変化に対応する力と多様性
グローバル化が叫ばれて久しい。日本はここ数十年、アメリカの模倣や効率化を行って来た。儲かりそうなところへの選択と集中だ。
それは間違っているとは言えないがその結果、沈んでいく企業がある。単純に決定的に間違った選択をだったとも言い切れない。積み上げた結果、そうなってしまったということが多い。日本の企業もここ20年で随分沈んでしまった。
シャープなどは分かりやい。液晶を選択し集中したが外部環境の変化に対応出来なかった。長銀、レナウンなど様々な形態があり勿論、単純に経営者の能力やモラル不足が原因の会社もある。
戦後の日本は混沌とした世の中から生きのびる為、様々な知恵を出して成長してきた。人知れず潰れていった会社も多々ある。
日本は安定に入り、人々も小賢しくなってしまったと思う。その原因は楽に安定が手に入るようになった事が大きいと考えている。
東大に入るには多大な努力が必要だが単純な努力ですむ。単なる学力で勉強さえすれば誰でも入れるのである。
その努力も一人でやらなくて良い。親に金があれば良い塾で効率的に学ぶ事ができる。
ただ、社会はどんどん加速している中国のシェア自転車事業などは一年であっさり淘汰されるのだ。
日本は安定に入っており、人間年を取るにつれ変化に対応出来なくなって来る傾向がある。
生物学的には環境の変化に対応できる種が生きのびる。
例えば、植物などは塩分に弱いがマングローブなどは海でも生える。地震などの地殻変動などにより環境が陸地から海になれば多くの植物は死んでしまうだろう。でもそこでも生きのびる種は存在するかもしれない。そこでは勢力図が大きく変わっている。
大きな変化がない時代は模倣や単純な選択と集中で良いと思う。環境が変わらない限り効率化は生きのびるすべだ。
しかし、グローバル化で変化のスピードが早くなった。変化に対応するといっても時間が必要な場合が多く、既得権益に固執して対応出来ない判断をする社会もありうるだろう。環境が激変した時の為、多様性を許容する日本になっておいてほしい。