(無料記事) Doximity ( $DOCS )決算から学ぶ、危険性の読み解き方と現在の危険性について
おはようございます、すてぃ次郎です。
今回は、Doximity決算に焦点を当てて危険性の読み解き方を解説して、現在他銘柄にも共通項があるのか?を記事にしていきます。
似たような記事が多いと感じるかもしれませんが、それは現在の相場が各セクターに及ぼしている影響があるからです。
今回は、具体的に何を見ていくのか?どうすれば読み解けるのか?を解説します。
なお、本記事は無料記事としてみます。
この様な記事は通常、月700円の定期購読者向けに沢山書いていますので良かったと思う方はこの機会にご一考ください。
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<すてぃ次郎は前回決算時に抱いていた懸念>
YoutubeLiveにご参加頂いた方はご存知と思いますが、すてぃ次郎は前回決算の時から次回のDoximity決算は危険性があるとお話をしてきました。
21:44~結論について
まず、前回決算を振り返ると
EPS予想:+0.13$ EPS結果:+0.29$
売上高予想:86.3M$ 売上高結果:97.9M$(YoY+67%)
来期ガイダンス予想:89.3M$ 来期ガイダンス結果:89-90M$(YoY+33-34%)
通年ガイダンス予想:328M$ 通年ガイダンス結果:338.9-339.9M$ (YoY+64%)
予想値との比較に関しては特に問題なし。
ここだけで判断してしまうと今回のケースは回避できません。
ポイントの一つ目は、グラフ化です。
このグラフは、企業が出したガイダンスと実際の売上高を纏めた表です。
作成意図は、
①企業が提示したガイダンスはしっかり守られているか?
②企業は自社の売上高予想をしっかり出来ているか?
③自社の売上高予想に違和感が出ていないか?
④来期ガイダンスはどの様な見方が出来るか?
といった要素で作成しています。
動画上では1分にも満たない説明しかしていませんが、作成の意図が様々あります。
ここでのポイントは、企業がどの様な気持ちで結果を出していて、ガイダンスを出しているのか?を推し量っています。
例えば、3Qの売上高は急激に上昇しています。
これは通常喜ばしい事ですが、何故急騰しているのか?考える必要があります。
単純にたまたま新規顧客が増えたならそれは良しですが、来期契約予定の顧客がずれ込んだや経理部長が自社の売上高推移を理解できていないとなれば問題です。
恐らく、この時の乖離は自社の売上高推移やCovid-19の反動(顧客の様子)が読み取れていなかったと思われます。
(詳細は、ポイント2で記載)
このグラフから読み取れることは、
①企業が提示したガイダンスはしっかり守られているか?
→守られている。
②企業は自社の売上高予想をしっかり出来ているか?
→怪しい。急激なガイダンスと売上高の乖離は疑念を持つ。
③自社の売上高予想に違和感が出ていないか?
→ある。来期ガイダンスが弱い点。以前の説明と乖離がある。
④来期ガイダンスはどの様な見方が出来るか?
→明らかに悪い。企業側としては出したくない数字だったが、間に合わなかった。
という事です。
これらが全て〇の場合に一定の安心感が得られます。
ポイント2も解説します。
それはカンファレンスコールでの違和感です。
カンファレンスコールとは、決算後に企業側が+αで投資家へ説明を行ったり、質疑応答に応じる場です。
元々IPO後初の決算時には、季節性は無く、成長を続けていくと言及していました。
しかし、3Qの時から急激に季節性が…と発言が出てきて驚きました。
これは何を指しているか?と言えば来期ガイダンスが悪い理由付けをしようとしている訳です。
つまり、自社の売上高推移やCovid-19の反動(顧客の様子)が読み取れていないのでは?という疑念が湧いてきます。
もしかしたら、投資家は意見変更は仕方ないよね?と思っている方がいるかもしれませんが、ビジネス的にはNGです。
我々投資家は、安全に儲けられる投資先を探している訳で売上高見通しを立てられない企業に投資をしたい人はいません。
所謂、CrowdStrikeなどは安定したガイダンスを提示してきています。
(2022/5/19時点)
それならば相対的に投資したいのは後者になります。
<Doximityの今期の結果>
先日定期購読者向けとは言え、有料で販売しているので細かい詳細は省きます。
気になる方は、動画をご覧ください。
なお、結果としては
EPS予想:+0.15$ EPS結果:+0.21$
売上高予想:90.1M$ 売上高結果:93.7M$(YoY+40%)
来期ガイダンス予想:96.8M$ 来期ガイダンス結果:88.6-89.6M$(YoY+22-23%)
通年ガイダンス予想:452.1M$ 通年ガイダンス結果:454-458M$ (YoY+32-33%)
売上高成長率大幅鈍化、ガイダンスミスとなり、悪い決算の典型例となっています。
<危険なサインとは>
ハイテクグロース銘柄は前回のDoximityの様に危険なシグナルが出ている銘柄が多いです。
現在の数字では文句が付けられない銘柄でもその傾向は出てきています。
その危険なサインを読み取る方法を紹介します。
それは、変化点を見つける事です。
例えば、先ほど記載したカンファレンスコールで今まで行っていた事と180度違う事を言い出した…などは典型例です。
また、売上高成長率が段々と下がっているなども良くある例です。
これらの変化は自分で様々な角度から毎期メモを取りながら見ていくしかありません。
要するに予想値だけを引っ張って良し悪しを判断している内は改善しません。
今からでは遅いか?と言えば、全然そんなことはありません。
過去の資料はアーカイブ化されているわけですから、HPから読み取れば良いのです。
また、もっと簡単な方法はないのか?と考える方もいるかもしれません。
しかし、ありません。
株式は情報更新を日々していくものであり、その情報こそがリスク管理やリターンに繋がります。
コツコツ見ていく事が必要です。
<すてぃ次郎の所感>
今回は、力を入れて書いたのですが既に定期購読者の方々にはある程度ご理解して頂いている事項と思いますので一般公開にしてみました。
次の記事より定期購読者向けに様々な観点で書いていきますのでよろしくお願いします。
また、この機会に株式への向き合い方やどうしたら少し先が見えるのか?という事に興味を持つ方が増えてくれると嬉しいです。