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国内ゲーミングノートパソコン市場が緑の軍勢に支配されている件

国内市場では現在2機種しかない赤の戦士

価格ドットコムで調査したところ、現在内蔵グラフィックスとしてRadeonを搭載しているゲーミングノートパソコンは、RX7600Sを搭載したASUSのTUF Gaming A16 Advantage Editionと、RX6700Sを搭載した同じくASUSのROG Zephyrus G14 GA402RJの2機種のみらしい。

Ryzen内蔵のAPUモバイル機種は780M〜760Mまで幅広く多様なアイテムが用意されているのだが、ちゃんとしたビデオカードとしてのRadeonを積んだ機種は現在この2機種しかないようだ

つまり、ゲーミングノートパソコンというジャンルに於いては99%緑の軍勢=GeForceの独壇場となっており、新型ではRTX4050〜RTX4070搭載機のモデルが売れ筋となっているらしい。

Radeon系のゲーミングノートPCは現在この2機種のみ

フルスペック製品に弱い赤軍

先日記事にした通り、国内唯一のRX7900M搭載機だったDELLのAlienware M18が終売してしまった為、国内で入手できるモバイル系Radeonの最高峰PCはTUF Gaming A16 Advantage Editionのみとなってしまった。

とはいえAlienware M18はCPU&GPU共に爆熱故に色々不具合を抱えた機種でもあった為、日本市場にはそもそもそぐわない製品であった。

AMDは優秀な内蔵グラフィックスを搭載したRyzenに代表化されるように、小さくて、低電圧で、そこそこ優秀な性能を持った製品の開発は得意であるが、これまでも散々検証したRX7900XTXからも判るように、フルスペック製品の安定性が著しく欠ける傾向がある。

このジャンルではAMDのRDNA3アーキテクチャよりもNVIDIAのAda Lovelaceアーキテクチャの方が明らかに優秀で、ワッパに優れたRTX40シリーズはモバイル用で特に輝く製品となっているようだ。

7600Sと6700Sの性能は如何ほどか?

さて、緑のグラボが強くて安定性が高いのはまぁ大体分かってはいるが、市場に残された2人の赤の戦士は一体どれくらいの性能なのだろうか?

どうやら世代差分、7600Sが強いみたいであるが…

7600Sと6700Sとでは世代差分程7600Sが強いようであるが、7600SとRTX4060 laptopを比較したら、やはりRTX4060の方がワッパも基本性能も微妙に高いみたいなんすよねぇ。

一概にこの通りとは断言できないが…

こうなるとやはりゲーミングノートパソコンというジャンルに於いては緑の軍勢が圧倒するというもの。赤軍は小さくて強い製品を作るのは上手いが、省電力化と効率化の面で緑軍に劣ると言わざるを得ない。

効率化の鍵はメモリバス幅が握るが…?

ただ、デスクトップのグラボ界隈ではぶっちゃけRTX4060はあまり良い選択肢とは言えない。キャッシュを増やしてヒット率を上げた代わりに128bitに絞ったメモリバス幅が足を引っ張り、WQHD以上の高解像度になると一気に性能が伸びなくなるからである。あくまでフルHD用のグラボなので割り切ったといえば割り切った選択肢なんだろうが、用途の幅が狭まってしまうのはなぁ。

そう考えると、やはりAda Lovelace世代のGPUはモニタが固定されてるモバイルでこそ光るグラボなのかもしれない。

赤軍はワッパは悪いがコスパは良い

税込み15万なら地味に安くね?

基本的性能ではRTX4060に劣るRX7600Sであるが、赤軍にはAFMFという神技術がある為、ぶっちゃけ(動く)ゲーム性能の総合力はそう負けてないと思うんすよね。Radeonはたまに相性の悪いゲーム(ソフトウェア)が(割と)あるので、その辺に目をつぶれば、TUF Gaming A16の税込み15万という価格は確かに魅力的ではある。

というか、今のゲーミングノートパソコン市場はシェアの99%が緑の軍勢なので、選ぶ側もあんまり面白みが無いんですよね。どのメーカーも積んでるGPUが同じなので、結局価格だけ見て決めるしか無くなる。

消費者はより幅広い選択肢を求めている訳で、ワッパこそRTX4060より悪いが、コスパは意外に悪くない赤の戦士RX7600S搭載機、逆張りが好きな理系大学生辺りには、案外刺さるのではなかろうか?

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