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慶應経済入試(2021)をふりかえる
こんばんはポップマンです。
明日はいよいよ慶應義塾大学経済学部の入試ですね。受験生の皆さんはもうすでに明日に向けて身体や心のコンディションを整えるだけの状態だと思います。
僕も昨年の2月13日に経済学部の入試を受験して合格することができました。共通テストで失敗した僕は一橋大学から慶應経済に本命に切り替えてなんとか対策を間に合わせたので試験日ギリギリまで心が落ち着かない日々が続きました。
こんな試験前日になって入試の具体的な対策方法などを書いても皆さんを混乱させるだけだと思いますし、なによりも受験生の皆さんはすでに学力は仕上がっていると思うので受験で大した成績を残せなかった僕が出る幕はもうないと思います。
僕にもできることは、恐らく明日に向けて緊張している受験生たちをすこしでも安心して試験に臨めるように、僕の去年の入試当日のことを書いていくことくらいでしょう。慶應が本命の人も、滑り止めという人もこれを読んでなんとなく当日の流れとかをつかんで貰えたらうれしいです。
ということで書いていきますが、これを書き始めたのが20時なので日を跨ぐまでに投稿できなかったらごめんなさい。あと、去年のことなので結構記憶が抜け落ちてます。あまり詳しく書けないかもしれませんが悪しからず。
入試前夜(2021年2月12日)
経済学部の次の日に商学部を受験する予定だったので田町のホテルに2泊することになった。新幹線で名古屋から品川まで1時間半、品川から田町まで10分ほどの道のりを経て夕方ごろホテルにチェックイン。
チェックインしたあとはホテルから日吉キャンパスまでの道を確認し、実際に下見をした。三田駅から日吉駅に行くために乗る電車は都営三田線から東急目黒線に乗り入れているため基本的に乗り換えなしで行けるが、切符を買うときに券売機の上にある路線図がなかなか読み取れずもたついた覚えがあるので下見はできるならしたほうがいいでしょう。(田舎から受験しにきた方はとくに)
日吉駅到着。改札を出るとすぐ目の前に慶應の日吉キャンパスが姿を見せる。でかい。春から絶対にここへ行くと気を引き締め直した。残りは日吉の駅周辺を合格したあとの自分の大学生活を思い描きながらぶらついた。
ホテルへ帰る途中にコンビニに寄り、おにぎりやカップ麺を購入して自分の部屋でテレビを見ながらダラダラ食べたあとは軽く単語帳などを眺めて、シャワーを浴びて就寝した。
入試当日朝(2021年2月13日)
ビジネスホテルのまずい朝食を食べて日吉キャンパスに向かう。電車に乗り込み座席に座ると世界史の参考書をひらき心を落ち着かせる。向かいに座る女の子も同じ場所に向かっているようで英単語帳をながめている。今はライバルだが合格したらよろしくお願いしますと心のなかで宣言し日吉駅で電車を降りた。
やばい。
めちゃくちゃ人がいる。
受験生の塊に飲まれるようにキャンパスの入り口まで来たが今度は検温である。新型コロナのせいで入り口の検温が実施され、受験生は順番待ちですぐには会場に入れなかった。(今年もそうなると思うので余裕を持って会場に到着するのがいいですね。)
やっと会場に入れた。僕の試験教室は入り口のすぐ近くだったのでまったく迷わずにすんなりと到着できた。席はどこかな~。大教室の長机に貼られた番号を見ながらうろうろすると……あった。教室の一番端の席だ。やった。荷物を置いたあとはトイレに行ったがそこまで混んでいなかった。
