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RUU

もう10年くらいになるのかな。

少し前に一緒に住んでいた友達がいた。

その子は夜型で。

朝突然パソコン持って私を起こして、

「この子どう思う?お迎えしたいと思うの!」と、

急遽レンタカーをして千葉まで迎えに行った。

勢いと思いきや、迎えるための準備をたくさんしてた。


そこから、

一緒にお留守番もしたし、

さみしいときには甘えさせてくれた。

気がつくと膝にのぼってきて、

いつもくんくん鳴きながら顔中なめてくる、

本当にやさしくて、甘えんぼで、控えめな子だった。


別々に暮らすようになって、

久しぶりに会っても覚えててくれて。

変わらずに顔中なめてきてくれた。

横になれば腕を枕にして眠るし、

その子の家に泊まれば朝起きたら私の布団の中にいたりもした。


病気もしたのに、

16年。本当に頑張ってくれたんだね。

ありがとう。


向こうではきっと、ちっぷがはりきってお迎えに来てて、

その先ではちょこがのんびりしているはずだから、

先にいるちょこちっぷにいろいろ教えてもらってね。


そして。

きっと今さみしくて仕方ないあの子を、

どうか見守っててあげてね。

あなたのことを、誰よりも愛してたあの子を。


コロナがなければ、

具合が悪いと聞いてすぐに会いに行ってたのに。

くやしい。


でも。

心配しないでね。

あの子のことも、きっとだいじょうぶになるように、

あたしもまた、支えていくからね。


長い間、

一生懸命生きてくれて、

笑顔をくれて、

あの子を支えてくれて。

本当にありがとう。

忘れないよ。


5/5

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