さよならJune
光は、重力に従うわけでも逆らうわけわけでもなく、霧のようにただそこに漂ってる。
空気は、痛みを伴うわけでもなく、でも快適なわけでもなく、蒸しタオルを押し付けられているような、耐えがたい蒸し暑さを伴ってる。
飲食店や電車は、蒸し暑さを体感しながらもまだ夏じゃない暦上の位置付けを守ってエアコンは動いていない。
ワタシはそんな6月が嫌いだった。
大好きなあの人、もう会うことができないあの人の誕生日だった6月。
一年が11ヶ月になればいいとさえ思ってた。
存在を消したいと思うほど避けていた6月。ごめんなさい。
本当に悲しい時は『悲しい』と心が思う前に涙腺が勝手に反応するように、静かにやさしく流れていく雨。
シャワーを浴びた後のあの人のように、艶やかにそして色っぽく立ちすくんでいる草花。
あんなに嫌いだった6月。今年のワタシは何かを乗り越えたのかな?
これまで以上に外へ飛び出していた6月のワタシ。
昔嫌いだった、新たに好きになった6月が終わる。次に会えるのは365日後。
さよなら June、こんにちはJuly。
6月の雨はワタシの涙。
涙を振り払って明日へすすむワタシ。
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