かたわれどき / 歩く
冬の日の入りは早い。
17時前には陽が沈んじゃうから仕事終わりに散歩するのも一苦労。フレックスを利用して15:30に仕事を終えてそこから1時間くらい大須をぶらぶら。
大須商店街はいろんな店が入っていて目で楽しめるのがいい。ただ人が多いからカメラを構えて撮影するのはできるだけ避けてる。そういう意味では大須商店街周辺の街並みの方が面白いのかもしれない。
ボクの仕事は、ちょっとだけ考えることが多い仕事。事務処理や打ち合わせもそれなりにあるけど、一番大切なのは「考えること」だと思ってる。
他者が勝手に予定を入れないように、チャットが飛んでこないように、ボクは架空の打ち合わせをスケジューラに登録して一人でこっそりと考える。
以前の職場じゃ、建築設計PMをしてたから人と会話するのが仕事だったから、話し相手が変わることで気持ちを切り替えることができたけど、今は意識して頭を切り替える必要があるんだよね。
そんな時、ボクは目的もなく街を歩く。
GRだけ手に持って。
撮るのは印象的なものでなくてもいい。ただ目について、面白いなって少しでも思ったものに向けてシャッターを切る。
それは SNS映えもしないけど、ボクの心を切り替えてくる所作になってる。
そして多分、そんなことの積み重ねが、ボクという経験と時間を作って、ボクという人間が出来上がっていく。
無意識の中で考えていることが、この後のボクを作っていくことになるんだけど、「考えること」を仕事にしているボクがそうやって出来上がっていくのはちょっと面白いな、とか思ったり。
ちょうどかたわれどき。外を見るといい感じの雲が浮かんでる。
窓を開けて、なんとなく手元にあったカメラでボクはシャッターを切る。冷えた街の空気はボクをさっきの散歩時間へ連れて行ってくれる。
ふと思った、アルミサッシ枠も入れて撮りたいなって気持ち。網戸がモアレになってても気にしない。
そんな風に細かいことを気にしないニュートラルな状態の時間がボクには必要なんだと思う。
そしてそうやっているうちに、ボクの今日は終わっていく。
12時間後にはまた朝がやってくる。
ボクはまたかたわれどきに惹かれるように外へ飛び出していく。
ボクは考える。
ボクはシャッターを切る。
そうやってボクが作られていく。
X100Vが嘘みたいな価格で売られてる。富士フイルムももう少しちゃんと考えて欲しいよね。シルバーはもっと安く売ってるからチェックしてみてね。
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