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FX戦士くるみちゃんとお金の話

Amazonのセールで電子書籍版買いました。

先日、AmazonのKindleセールやってたので一気買いをして読みました。そもそもFXとは何か?その辺は漫画本編読んでね、って話ですが、要するに為替を介した半丁博打です。

みんなも漫画を読んでFXを勉強しよう!(暗黒微笑)

本作は主人公のくるみちゃん他、同世代の女子大生達がなんやかんやでFXトレードを開始してゆき、一人ずつ地獄に堕ちていく物語。

寝ている間に億万長者になる事もあれば、高額債務者になって破滅する事もありうるのがFX

身の丈に合わないハイレバレッジの取引にのめり込んでいくくるみちゃんの姿に、背筋が凍る感覚を覚えた人もいいのではなかろうか。

身の丈に合わない金を持った時、人間の金銭感覚は壊れる。

FX売買は金融商品ではありますが、それは投資ではなく投機と言ったほうが正しいかもしれません。設備投資という言葉があるように、投資は事業なり業績なりが、ある程度成長するのを見越してお金を投入する事を指しますが、FXは為替による売買ですので、成長を期待してどうこうという代物ではありません。通貨は多数の国々の経済状況によって上がったり下がったりしますから、そもそもお金は投機の対象ではあっても、投資の対象ではないのです。

身の丈に合わないお金を手にした時、人は簡単に壊れる。

くるみちゃんに限らず、現実のFX界隈では一時的に大金を手にして破滅した人が割といます。具体的な話は後で書きますが、まずは人には身の丈に合った懐事情というものがある、というお話について書きます。

身の丈に合わない現金に恐怖した話。

卒業試験を控えた晩秋の頃、そろそろ雪が降るか降らないかという時期だったと思いますが、卒試の勉強でストレスマックスだった私は、とあるパチ屋で生活をかけた大勝負をしていた。

忘れもしない、初代必殺仕事人である。

当時、大学生の身としては、家賃など諸経費を差っ引いて月に使える金は約3万円が限度。その3万円で生活をかけた大勝負に出たのである。

で、その命の灯である3万円が尽きかけた頃、約25000円がパッキーカードに変化したところで、奇跡の大逆転が発生。10連チャン以上して、実利で8万円ちょっと勝ってしまった。種銭を合わせて財布には約11万円。身体が震えた。

帰りに運転していた車の中で、やばい、このまま運転中に警察に捕まるんじゃねーの?とか、事故でも起こして今日の利益が消える?あるいは運を使い果たして、卒業試験で失敗してしまうのではないか?という恐怖が、頭の中をグルグルと渦巻いていた。当時学生だった自分に、瞬時に手に入った10万を超える現金は、明らかに身の丈に合わなかった。それ故に、当時の自分はその大金に恐怖したのである。

我ながら、小物だなと思う。だが、それでいいんです。

小物だからこそ生存できる世界もある事を、やす子ちゃんは教えてくれる。

その為、手に入った8万円はその日のうちに6万円を使用してプレステ2とゲームキューブに変換し、ゼルダの伝説・風のタクトの発売を待って試験勉強の合間の息抜きとした。運を使い果たしたという恐怖からか、その日以降は外に出る事がほぼ無くなり、自宅で勉強に励む日々が続いた・・・。おかげで卒試もそのあとの国試も躓く事なくクリア。今思うと、このパチンコによる恐怖心が、当時の自分には良い意味での学び(経験)になったのだと思う。

なお、当時の世間では今も伝説に語られる一撃100万円も夢ではなかったパチスロ「ミリオンゴッド」が大流行しており、バブル崩壊後の不景気の最中だった事もあってか、これに脳を焼かれて破滅した者は割といた模様。

大学の同期生にもミリオンゴッドで脳を焼かれ、1回目の卒試で落ちた奴もいました。(元々頭は良かったので、2回目でクリアしてた)本人曰く、ピーク時で80万位は稼いでいたのではないかと。

一撃100万円も夢じゃなかったとか。(自分は金がなくて打てなかった)

なお、私の負けパチエピソードとしては、CRぱちんこRio2 -Rainbow Road-に7万突っ込んで潜伏確変引いて駆け抜け、怒りで手が震える位悶えた時くらいですかね・・・。

ドエロい身体で誘惑してきやがって・・・こいつぁどうしようもない悪女だよ!

