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週刊日記:年末年始の特番を観られる日を夢見て

◆特番
昨年末から今年にかけて、僕はなるべく世間や社会を感じないように過ごした。世の中が年末年始ムードに沸いている様子を見たり、街中で和気あいあいとした家族連れを見たりすると、あまりの疎外感に気が狂ってしまいそうだから。

年末年始の特番、昔は好きだった。最近のTVは面白くないとか、芸能人にも興味ないとか、そんな理由はどうだっていい。幼い頃から流行りの音楽や芸能人には疎かったし、バラエティ番組もドラマもほとんど観ていない。当時から、僕にとってTVはアニメを観るための箱だった。

それでも、やっぱり年末年始の特番にはどこか惹かれるものがあった。特別だったんだ。恐らくそれは、親戚や家族と正月料理を囲みながら、ワイワイガヤガヤと年末年始を過ごしたからだ。おせち作りを手伝ったり、年賀状が届くのを心待ちにしたり、お年玉の入ったポチ袋を手に福袋を買いに行ったり。その傍ら、家の茶の間では常に特番が流れていた。自分の身の回りを囲む年末年始ムードと、TV画面の向こうで広がる特番のムードは地続きだった。この一体感が好きだったのでしょう。

今も昔も、特番の雰囲気はさして変わらない。けれど、僕はいつの間にかすっかり孤独になった。妹姉も県外に散り、親戚の集まりもない、共に過ごす恋人や妻もいない。独り自室にこもる僕とTV特番は、もはや地続きではない。あの賑やかなお祭りムードは僕に相応しくない。

けれど、結局は現状を心地良く思っている自分もいるのでしょうね。本当に孤独から脱したいのであれば、何かしら行動に移しているはずですから。誰に宛てるでもなく、毎日文章を書いていることが、その「行動」に当たるのかもしれませんけど。

◆被災地訪問
今年の元日で、能登半島地震から1年が経った。僕の住む地域は大きな被害に遭いませんでしたが、急いで近くの高台へ避難するくらいの状況ではあった。

その後、被災地にはボランティア団体がやって来たり、著名人が寄付をしてくれたり、数多くの復興支援が行われた。僕と直接的な関係はないけれど、その手のニュースを見た時は、石川県民として素直に嬉しい。心が温まる。

しかし、地震から半年も経つと全国ニュースでの報道も落ち着き、その他のセンセーショナルな話題が世の中を席巻する。それでも、地元のローカルニュースでは毎日のように被災地が取り上げられる。そして、全国報道はされなくとも、何人もの著名人が被災地を訪れてエールを送っているのです。

これはすごいことだ。言い方は悪いけれど、著名人が被災地を訪れるリスクは相当にデカいのではないか。言葉選びは普段以上に注意しなければならないし、一歩間違えれば大炎上してしまう。それでも被災地を訪問してくれる彼・彼女らに、僕は県民として敬意と感謝を示したい。一日も早い復旧、復興を願って。

2025年1月第一週。
お疲れさまでした。ではまた来週。

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