セレブを売る〜Charlotte Tilbury〜
私たちは大なり小なり、セレブに影響されて商品を購入している。
セリングサンセット(Selling Sunset)というNetflix 人気リアリティー番組でも使われている表現 Selling Sunset=夕陽を売る。夕陽は販売できないが、素晴らしい物件を購入するともれなく毎晩綺麗な夕陽をみれるというものだ。
そして、セリングサンセットのように 購入した商品にもれなく〇〇がついてくる販売戦略に2013年頃から取り入れていたのがCharlotte Tilbury である。
彼女の手法は Selling Celebrity
シャーロットは世界で最も影響力のあるメイクアップアーティストのひとりであり、2013年にコスメラインCharlotte Tilburyを創設している。Instagramのフォロワー701万人。
2017年2月7日。私は はじめてシャーロットの商品を購入した。
K.I.S.S.I.N.GシリーズのPenelope Pink
当時30代だった私はピンクヌードなカラーがまだ似合うと勘違いしておりピンクヌードの口紅を探していた。ペネロペ クルスは ニコール キッドマンとトム クルーズが別れた後に付き合った女性でバニラスカイくらいしか代表作は知らないが、彼女が魅力的な女性である事は言うまでもなく。私はこの口紅をつけている時は、ペネロペだった。
次に購入したのは皮肉にもMatte Revolution シリーズのKidman’s Kiss でした。
ニコール キッドマンをイメージしたこの色は周りからの評判も良く、顔がパッと明るくなった。
Charlotte Tilbury のマットフォーミュラは比較的乾燥もしないので好きでしたが、K.I.S.S.I.N.Gシリーズのクリーミーさに比べたら Kidman’s Kissは私の中では特別な日につける1本ではあったけど、普段使いするには潤いが足りなかった。
再びクリーミーなフォーミュラを求めて買ったのが、Hepburn Honey(おそらく今はYes Honeyに商品名が変更されていると思います)
オードリー ヘプバーン。数々のヒット映画の主演女優をつとめた彼女ですが、私のお気に入りは 昼下がりの情事 年上男性に恋をして背伸びした発言をしちゃう場面が可愛かった。
これはブラウン過ぎて、全く似合わなかった。
そろそろポッシュいきますかー!と買ったのが、Very Victoria ベッカムのワイフで知られているけれど、出会った当初はビクトリアのほうが有名で、イギリスの国民的グループ Spice Girlsのメンバーのひとりだった。
肌の色は彼女とは全く違うが、Your Lips But Betterみたいな感じで 今思うと このVery Victoria が1番似合っていたかもしれない。
この頃から完全にシャーロットの魔法にかかっていた。
私は魔法にかかっていたのか、研究をしていたのか。きっと両方だった。
2017年は子どもが少しばかりか手がはなれて 海外のYouTuberの Get Ready With Me や 商品レビューにハマっていた時期。
しばらく連絡できなかった友人たちとシャーロットの口紅を通して、各々が似合うであろう口紅を購入してレビューしていた。
今まで、スキンケアとベースメイクにフォーカスをあてていた人生だったが、30代にして 顔に色を添えるきっかけをくれた Charlotte Tilbury と 共に研究をしてくれた友人たちにはとても感謝している。
Very Victoria の後は、少し自意識が拗れはじめ、絶対につけないであろうオレンジ Sexy Sienna を購入した。
ジュード ロウの元カノでも知られているシエナ ミラー。
Factory Girl のシエナミラーは Edie Sedgwick を見事に演じており、当時の彼女の印象から私もシエナになりたいと思った。
もちろん、オレンジは似合わなかったけど、シエナになった気分は味わえた。
20代前半エテュセのドピンクのアイシャドウをつけていた時があった。HawaiiのメイシーズのMAC店員に、そのアイシャドウどこの?!凄く良いじゃない!と言われ、JAPAN と答えたことがあった。
そのアイシャドウに発色がよく似ていた Bosworh’s Beauty 20代の頃の名残惜しさからなのか、購入した。
30代には無理があった。
今、Cult BeautyにもBeautylish、Charlotte Tillbury オフィシャルwebsiteでも見当たらない。
販売終了したらしい。
私は Kate Bosworth にはもうなれない。
このように販売終了した商品が他にもある。
Brooke Shields のまゆ毛にインスパイアされた Brow Lift eyebrow pencils "Brooke S”
この商品は2019年5月にブルック シールズ 本人の了承なしで、発売していたことからシャーロットはブルック シールズ に訴えられている。
シャーロットが世界的に活躍する遥か前から このシグネチャーまゆ毛の絶世の美女 は世界的に有名だった 。ブルックス のまゆ毛にインスパイアされる気持ちはわかる。だが、オードリー ヘプバーン(Hepburn Honey)や ブラック シールズ(Brooke S)と個人的な交流がなければ、訴えられるのも仕方がない。
でも、心配することはない。下記の口紅を見れば、まだまだセレブリティにインスパイアされた商品はまだまだあるし、ほとんどのセレブリティはシャーロットと交流はある。
そこがMake Up Artist の彼女の強みだ。
シャーロットは私たちにそう唱えている。私は Nude Kate で ケイト モス にもなったし、Super Cindy でシンディー クロフォード にもなれた。
2019年6月 Dancefloor Princess 。これがセレブリティシリーズで私が最後に購入したCharlotte Tilburyの口紅。私はカイリー ミノーグになった。
2025年3月12日有明アリーナで14年ぶりの来日らしい。
約2年間に渡り私は Selling Celebrity という販売戦略にまんまと洗脳されていたが、今振り返っても凄く楽しい2年間だった。
魔法にかかっていた。
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