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第3回 Matomo導入手順(プラットフォーム編)

【登場人物】

IT営業アシスタント。上司にネットでの製品PRを命じられ、ウェブサイトを作ることになった。ただ、でき上がったサイトをどう運営していけばいいかわからず悩んでいる。

元SE。今はアクセス解析ツールの営業。
Webマーケティングについてお客様に日々説明をしている。

アクセス解析の技術者。
アクセス解析の重鎮、生き字引、サポートの鬼。
アクセス解析でわからないことがあれば何なりと。


今回は、AWSでサーバーを作ってみようか。

AWSでサーバー構築など、今まで経験がないのですが、簡単に出来るものでしょうか。

ここからは情報システム部などの技術者に見てもらい、サーバー構築をお願いする方が早いと思います。

分かりました。情報システム部にお願いしてみます。

ここからは、AWSのサーバー構築などの基礎知識がある前提で、手順を説明するね。
AWSコンソールにログインして、EC2というサービスを選択する。
EC2はクラウドサーバーを管理構築するためのサービスだね。

「インスタンスを起動」ボタンを押すと、いくつか選択肢が出てくるのでそれを決めていきますよ。
最初にインスタンスの基本情報を決めます。今回は以下のようにしましょう。

  • Amazonマシンイメージ(AMI):Amazon Linux 2023

  • アーキテクチャ:64ビット(Arm)

  • インスタンスタイプ:t4g.micro

続いて、ログインのための鍵ファイル(キーペア)を作成します。

  • キーペア:新しいキーペアの作成

ここで新しいキーペアを作ってダウンロードしておかないと、サーバーにアクセスできなくなってしまうので要注意だよ。
その次はサーバーをインターネットに公開するか、特定の場所からだけアクセスできるようにするかといったネットワークセキュリティの設定をします。
今回のケースでは、Matomoサーバーは自社からだけ見えればいいので、以下のようにします。

  • セキュリティグループ:新規作成

  • インバウンド:全てのトラフィック:自分のIP

「自分のIP」というのは、今AWSにアクセスしているグローバルIPアドレスのことだね。
社内から操作しているから、このアドレスは会社のプロキシサーバーのアドレスということになる。
だから、社内からならどのPCを使ってもアクセスできるという意味になるね。
最後に、サーバーに接続するストレージについて設定します。

  • ストレージ:30GB:GP3

ストレージ容量は、まずは30GB程度で大丈夫。もしデータが増えていって足りなくなっても後から追加できるからね。ストレージタイプはgp3にしておけば間違いない。以前はgp2が主流だったけど、gp3の方が早いし、金額的にも少し安いからね。
最後に「インスタンスを起動」ボタンを押せば、仮想サーバーが動き出す。
しばらく待てば、このサーバーにアクセスできるようになるよ。

※AWSを利用したサーバーの構築では、セキュリティHUBなどを使って常に脆弱性情報などに気を遣う必要があります。しかし本連載ではそちらの設定は行いません。ご了承ください。

仮想サーバーが動き出したら、今度はサーバーにログインして操作ができるようにしよう。

サーバー上での作業はSSH接続できるアプリを使うよ。
代表的なのはTeraterm。
EC2のコンソールで確認できるサーバーのパブリックIPを接続先ホストに設定してOKを押す。すると、1回目は警告画面が出るのでこれもOKを押す。


ユーザー名には「ec2-user」を入力して、認証方式に「RSA/DSA/ECDSA/ED25519鍵を使う」を選択するよ。そうしたら秘密鍵を[…]ボタンから開いたダイアログで先ほどダウンロードしたプライベートキーのファイルを選択して開く。
元の画面に戻るから「OK」ボタンを押そう。

これで、さっき作ったサーバーに接続できました。
今見えているのがターミナルと呼ばれる画面だよ。

では、次回はこのターミナル画面を使って、インストールを進めていくね。

はい!引き続きよろしくお願いいたします。


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