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グローバル・コミュニケーション/リーダーシップ・チャレンジ2024開催レポートvol.9
社会人のためのリーダーシップ講座「リーダーシップ・チャレンジ 2024」(LC)第9回のプログラムは、2024年8月24日(土)に対面で開催しました。
講師は、京都芸術大学教授でコーチングやポジティブ組織開発などを行っている本間正人さん。「グローバル・コミュニケーション」をテーマに講義とワークショップを行いました。
📖講義内容
今回のテーマは……
・「グローバル」とは何か、基本から考え身につける
・「学ぶ」とは何か、基本から考え、行動に移す
・「傾聴」のスキルを身につける
・「右脳」をくすぐる:共感を生む、心を動かす
・「英語はニガテ」を克服する
本講義・WSはすべて日本語で実施。講義、ダイアログ、ペアワーク、グループワークを通して、グローバルに通じるコミュニケーション能力を引き上げるきっかけをつくります。
◆グローバルコミュニケーションに必要な「ダイアログ」とは
本間先生が提唱する「グローバルコミュニケーション」は、決して異なる国や言語のちがいを持つ人とのコミュニケーションのことだけではありません。
同じ国で同じ言葉を話す他者のコミュニケーションでも、立場や文化的な背景、世代が異なれば、相手の立場に立って、深く理解しようとするコミュニケーションが必要です。
組織ではPosition to Position のコミュニケーションになりがちですが、そうではなく心と心が通いあう深いコミュニケーション(Heart to Heart)によってはじめて、人間関係を作ることができます。
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そのために必要なのが対話(ダイアログ)です。
ダイアログ(Dialogue)はDia(交流する)とlogue(ロゴス・論理)を組み合わせた言葉であり、相手の立場になって考えるためのコミュニケーションです。
ダイアログが成立するには①聴き合う②否定しない③多様性を楽しむ④自分の意見を言うの4つが必要です。
対話を通じた信頼関係をつくるワークショップとして「ブラインドウォーク」「ヒーローインタビュー」といったワークを実際に体験していただいたほか、「アイデンティティ・ポートフォリオ」を作成して自己分析も行っていただきました。
◆学び続けること
ダイアログを通じたコミュニケーションのように、何かを知ろうとすること、学ぼうとすることは、この変化の激しい時代においてなおさら必要となります。
本間さんによると人間は「ホモ・ディスケンス」(自ら学ぶヒト)であり、最終学歴で学びを終えるのではなく、「最新学習歴」の更新こそが必要であると提唱しています。
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もっと言うと、学びに年齢も場所も関係ありません。
資源が限られている現在の地球環境の中で、競争主義的に学ぶのではなく、オープンな対話を通じて学び合っていくことこそが、持続可能な社会をつくるためには必要なのです。
🖊️受講生の講義レポートより
◆講義での学び、気づき、感想
日本の義務教育と海外のインターナショナルの教育を両方受けたことがありますが、まさに日本の教育は決められたカリキュラム通りにインプットする方に力を入れています。どうやって人と上手にコミュニケーションとるかという大事なことは教えてくれません。一方でグローバルでは自分の考えを人に上手く伝えるアウトプットすることを重視します。これからは相手の立場に立ってわかりやすく伝えるために心がけたいです。今日の先生の話には終始、目から鱗でした。とても楽しく学べた講義でした。
視覚に頼る世界の多さに驚いたと同時に、失う時の恐怖を感じた。そこから、伝えること、伝わること、伝えて貰うこと等、「感性開発」の山田夏子先生にも通じるコミュニケーションの受け方の重要性を認識した。今まではコミュニケーションは行う側の心掛けと思っていたが、いかにコミュニケーションしやすい環境を整える事が大事だと認識しました。
最新学習歴の更新の大事さ、また子供自身に親としての学習歴の更新の姿を見せていくことが大事だと感じた。また、日々の生活の中からの気づきを大事にすることで、小さなことからも学習歴の更新を行えると感じ、日々の生活の中からも学習歴を更新していかないといけないと思った。
