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ネットワークエフェクトの重要性


初めまして、Japanese Stock Investorです。

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今回は「ネットワークエフェクトの重要性」について、説明させて頂きます。



なぜ、ネットワークエフェクトが重要なのか?

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なぜ、ネットワークエフェクトが重要なのか?

という所から説明させて頂きます。
GAFAMは時価総額を上昇させ続け、
投資家に莫大な利益をもたらして来ました。
この全てがネットワークエフェクトの効く
ビジネスモデルを採用しています。
現代において、
この概念を理解せず、株式投資で成果を出すのは高難度だと考えています。



こちらが、GAFAMと、アメリカを代表する指数のSP500との比較です。

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SP500自体にもGAFAMを含んでいるので、
比較対象としての厳密性は欠けているのですが、
市場平均に対して、
安定的にこれらの企業がアウトパフォームして来たことが分かります。

そしてこれらのアウトパフォームの背景には、
ネットワークエフェクトを活用した、
ビジネスモデルがあるのです。


それでは、ネットワークエフェクトとは、どういったものかのを具体的に説明します。

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ネットワークエフェクトとは、
製品やサービスの利用者が増える程、
利便性が増す効果
となります。

例えば、
電話やYou Tube、楽天経済圏の様なものです。

電話は、現在、みんなが持っていて当たり前な製品で、
企業における、業務プロセスに、
電話というシステムを前提とした、設計が組み込まれています。

グーグルやアップルのアカウント登録は、電話番号を持っていることを前提に設計されており、
セキュリティを高めるための、2段階認証にまで、電話番号が必要です。

ここまで普及した電話を世の中から消し去るのは、
労力が掛かり過ぎるので、
電話を上手く使ったビジネスは儲かりやすい、
ということになります。


次の例がYou Tubeです。
You Tubeでは、
良い動画を作る、投稿者が増えると、
視聴者が増える。
集まった視聴者に対して、広告を出稿したい企業が集まる。
その広告料が投稿者に還元される。
それを原資に、
良い動画を作る投稿者がまた増える。

という、
利用者が増えて行くことによる、
利便性向上のループが回っています。


最後の例が、
楽天経済圏です。
楽天ポイントは、多様な場面で使えるので、貯めたくなる性質があります。
例えば、楽天市場や楽天証券、楽天トラベルなどです。
楽天ポイントをこれらのサービスを通じて、貯めることができて、
更に、街にある様々な店舗でも使用することができます。


製品やサービスの利用者が増える程、利便性が増す。

ネットワークエフェクトという概念のイメージができて来たと思いますので、
次に行かせて頂きます。


補足 伝統的な企業とネットワークエフェクトを活用している企業は、
ビジネスモデルが全く違います。

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伝統的な企業の一例として、
豊田通商のビジネスモデル図を見つけたので、
掲載しています。

ご覧の通り、
ビジネスのプロセスが、
左から右へ一方向へ進んでいます。


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それに対して、こちらがネットワークエフェクトが効くタイプのビジネスモデルです。
リクルートホールディングスの統合報告書に、
分かりやすい図があったので、
掲載しています。

先程とは、違い、
ビジネスのプロセスが双方向になっています。

リクルートの就職活動支援サービスである、
リクナビは、
学生と企業が増える程に、
利便性が向上する、
ネットワークエフェクトを備えています。


こちらが2021年9月末の、世界時価総額ランキング、トップ10です。
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これらの企業は時価総額を伸ばし続けて、世界トップに登りつめて来ました。

マルが付いているのは、
現在、収益の柱として、
ネットワークエフェクトが効くビジネスを行っている企業です。

サンカクは間接的にネットワークエフェクトの恩恵を受けて、
株価が付いている企業です。

バツはネットワークエフェクトは関係ない、
規模の経済型のビジネスモデルの企業です。



次が、製品サービスの具体例です。


画像9世界時価総額、上位10社中、8社がネットワークエフェクトの効く、
ビジネスモデルを採用しているのです。


これらの事業における、利便性向上に必要なKPI

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App Storeは、アプリ開発者とユーザー数を伸ばすことが重要になります。

WindowsOSやOfficeは、それを搭載する、PCの数。

You Tubeは動画投稿者と視聴者、広告出稿企業数。

AmazonマーケットプレイスはAmazon以外の、第三者の販売者とそれを買う消費者

フェイスブックは、ユーザーと広告出稿企業数

テスラは将来的に期待される、
車と太陽光発電システムを繋いだ、
仮想発電所事業に参入することを想定されているので、
それらの販売数を今のうちに伸ばしておくのが重要です。

バークシャー・ハサウェイは投資会社であり、
アップルの株を保有する。
という形で、ネットワークエフェクトの恩恵を受けており、
アップルとKPIは同じです。

最後に、テンセントは、
チャットやQR決済サービスにおける、
ユーザー数やサービスに契約している、企業数が重要です。


これらの企業は全て、
ユーザーや取引関係にある、企業の数が増加することが、
製品・サービスの利便性に直結します。

ネットワークエフェクトという概念の理解を、
少しでも深めて頂けたら、幸いです。




それでは最後にまとめです。


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ネットワークエフェクトとは
製品やサービスの利用者が増える程、利便性が増す効果のことを指します。

例えば、
電話
You Tube
楽天経済圏
の様なものがあげられます。

皆さんが投資する時にも、
この知識を役立てて頂けると幸いです。


オススメできる文献です。
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■1:参入障壁を生み出す「13種類のネットワーク効果」
https://hiromaeda.com/2018/02/04/network_effects/

■2:プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか
https://www.amazon.co.jp/dp/4862762492/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_5K4YJPC2D7K89TX58Z9P

■3:プラットフォーム・レボリューション PLATFORM REVOLUTION 未知の巨大なライバルとの競争に勝つために
https://www.amazon.co.jp/dp/4478100039/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_08654TQFXYBYQP5X3M4R

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