くれいじーピッグ
クレイジーな豚は空を飛ぼうと決意した。
周りの豚は彼をバカにするか、死んじゃうからやめたほうがいいと真剣に止めた。クレイジーな豚はどちらにも耳を貸さず、ゴミおきばを漁りだした。
空を飛ぶのになんでゴミを漁るんだと、周りの豚は彼をバカにするか、ゴミなんて汚いから触らないほうがいいと心配したが、彼はどちらにも耳を貸さなかった。
ごみ捨て場から鉄を拾ってきたクレイジーな豚は、何やら急に化学の勉強を始めた。周りの豚は気でも狂ったかと彼をバカにするか、思い直して学者を目指すのねと安堵の声をあげたが、彼はどちらにも耳を貸さなかった。
1年が経って2年が経った。クレイジーな豚はいまだに空を飛ぼうとしていた。もはや周りの豚は彼のことなどどうでもよくなっていた。
10年が経ったある日、ごみ捨て場からクレイジーな豚が空へ飛んだ。水素爆発を利用したロケットで、彼は上空10000mへ一瞬のうちに跳ね上がった。クレイジーな豚は「ブフォー」と大声で笑いながら10000m上空でロケットもろとも爆発した。
周囲の豚はこう言った。
「あいつはぶっトンでやがる。」
end.
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