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天才とは生まれつきなのか?


数年前、クラシックを題材にしたアメリカドラマの撮影に参加したことがあった。リハーサルのためオーケストラの前に立った助監督さんは言った。「一度でいいからなってみたいと思う職業は、映画監督と指揮者です」と。

今回出会ったのは「ビバ・マエストロ!指揮者ドゥダメルの挑戦」。長編ドキュメンタリー映画である。

私はもうすぐ50歳。コロナ禍で仕事環境が一変したこと、人生の節目を迎えることをきっかけに「自分はこれからどう生きたいのか」を日々考え続けている。そんな中で学んだ映画脚本をきっかけにミニシアターに通うようになった。

観たい作品ではなく、行ける時間に上映している作品を鑑賞している。そのおかげで、通常なら観ることはないだろうドキュメンタリー映画の魅力を知ることができた。自分の幅が広がったようで嬉しい。

ドキュメンタリー映画であるから主演は本人。演技ではないリアルな感情がどんどん胸に突き刺さってくる。若き天才と称されるドゥダメダルだが、ふとこんな思いが浮かんだ「天才って生まれつき才能に恵まれた人なのだろうか?」って。

そんなふうに感じるほど、劇中のドゥダメダルはものすごい努力家だった。天才とは、湧き起こるパッションを最大限に爆発させ、努力を努力とも思わず一心不乱に追及できる人のことなのかな。情熱を素直に爆発させるって簡単なようで、難しいこともある。今の私のように…。

映画はドゥダメダルが指揮するオーケストラの壮大な演奏で幕を閉じる。映画だと言うことを忘れて拍手しないようにね!



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