その他の研修でも、度々出てくる学び続ける必要性を「最新学習歴」の更新というワードから改めて実感しました 。グローバルアイデンティティは学生のころは意識する場面はたまにありましたが、仕事を初めて会社に所属していると、そのアイデンティティを意識する機会が前より減っていて、もっと意識を向けて見ようと思いました。
◆講義を受けて、短期的な目標、自分の部署への応用 など
表情やジェスチャーのような非言語でのコミュニケーションが言語よりも人に影響を与えるという点は共感できた。また、リカレント教育という言葉があるように生涯に渡り学び続けることの重要性を改めて認識することができた
自部署内でのシェアドリーダーシップの実践において非常な重要なコミュニケーションの考え方を学ぶことができました。 傾聴・質問・承認の姿勢や、ティーチングではなくコーチングとなるような個別指導、感情で「怒る」のではなく相手を正す目的で「叱る」意識など、すぐに活かしていきたいと感じました。
🕰️タイムテーブル
13:00〜13:05 オープンニング
13:05~16:50 講義、ワークショップ1、2(途中、休憩入ります)
16:50〜17:00 クロージング
👤講師プロフィール
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本間正人(ほんま まさと)
1982年東京大学文学部社会学科卒業。ミネソタ大学で成人教育学博士(Ph.D)。松下政経塾に第3期生として入塾。松下幸之助の経営哲学を学び、国連事務局等で実務研修。「教育学」を超える「学習学」の提唱者であり、「楽しくて、即、役に立つ」参加型研修の講師としてアクティブ・ラーニングを25年以上実践し、NHK教育テレビでビジネス英語の講師を3シーズン担当した他、「研修講師塾」を主宰する。京都芸術大学教授、NPO学習学協会代表理事、NPOハロードリーム実行委員会理事。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉などの著書70冊超。新著『一〇〇年学習時代 はじめての「学習学」的生き方入門』(BOW&PARTNERS)が好評発売中。
❓リーダーシップ・チャレンジとは
リーダーシップ・チャレンジ(LC)は、会社で仕事(社業)を通じて社会に貢献する人材を育てる、ということをミッションにしています。
そのために、ヒューマンスキルを磨き、リーダーシップを身につけ、幅広い見識、判断力、思考力を学びとり、業界業種を超えた人脈を構築するビジネススクールです。
開講から20年目。本研修を学んだ受講生たちが日本国内のみならず、世界の色々な都市で活躍しています。
彼ら彼女らを、LCの教壇に立ったゲスト講師の皆様に後押ししていただきながら、私たち LCはこれからも、有能な人材を育み、社会に貢献していきます。
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詳細はパンフレットをご覧ください
💡キャプテンシップ・チャレンジも
リーダーシップチャレンジの若手版プログラム「キャプテンシップ・チャレンジ」も10月から開講します。今年度で3期目になります。
「若いうちにリーダーシップ・チャレンジを受けたかった」「部署の若手にも機会を」という過去の受講生のみなさまの声を受けて立ち上がったプログラムです。
ぜひご参加お待ちしております。(お問い合わせは事務局までお願いいたします)
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詳細はパンフレットをご覧ください
◆講義一覧
🏢2024年度参加企業 (順不同・敬称略)
受講企業
サントリー株式会社
三井物産流通グループ株式会社
株式会社NTTデータ
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
株式会社セブンドリーム・ドットコム
三井物産株式会社
株式会社三井住友銀行
三井農林株式会社
綿半ホールディングス株式会社
第一生命ホールディングス株式会社
株式会社再春館製薬所
外務省
リーダーシップ・チャレンジ 2024開催レポートvol.9
2024年9月2日発行
大隈塾事務局(一般社団法人ストーンスープ)
田中渉悟 tana.sho.2602@gmail.com
〒026-0002 岩手県釜石市大平町3-9-1
TEL:050-3558-7527
MAIL:ookuma_school@stonesoup.tokyo