンシーに相談した。やっぱり年に一回はイギリスでDJして自分をチューニングしておきたいので、結局イギリス中心で探してみようーという話になった。

ちなみにEU/UKのエージェンシーはSUO MOTU Bookings。Bakey&BreakaブラザーズやNikki Nair、Main Phase、Yushhなど現行UKベース系アーティストのブッキングマネジメントをしている。

Suo Motuの所属アーティスト。この中に自分の名前が並ぶのは嬉しい。

契約を取り交わし、六月から正式にSUO MOTUの一員となった。エージェンシーの基本的な役割として

  • ギグ獲得のためのプロモーション

  • ギャラなど諸条件の交渉

  • フライトや電車の手配

  • それらをとりまとめた旅程表の作成

がある。ギャラの交渉はもちろんそのオーガナイザーやハコがちゃんとしたところかどうか、自分に合っているか、というジャッジを任せられるのは本当に助かる。

またSUO MOTUはとてもレスが早く、全てにおいて仕事ができるため、ビジネスマンとして本当に尊敬している。それぐらい仕事ぶりが気持ちいい。

彼らは僕のプロモ素材やミックスなどを使って、この期間にこいつのギグを探しているが興味のあるやつはいるか、とプロモーターに投げかけてくれる。

その成果もあり最終的に三本のギグが決まった。

決まった三本のギグ

グラスゴー

最初に決まったのはグラスゴー。Hang Tough、Flipside、Talklessという普段別々の3つのパーティが合同で開催してくれるという。なんとも嬉しい。自分もイベントを企画する立場なのでこの特別さはとてもよく理解できる。

ハコはThe Berkeley Suite。先月はEris DrewやOr:laがプレイしていたよう。ここで3時間もプレイを任せてもらえるのはワクワクした。

イベントは8/29の木曜日。木曜日に僕の3時間セットって成り立つんやろか…と思いながら、これが決まったことで後は土日のイベントを埋めればいい、と考えると気が楽になった。

多くの場合は土曜日から埋まっていく。土曜日が埋まった後は集客の関係で「土曜日出来ないならウチはパスや…」と断られてしまうこともある。

フライヤーがガチいけとる

ブリストル

次に決まったのはブリストル。現在店舗休止中のレコ屋&レーベルIdle HandsのオーナーFarrellからのオファーでぶち上がる。Rinse FMで前からチェックしていた人の一人。
(最近日本来てる有名なDJならShanti Celesteがその店舗で働いていた)

ブリストルはやはり常に一捻りある良質なダンスミュージックを発信してきた街。色んな人に「Taroお前は絶対ブリストルでプレイするべきや」と言われるので、一度はプレイしてみてみたいと思っていた。

ハコはThe Love Inn。来月はLivity SoundsのパーティーでPeverelistとHodgeのツーマンが開催されるようなところ。ブリストルの人にとても愛されている場所らしい。

ネコチャン

ロンドン

最後にまとまったのがロンドン。John Xieが主催する"Orientate"。アジアンコミュニティとの接続を意識したイベントで、以前共演したNaoneちゃんや最近のリリースが素晴らしいSam Goku氏などが過去に出演している。

Johnは以前サーカス東京であったことがありめちゃめちゃ人柄も穏やかで安心してパーティーを任せられる。彼のミックスもいつもとても心地よい。

詳細を楽しみにしていたら、蓋を開けてみるととんでもないラインナップ。しかもVenue MOT。今ロンドンで最もイケてるクラブの一つ。

パーフェクト

Dual Monitorの片割れFliss Mayo、ウエストハーレムでのDJも大絶賛だったJialing、東京生まれ北京育ちロンドン在住でリリースも素晴らしいObject Blue、そして僕とJohn。

僕がいうのもアレだが、このテーマでこんなラインナップ集めてMOTで開催するのは本当に特別なことだと知っておいてほしい。RAをチェックしてみると、イベントとしてかなり注目されているようだった。

これにて金土日がパーフェクトな内容で埋まり、かなりテンションが上がっていた。
3日連続はめっちゃしんどいだろうがこの内容が待ってるなら頑張れるなーと考えていた。

イギリスへ

ツアーが決まってから、アルバム出したり、諸々プロモミックスを提供したり、Rinse FMのマンスリーレジデントになったり(!)、予約していた飛行機が台風直撃しそうで直前に飛行機予約し直したり、色々なことがあったが、なんやかんや出発日の8月26日になった。

日程前倒しでイギリス向かうことを勧めてくれた妻にめちゃくちゃ感謝している。寂しい思いをさせてしまう娘にも、その間手伝ってくれるばあばにも頭が上がらないので、いいお土産を買って帰ろう。普通に考えて訳の分からん生活をしている自分を受け入れてくれている職場にも。

