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ノート(意味深)の話
ネットブック全盛期とかいう時代
今のキッズは知らないかもしれない。スマホが普及し始めるちょっと前に、ネットブックと呼ばれる超小型ノートPCが一斉を風靡した時代がありました。
当時はネットといえばパソコンで閲覧する時代であり、老若男女がまだ一様にガラケーを使っていた時代。とある科学の超電磁砲の御坂美琴ちゃんもゲコタくん仕様のガラケーですからね。作品が描かれたリアルな時代背景を色濃く表しています。
そんなわけで、スマホが現れる直前まではこのネットブックがアホみたいに売れた時代がありました。軽量でブラウザさえ動けば良いという大衆のニーズに応えるように、EeePCなる格安ネットブックが世を騒がせていた時代。まーこの手の超小型PCのジャンルはSONYのVAIOが先駆けだったんですが、VAIOは高級志向でアホみたいに価格が高かった(恐らく26万位してた)為、そこに3万やそこらで殴り込みをかけたアヌースのEeePCは飛ぶように売れました。
しかしパソコン業界は安かろう悪かろうの世界。最初期のネットブックに積まれた低電圧モバイル用CeleronやらATOMプロセッサは、2世代前程度の性能しかなく、あっという間に使い物にならないゴミへと変貌。iPhoneを筆頭としたスマートフォンの台頭により、一気に市場から姿を消す事になったのでした。
ネットブック終焉期に現れた怪モデル
そんな中現れたのが、今回紹介する私の前の主力機にして、ネットブック戦国時代の末期に燦然と現れた怪奇CPU、ATOM330を搭載したドスパラのPRIME note CresionNAである。
エルミタ@ドスパラ、NVIDIA ION採用ノートパソコン「Prime Note Cresion NA」発売開始 / https://www.gdm.or.jp/archive/pressrelease/200906/090615_02.html
今でも調べると割と当時の紹介記事が出てくるのだが、2009年の発売らしいから今から13年前のパソコンという事になる。
古いなぁ!
当時私も布団に寝転がってパンツレスリングが鑑賞できるネットブックっぽい物が欲しかったは欲しかった事もあり、あれこれ検討はしたものの、どれもクソスペックだし、全体的にネットブック市場が既に凋落の兆しは見え始めていたので、今ひとつ踏み出せないでいた。
しかしこのネットブック戦乱末期に発売されたPrime Note Cresion NAはネットブックと呼ぶにはややデカい12.1型サイズながら、DVD-RWドライブやSDカードスロット、無線LAN機能を有した2コア4スレッドCPUのWindows7搭載小型ノートブックであり、その汎用性の高さからついつい購入を決定。
ドスパラ商品故に初期不良品を掴まされて返品交換するなど、紆余曲折はあったものの、そこから6年あまり公私共に主力機として活躍する事となる。
当時としては抜群の総合性能
![](https://assets.st-note.com/img/1642441494186-XA7cCukTk6.jpg?width=1200)
語るよりも見た方が早いので画像を載せるが、このATOM330ってプロセッサは元々ATOM230というシングルコアのネットブック用プロセッサを無理矢理2機合体させ、2コア4スレッドという代物にしたというキメラCPUであった。
しかし当時このサイズのネットブックは殆どがシングルコアのCPUを積んでいたので、低電圧マルチコアのATOM330は非常に魅力的なCPUだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1642441905244-Xjvzy0hPRp.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1642442049473-MxrziKzBRx.jpg?width=1200)
また、当時のネットブック最大の欠点だったグラフィック性能もnvidia製のGPUを内蔵したIONプラットフォームの採用により、他の製品を圧倒する性能を有していた。
欠点はバッテリーと重さ
しかしこのCresion NA、唯一の欠点はバッテリーであった。外付けのクソデカバッテリーの割にバッテリー稼働では僅か4時間程度しか持たない。
![](https://assets.st-note.com/img/1642459065658-XSQifuQgzt.jpg?width=1200)
また、12.1型と面積としてはまぁまぁコンパクトサイズではあったものの、元の基盤の厚みや光学ドライブを搭載した事から、今の1kgを割るような薄型軽量ノートパソコンと比べるとかなり重い端末(1.92kg)になってしまっているのは間違いなく、これをネットブックと呼ぶのは流石に気が引ける所ではある。
今でも使える性能
ただ、Windows7は動作も軽くて有能なOSですし、メモリも4ギガと今でもギリ通用する最低ラインのスペックがあります。先日アイリスオーヤマの廉価PCが界隈をざわつかせましたが、クソ重いWindows11をあのスペックで動かすのはマジで酷。時代には時代にあったOSってのがあるんですねぇ。
「アイリスオーヤマ初のノートPC」超低スペックなのに売れ続けるワケ « 日刊SPA! / https://nikkan-spa.jp/1751142
Wi-Fiの規格が古かったりセキュリティ面で穴があるため、諸々補強は必要しないと現在のネット環境にはキツいでしょうが、メールやポータルサイトの閲覧位なら問題はない性能があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1642463804039-f9z7VBmJBY.jpg?width=1200)
DVDプレイヤーとしても使えるし、私は当時このパソコンでペイントツールSAIを使って絵も描いていました。Wi-Fiの受信機能が貧弱だったり、色々粗はありましたが、13年前のパソコンにしては本当に有能な端末でしたね。
次回はまた一風変わったノートパソコンを紹介します。