マリンちゃんを抑えて、今も自分の中でわからせたいパチメスNo.1である。

2000年代後半に入って起きたFXブームとリーマンショック

パチンコ・パチスロ界隈は前述のミリオンゴッド以降、初代北斗の拳などの名機も産み出しつつも次第に警察の目は厳しくなり、急速に規制が強くなった。そして2000年代後半には5号機の登場で冬の時代が幕を開ける事となる。その一方で勃興したのが、このFX投資ブームである。

当時の自分は金のない若手社会人だったので、一切関知せず。
というか、むしろ触ってなくて運が良かったのかもしれない。

第1話で、くるみちゃんのお母さんはこれにより2000万円を溶かす事となる訳だが、FXは負けて破産するがいる一方で、巨額の富を得た人もいたわけである。インターネットの普及も相まって、失敗談と同時に成功談も数多く目耳にする機会が増え、当時はだれもが聞いたであろう村上ファンドの報道もあってか、投資という存在が一気に身近になった時代でもあった。

スイスフランショックで焼却された人々、今も語り継がれるモーモーミルク界の伝説

現在進行形でくるみちゃんが焼却されてるスイスフランショック

私はFXをやった事がないのですが、リーマンショック以降も界隈ではこのFXブームは秘かに続いていた。このスイスフランショックが当時ネット界隈を騒がせていた事は記憶している。金融取引なんか一切してないのに、わざわざヤフーファイナンスのランキングを見に行ったりもしており、そこの上位にモーモーミルク界の名前が上がっていたのも観測していました。

主婦であると噂された彼女(?)の名前は伝説化しており、脳を焼かれたとしか思えないその投資スタイルに、数多くのFX戦士達が戦慄した模様。

怖すぎる
スイスフランショック時のモーモーミルク界氏の動向まとめ
ちなみに、この後もギリシャショック時に微復活したそうだが、結局敗北して退場。
そのあとは本当に消息不明となった模様。

連載中のFX戦士くるみちゃんは現在進行形でこのスイスフランに焼かれている最中なのですが、この狂人じみたモーモーミルク界氏のような人物がいなければ、この漫画は存在しえなかったのかもしれない。

令和キッズのクレカ破産が増えてるんだとか

成人年齢の引き下げによって10代のクレカ破産案件が急増

この案件見てるとなんかこう・・・要するにクレジットカードの仕組みすら理解してないのに自分名義でクレカを持って使ってるという事なので、芽吹きちゃんすらかわいく見えてくる闇を感じるところである。

市場に刈り取られる初心者として宿命づけられた芽吹きちゃん。

先に書いたように、身の丈にあったお金を知らないキッズ達が、いきなりクレカを持つ事で金銭感覚をぶっ壊されてるというのが実態のような気もする。

まとめに入りますが、人には身の丈に合ったお金というものがあります。新宿界隈の立ちんぼがよく話題に上がる昨今ですが、彼女らもまた金銭感覚がぶっ壊れた者の末路であったりします。複数の性病を移され、多重債務者となり、産まれてくる子供にも貧困と病気を残してしまう。

FX戦士くるみちゃんは金融教育としては非常に分かりやすい教材でもありますが、オッサン達の培ってきたパチンコ・パチスロ経験からも見えるように、お金というものは多角的な視点でその特性を理解しておく必要があります。よく分からない内は、信用できる人の下で堅実な運用をするように心がけたいものですね。

こうならないために、みんなも「FX戦士くるみちゃん」を読もう!(鬼畜)


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