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僕の好きなもの(読みもの編) 三秋縋

吉田松陰は「二十一回猛士」という号を名乗り、自らの志を叶えるため狂気といえる行動に身を投じた。
「猛きこと」は結局3回で潰えてしまったけど、彼が宿した志は若き武士たちに感銘を与え、後の維新の原動力となった。

幕末日本の未来のために奔走した若き武士達を「志士」と呼ぶ。
現代に武士はいないから、同じような人たちがいるとしたら志人とでも言おうか。

志人であり、詩人でありたいね。

16才のとある日の日記

ブフォwwww 死ぬwwww
いっそ殺せwww

どうだろうか。
僕が16才の時に書いたとある日の日記である。
いわゆる厨二病というやつだ。

今でもこの文章を思い返すと、とんでもない羞恥心とともに親への反発心や絶望と希望がぐちゃぐちゃに混ざり合った未来への期待と不安、ままならない恋愛に制御不能なリビドーへの戸惑い、コンプレックスなどが複雑に絡み合ったあの時代の感情が蘇ってくる。

一方で子持ちのアラフォーとなった今はあの時の自分を少し愛おしくも感じるのだけれど。

これ以外に同じ感情を呼び覚ますのが三秋縋の読み物だ。
この人の小説を読むと、なぜかすぐに16才の自分に戻ってしまう。理由は分からない。
とにかく忘れていた厨二心が呼び覚まされるのだ。

いくつかお気に入りの作品を紹介しておきたい

君の話

架空の青春の記憶を植えつけられた青年は、その夏、実在しないはずの幼馴染と出会う。これは、始まる前に終わっていた恋の物語。

三秋縋 君の話

本屋で見かけ、表紙とポップに書かれた説明で強烈に気になり手に取った、三秋作品との出会いの一冊。
割とコンテンツで「くらって」しまうと世界観から抜け出せないタイプなので、読破した後の2、3日はフワフワした心持ちからなかなか抜け出せなかった。

三日間の幸福

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。 未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女の為に生きることこそが一番の幸せなのだと気付く頃には、俺の寿命は二か月を切っていた。 ウェブで大人気のエピソードがついに文庫化。 (原題:『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』)

三秋縋 三日間の幸福

君の話ですっかり虜になり過去作を巡る旅が始まる。
くぅ〜っ!この厨二感たまらん!
という感じの世界観


長らく作品のリリースがなかったが、待望の新作が出たので嬉しい限り。

万人にお勧めはしないけど(そして男性にしか刺さらないのかも。と言う気もする。理由はないけど)、好きな人にはめっちゃ刺さる。それが三秋縋。

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