9時15分、あと15分で予鈴が鳴るが何をしようか。単語帳をペラペラめくるがどうにも落ち着かない。諦めて単語帳を閉じ、大教室をぐるりと見回す。ずらっと座る受験生。なかなか壮観だ。ここにいる人たちで今から合格の争奪戦をするのか。なんだか興奮してきたな。
試験監督が入室してきた。試験はもうすぐだ。
英語(10:00~11:40)
問題用紙とマークシート、英作文の解答用紙が配られた。問題用紙表紙の注意事項を読んでいるとポップマンは気づいてしまった。第1問の長文が透け透けだということに。慶應入試の問題用紙はだいたい表紙が透け透けで問題が見えてしまっているのだ。不可抗力(あくまで不可抗力です)で第1問の長文を見てしまった。
ほう、Facial Recognition Technology、顔認証技術のことね。英作文に備えてちょっとその辺に対する意見でも考えとくか。
みんなも見てるのかな。隣の人、かじりつくように問題用紙の表紙見てるよ……。他の人たちも熱心に表紙の注意事項()を読んでいました。
試験開始のチャイムが鳴る。一斉にページをめくる音が聞こえる。60分以内に長文を解ききる。和文英訳に10分、自由英作に20分、残りは見直し。僕はこの作戦でいく。僕が受験する経済学部入試には足切りというものがある。僕が受験する歴史受験のB方式は英語のマーク部分で、数学受験のA方式は英語のマーク部分と数学のマーク部分で一定の点数を超えた受験者のみが残りの記述部分の採点をしてもらえるという悪魔のような仕組みが足切りなのだ。
僕は長文が苦手だ。経済学部の英語でマーク部分の問題はすべて長文の問題である。他の人よりも長く長文に時間をかけてでも足切りを突破しなければ合格争いにすら加われない。ということで長文は1題あたり20分、合計60分以内に解ききるのを目標に対策をしてきた。英作文は国立の対策してきたしなんとかなるやろの精神でほとんど対策はしてない。
僕にとっては最初の60分が勝負だ。
第1問の長文を読んで問題を解いていく。お?なかなかすんなり読めるぞ?問題も難しく感じないな。いける、いけるぞ。全部解き終わった!時計を見ると15分、上出来だ。
次の問題だ。第2問の長文を読む。この長文のトピックも顔認証技術についてである。ただ、第1問の長文の筆者とは主張が違う。そのため、ある程度内容については予想がついたので内容一致などはサクサク解ける。しかしここで手が止まる。
文法わかんねぇ……
そう、文法わかんねぇのである。経済学部の英語には大問として独立した文法問題はない。しかし長文のなかに空欄を設けてそこに入る適切な表現はどれか、のように文法事項を聞いてくるのだ。
文法に関しては過去問では負け越している……だが今日の僕ならきっと正解できる。今日まで頑張った自分を信じろ!
答えはAs far asだあああああああ!!!
解答速報見たら違ってました。
開始30分で第2問まで終わった。順調すぎる。これは合格もらったな。第3問へレッツゴー。
自動運転技術か、ちょっとトピックの毛色変わったな。あぁ、イーロン·マスクね、はいはいはい……。特に何かあったわけでもなくすんなりと解き終わった。ちなみに第3問にも文法問題があったがこれも間違えてた。文法出来なさすぎじゃないですかね……。
素晴らしい!!
残り50分を残して長文が解き終わった!手応えも抜群だし足切りは確実に回避しただろう。じっくり英作文に取りかかろう。まずは和文英訳だ。……うんうん……。……うん。
久し振りって英語で何て言うんだっけ?
