ヒマラヤ山脈と水晶 1 カイラスとメルー
薄っすらとアメジストの紫色がかったカイラスクォーツ
最初透明度の高いカイラスクォーツを入荷してました。
元々透明な水晶が稀なエリアだとか。ヒマラヤ水晶にしては珍しいですよね。
両剣タイプは透明度高いです。
でもこちらのカテドラルのスモーキーアメジストを見た時、この石の真価がわかった気がしました。
今回掲載したのは、カイラスクォーツのカテドラルを集めたものです。
この石の本質はカテドラルと淡いアメジストにあるのだなあと。
もちろん透明度の高いクォーツも素晴らしいですよ❤
ハーキマーのような形は他のヒマラヤ水晶では中々見られないです。
ただこの薄っすらアメジストもカイラス山特有だと思うのです。
なぜカテドラルなのかというと、御神体のカイラス山の形と呼応しているから。
カイラスクォーツの特徴の一つに、上に伸びるエネルギーがあります。上へ上へと昇るエネルギーが強い石。それはもしかしたら山の持つエネルギーなのかもしれません。
この薄っすら淡いアメジストは、一見ちょっと薄汚れているように見えるかもしれません。濁っているように見えるかもしれません。
中々撮影が難しくて、輝きを強調すると色が飛び、色を写すと透明感が消え、難儀な石です(笑)
実際は薄っすらと放射線がかかって色が付いたので、透明度は高いまま。照りも輝きも強いです。
そしてこの淡い薄紫色がわかる人にはわかる...と思っています。
最初はなんでこの石にこんな高価な価格が付いているんだろうと思いました。
もっと透明感があってもっと大きいカイラスクォーツがもっと安く売られてたりしますから。
でもカテドラルを形成していて、放射線も入っていて、まるで美術品のように精巧なのです。
セルフヒールドの一つ一つのヒダや照り、前後左右上下どこから見ても完成度の高いフォルム。
小さな石の中の細かいディティールが特別な石。
カイラスという聖地が築き上げた結晶。芸術品です。
カイラスという場所がどんなに重要な場所か、私も最近知りました。
五体投地を行いカイラス山を巡礼するチベット人『宇宙の中心、須弥山へ』
聖地と呼ばれる場所は世界各国にあって、石の原産地の場合も多く、今更珍しくもない所もあって、一応必ず場所についての知識も入れるのですが、去年仕入れた時はあまりピンと来なかった。上の画像に出会うまでは。
カイラス山の検索で出て来るのはほとんどこの画像です。
これは周辺の山並みから覗いた姿なんですね。
実際のカイラス山は先の画像のように山間の奥にあって、単体山ですり鉢状になっている。
とても珍しいです。
単体山は御神体になりやすく、世界一の単体山は富士山だそうです。
高く上に伸びるエネルギーも、カイラス山の神秘性、単体山のせいかもしれません。
カイラス山は聖山なので入山禁止。カイラス水晶はこの周辺の山から採れるのかもしれません?
カイラス山とメル山の位置関係
スカルドゥはピンクフローライトで有名な鉱物の産地。
スワット渓谷はカリビアンブルーカルサイトなど青い石の産地です。
カイラスとメルー。この二つの山は200kmぐらいしか離れていない。
そしてカイラス山はインダス文明の水源でもありました。
カイラス山の南には、二つの湖があって、西はインダス川、東はガンジス川の水源になっています。
カイラス山はインダス文明を支えたインダス川の水源であり、インド人の母なる川ガンジス川の水源でもあるのです。
ヒマラヤ山脈の山並みの中にある単体山に人々が神秘を感じないわけありません。もしかしたら、すり鉢状の部分にヒマラヤの氷河の雪解け水がお椀のように集まり、南にある湖に流れ込んでいるのかもしれません。
ヒマラヤといっても、ヒマラヤ山脈の中央連峰からは少し離れていて、湖を挟んで北側に位置します。
ヒマラヤの隆起を受けた広大なチベット平原上にあります。
単体山といえば富士山ですが、日本雛型論だと、インド亜大陸は伊豆半島に対応します。共に南からドッキングして大陸や列島の一部になった。となると、位置的にカイラス山に対応するのは富士山なんですね!
昔から富士山はヒマラヤ連峰のどこの山に対応するのかなと思ってたのですが、一番高い山ということでエベレストかなと思ってました。他の山を知らなかったのもありますが、位置的にちょっとズレるんですよね。
宗教的な信仰を集める山、単体山という一致。
カイラス山が富士山に対応するなら、古くから世界の須弥山と言われるのもわかります。
須弥山とは「しゅみせん」と言い、サンスクリット語の「スメル」から来ています。
古代インドの世界観の中で中心にそびえる山。インド神話のメール山、スメール山(su- は「善」を意味する接頭辞)の漢字音訳語。
この世界軸としての聖山はバラモン教、仏教、ジャイナ教、ヒンドゥー教にも共有されている。
ここでメル山が出て来ました!
メル山もカイラス山のように須弥山として崇められていたのですね。
ちなみに須弥山とは
こういう世界観なんですが、これはチベット仏教のマニ車(摩尼車)のモデルとなっていると思います。
マニ車とはぐるぐる回すことで功徳を積むというものです。
このマニ車にそっくりなパイライト・ボールが入荷しました(笑)
こちらは中国雲南省産。
雲南省はミャンマーやラオスとの国境沿いにある中国最西端の大きな省で、ヒマラヤ山脈東端の麓のエリア。
この地域にこんなに丸く出来上がったようなパイライトが採れるのです。
パイライト・ボールと呼ばれ、もっと野球のボールみたいにしていますが、ちょうど須弥山について考えている時に出会って、あまりに須弥山のイメージなので、一番似ている形の物をセレクトし中国からお取り寄せしました。
須弥山は「金輪際」という金輪の地層があって、パイライトのイメージにぴったりなんですね。
金輪は、鉱物の地層を意味するかもしれないです。
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