飛行機は関空発のカタール航空でドーハ乗り換え。

ひどい写真を撮った

機内食も美味しく座席も広く個人的にはかなり良かった。

ドーハまでの機内ではかなり長く積読してた國分氏の中動態の世界を読み進めた。こういった書籍はだいたい第1章、本題入る前の前提となる"史実羅列パート"が結構眠くなり飛ばしたくなるのだが、國分氏の歴史記述は本当におもろい。考古学になんとなくワクワクしていた小中学生の頃の気持ちになれる。
物書きとしてのエンタメ的な面白さと知的な切り口が絡み合い、いつも特別な刺激をくれるので、國分氏の本ならとりあえず買うかーで買って一旦積む。

でもやっぱり途中眠くなりミニオンズを見た。

ドーハで乗り換えたあとはロンドンまで。マリヲさんの『世の人』を読んだ。刺激的すぎて眠れなくなり、ブラピのマネーボールを見た。

で無事にロンドンヒースローに到着。

マジでもうちょいマシな写真を撮りたい

エリザベス線でロンドン中心まで移動。一時間もかからなかったと思う。
電車の支払いがめちゃくちゃ簡単。クレカやApple Pay等でタッチすればオーケー。

ヨーロッパも都市はこんな感じなのかな?海外旅行あんま行ってこなかったので全然分からない。

カードかざしてちょっと待つのがコツ

そう考えると日本の電車は難しすぎる。
何故特別な電子カードが必要でそれが地域によってバリエーションがあるのか。
海外からの観光客にはハードル高そうである。
日本人としても普通に早くクレカ対応してほしい。

ロンドン到着からギグまで

前倒しで早くロンドンに来てしまったので何しようかなと思い、Warp Recordsでグローバルキャンペーンを担当しているマイコさんと小袋成彬くんとハックニーで飲むことに。

バスでカンバーウェルからハックニー、思ったより遠いけどバスはめっちゃ安かった。

前方から入って運転手の横の機器にクレカ等でタッチする。そこで支払いが完了するので出る時は勝手に出てオーケー。
マルゲリータ食べた

この夏のフェスティバルがどうだったか、これから発信していく音楽、ビザの話、昔の話、色々話せてよかった。

いえーい

前回のツアーは友達のマゴチ(Lomax)が居たから日本語でかなり会話してたけど、今回はガチ一人なので少しでも日本語で話せる時間があると安心する。

夜にDubrunnerがアムスから帰って来たので再会。おみやげに焼酎のだいやめを渡すとぶち上がっていた。

次の日の朝食は彼が作ってくれた。

うますぎる。

昼からはBreakaの共同スタジオで一緒に曲を作った。
スタジオはあの有名なクラブFoldの中にある。

Foldです

普段仕事の合間や電車でイヤホンで曲作ったりしてきたので、スタジオで作る習慣が自分にはあまりない。最近は家でスピーカーで作ることもあるけどそんなに爆音ではない。

でも今回デカい音のスタジオで制作してみて、すごくその重要性がわかった。
爆音制作はアレンジ作業とミキシングが立体的に混ざり合いつつ進んだ。後でまとめて行うような低音の気になる部分の処理も、音がデカいとどうしても気になってしまうので、変だと思った時に改善していく。

ミキシングのクリエイティビティが改めて実感できる体験だった。

僕もBreakaもかなり手が早いので5時間で二曲作った。一曲はかなりエグいバンガーになったのでお楽しみに。

Foldに住んでいるねこちゃん

スタジオ後はPlanet Waxに立ち寄る。DJブースがあり、水曜日はオープンデッキで誰でもDJしていいらしい。

小さなスペースにも関わらず信じられないぐらい低音がでている。イギリスでのこういう体験に毎度笑う。

オープンデッキのポスター。DJやりたい人はカウンターの順番表に自分の名前を書いて順番待ちしていた。
奥のブースで希望者が代わるがわるDJしている
棚は少ないが中古レコードもいい感じ

またバスに乗って滞在先へ。明日はグラスゴーに移動してDJや。

8/29 グラスゴー the Berkeley Suite

スコットランドのグラスゴーへはユーストン駅から4時間半の特急列車で北上して向かう。「飛行機でもいいで」と言われていたけど、スコットランドまでの道中の景色を見てみたかったので電車にした。

かわいい

景色が信じられないぐらいよかった。

ひつじさん。このあたりから急に写真が上手くなる。
エグ

四時間半の道中はみんな寝てたので遠慮なく寝てみた。

でグラスゴーに到着。

話には聞いていたがグラスゴーの街中は古い建物が残っていてとても美しかった。

ホテルで少し寝てディナーに。
The Berkeley Suiteの隣にあるChinaskisというレストランに。多分同じオーナー。

みんなアサヒが好き。デカい
このオリーブが肉厚でしょっぱくて最高だった。
ガーリックがきいたローストポークの下にもやしが引かれていた。二郎食べたくなった

そこから隣にあるクラブThe Berkeley Suiteでパーティー。

2-300人は入るかな
写真がマジで上手くなった
これが四隅に一発ずつ
オープニングのクルーB2Bも良かった


木曜日にも関わらずたくさんの人でフロアが埋まっていた。自分のDJもかなり快調で最後まで人がたくさん残ってくれた。暖かくてキュートでいいクラブシーンだった。

長くなってきたのでイギリスツアー編その②に続く。

おわり

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