聞いたことはあるんだよ……あれだよあれ……ロング……ロングタイムなんとかだよ……。
なんと10分で終わらせる予定だった和文英訳に25分もかけてしまい、残り25分しかない。完全にバカだ。時間管理しっかりしろよ。タイムキーパー誰?はい、僕です。
これはヤバい。自由英作終わらせても見直しの時間ないでしょこれ。絶望してる暇あったらさっさと書かねば。
超特急で書き進める。試験前にトピックをたまたま見てしまったのが功を奏し順調に書き進めてフィニッシュ。
疲れた疲れた。山場の英語を乗り越えた。あとは得意な世界史と小論文だけだ。まぁ英語は大丈夫でしょう。そう思ったとき、嫌な予感がした。なにか重大なことを見逃してはいなかっただろうか?あ……あー自由英作で反対意見を挙げてそれに反論してないわ。
自由英作では必ず「自分の意見とは反対の意見を挙げて、それに対して反論せよ」という指示が与えられる。僕はこの指示を無視して自分の意見をゴリゴリ書き連ねただけの英作を解答したのだ。
これはやっちまった。英作0点になっちゃうのか?いや、減点だけで済むだろう。うん、きっとそうだ。ミスに気づいてもまぁなんとかなります。ポジティブに考えるのが一番です。ミスを引きずるのが一番アカンやつです。多分皆さんもどこかしらで同じようなことを言われているのではないでしょうか?それだけ大事なことだということです。心のノートにメモっといてください。
世界史(13:05~14:25)
僕にとってはメインディッシュの世界史の時間がやってきた。世界史は得意中の得意。特に慶應経済のデータやグラフの読み取り問題や、一橋や東大の論述のような僅かなヒントから出すべき解答を捻り出す問題が大好きでワクワクしながら始まるのを待ってました。
チャイムが鳴った。表紙をめくると目に飛び込んできた「東アジア」の文字。東アジアの近世、近現代史か。ん?条約が結ばれた年代を選ぶ問題、ほぼ日本史じゃないか?近代史のやつも現代史のやつも日本における出来事が解答の肝になっている。ただ、僕は日本史も勉強していたので特に困らなかった。第1問はいたって普通の問題だった。
第2問は近世ヨーロッパ史だ。あれ?さっきから現代史が全然出てないな。ちょっと第3問も見てみよう。近現代史だ。だが現代史の問題少な過ぎないか?いつもめちゃくちゃ出してくるじゃん。しかもデータやグラフの読み取り問題出てないじゃん!しかも論述問題も教科書通りに書けば正解になるような問題ばっかり。
ガッカリしながら残りの問題を解いていった。
単答、選択問題は現代アフリカ史の年代順に並べかえる問題以外はすべて正解だろう、論述も出来はいいのではないだろうか。
終了のチャイムが鳴り残すところ小論文のみ。疲れもあるなかで最後の最後に長い文章を読んで、長い文章を書くとか正気の沙汰じゃない。なんでもいいから栄養補給をと思い休憩時間にラムネを頬張った。
小論文(15:15~16:15)
長かった試験もこれで終わり。慶應を本命に切り替えてからひたすら書きまくった小論文で手応えを得て終わりたい。
始まった。表紙をめくって課題文を読み進めていく。基軸国であるアメリカと非基軸国であるそのほかの国の間にある非対称性についてか。表向きは対等であるが、実質的には国際社会においてアメリカの存在は絶大なものである、か。
1問目は読解問題のような設問だ。論旨に沿って答えていく。大丈夫大丈夫、現代文は苦手ではないはず。
2問目は、支配関係は存在しないが非対称的な関係にある具体例を挙げて、両者の責任についてのあなたの意見を書け、という小論文っぽい問題だ。
具体例はすぐに浮かんだ。標準語と方言である。しかし、両者の責任とはなんぞや。何を書いたか覚えていないがなんとか書ききったことは覚えている。
個人的に2問目は設問の意図を理解せずに解いた人が結構いたのではないかなと思った。ポイントは支配関係は存在しないという部分だ。例えば、植民地とその宗主国では明確な支配関係が存在してしまっている。こういう例を出したら0点か大幅な減点を食らうと思われる。皆さんは問題に取りかかるときは絶対に問題文をしっかり読んで理解したうえで解答を始めましょう。焦ってるとこれが意外と難しい。僕も英作でやらかしましたからね。
経済学部入試を終えて
英語は基本中の基本のところでミスをしてしまいました。問題文の指示に従わないという受験生の風上にも置けない行いをやらかしました。試験直後は正直落ちたと思いましたがなんとか合格できたので0点にはなっていなかったのでしょう。(補欠繰り上がりでしたが)
名前と受験番号さえ書き忘れなければちゃんと採点されるくらいの気持ちで臨むくらいがいいでしょう。ただ、だからといってミスを減らす努力は試験時間中に尽くしましょう。
長々と書きましたが僕の経済学部入試はこんな感じでした。皆さんの今までの頑張りが報われますように。そして4月に慶應でお会いしましょう。
明日は商学部の入試について書けたら書きます。
ではまた明日。