第94号『ヨコオタロウ氏が予言できた理由』
週刊少年シチューで『チェイサーゲーム』の記事を書くの何回目だというツッコミとネタバレに関しては最終回を迎えた今、断じて受け付けませんのであしからず。
まだ読んだ事がない方は下記から2021年12月31日までは1話から最終話まで全話無料で読めますのでこの機会に是非。
連載開始時から、感想と考察と先読み展開予想と続けてきましたが最終回というのは感慨深いですね。あの最終回オチについては今これを読まれてる方も色々あるだろうなと思うので、そこについてもしっかり書いていきましょう。
おそらく来年1月に発売される最終巻の感想と考察が最後になります。
『チェイサーゲーム』の感想サイトやブログは数あれど、考察と展開予想についてはこの『週刊少年シチュー』が一番だと自負しております。むしろこの漫画のおかげで考察力と展開予想能力が飛躍的に向上したと言ってよいでしょう。
最終話、クリエイターは嘘をつく
高学歴クリエイターの参入について真顔で「要らないです」と言う龍也とそれに賛同するディレクター、こういう”お堅いテーマ”にするなら登壇者選ばないとこうなります。おそらく、こう言う人達は打ち上げ飲み会とかでする話の方が絶対に面白そう。笑ってる人達の中にミリアッシュ竹谷社長とナンバーナイン小林社長が友情出演、羨ましい。その他にもおそらくこの人かなという人居るので探してみるのも面白いかもしれません。そして物語は終幕へと向かいます。『追跡者の物語』はきっとこれからも続きますと勇希が語るコマ。空を見上げて本編はひとまず終わりとなります。王道ルートでしたね、最終回のサブタイトルは龍也と勇希がメインだと「歩くような速さで」だと予想してましたがそう来ましたか。番外編とも呼べるそっちにサブタイトル合わせるのか
そして勇希の回想コマの情報量が多い事多い事。
更木プロデューサーまだ業界で生きてた!しぶといw
そして龍也は相変わらず髭が似合ってない、いつかベジータみたく娘から「パパ、似合ってないわよ」と言われてショック受け、剃ったら良いと思います。
最初に物語が2022年に飛んだ時に龍也の指に結婚指輪があった事や、登壇者名簿の龍也の所属が株式会社ゾディアックになっていた為、以前考察でサイバーコネクトツーの次期社長は誰?とか龍也の結婚相手は誰?という考察を行いました。その時の龍也の相手は大穴でカナンと予想を書きましたが大穴来ましたね。そう、ここなんですよ、チェイサーゲームを読んでいて面白いなと思う部分。
本編感想は最終巻でがっつり書く予定のため、今回は違うベクトルでこの漫画の面白さを書いてみましょうか
伏線探しが面白いチェイサーゲーム
この漫画の面白さの一つは間違いなくこれだと思っています。何気ない会話や表情に隠した伏線をどこまで読めるか?そして、そこから考えられる展開は…、とか次回はこうなるんじゃないかとか、考察として書くことに困らないくらい。最終回後に一話から読み返すと流石にこれは気付かないだろ?ってくらい細かい伏線が張られている事もあります。
しかし、その気付きにくい伏線をしっかり拾えた場合、また違った読み方をする事が出来ます。
例を挙げると、週刊少年シチューでは「勇希が他社に移った理由」を3巻発売時の考察に書きましたがこれが見事にビンゴだった訳です。この理由が語られるのはコミックスでは最終7巻になります。
3巻の表紙になっているカナンの表情から今後心臓の病気を患う可能性についても書き、勇希が生き急いでいる理由をカナン関連と結びつけると手術費用を工面するためだと考察する事が出来ました。
そして、これは自分の考察力がある訳ではなくて、この漫画のプロットが上手いと言えます。読み込んでる人ほど”そういう伏線に気付く仕様”になっているからです。
この記事の有料部分にて、デバックルームでは語れない事の中に、本来カナンのシナリオは○○する予定だったと明かされました。やっぱり上記記事の考察部分に書いてた3巻表紙の表情に「儚さ」を感じ、そこからの最悪の展開が頭をよぎったのはある意味で正解だったようです。そのルート回避してくれて本当にありがとうという感じです。こちらの記事の裏話も読み応えありますのでチェイサーゲーム好きな方は併せて是非。
なら、伏線を全て拾えていれば最終回のオチは予測できたのか?問題。
答えはイエス
気付いていましたか?
週刊少年シチューの考察では松山社長が死んだとは書いていません。仮に死んだとして”なぜ死ぬ必要があったのか”の考察はしました。そこでの自身の考察からの先読み展開と、実際の物語の展開の差異から考えた時、気付いたからです。ああ、これは生きているかなと。
むしろ、最終回までに「生きている」と確信したからネタバレにならないようにパロディ1コマ漫画として描き「分かる人にだけ気付きました」報告ツイート。なぜそう思ったのか、それをこれから書き出します。
最終巻7巻の帯にてヨコオタロウ氏が社長の死を予言した理由もその最初の伏線にあると思っています。
それはいつ決まったのか、なぜヨコオタロウ氏は予言できたのか?
おまけ部分では松山社長が生きていると気付いたのはいつか?その答え合わせと隠された伏線について書きます。
ヨコオタロウ氏が予言できた理由
ここからは今回のメイン考察部分となります。
「ねぇ?最終回だよ?どんな終わりかたよっ!」にならって「一体どんな考察だよっ!」をやりますとも。
漫画のラストが”予想の斜め上のエンド”とか言われてるなら、その読者はそれに倣って予想の斜め上の考察を書くものです。
そして、読者が最初に気づいた伏線は2020年9月29日にありました。
当時、チェイサーゲーム本編はまだ第3部の炎上プロジェクト終盤くらいです。
ちなみにその最初の伏線はファミ通に連載していた『チェイサーゲーム』本編や解説を交えた『デバックルーム』にはありません。
何気ない松山社長のこのツイートの中にあります。
この伏線の付箋が多く貼られたチェイサーゲーム既刊の山、この伏線回収の付箋こそが一番最初のヒントです。
このヒントで「オレでなきゃ見逃しちゃうね」と『HUNTER×HUNTER』ヨークシン(幻影旅団)編で団長の手刀を見逃さなかった人顔出来た人は仲間ですね。
気付く人は”一体どこを見て”そう言っているのか?
ここに気づいたからヨコオタロウ氏も「あ、ラストで松山社長死にますね」となった可能性があります。
どういうことか、もう少し細かく解説していきます。
ちなみにこの付箋が貼られている『ジョジョの奇妙な冒険8巻』は第二部主人公であるジョセフが柱の男達と出会い、敗北し、生き残るためにベネチアで波紋の修業をするパートになります。
そして『チェイサーゲーム』第四部シナリオは主人公である龍也が就職先としてサイバーコネクトツー目指すも、就職浪人し、ゲーム業界で生きるために沖縄でクリエイターの修業をするパートになります。
歴代ジョジョの奇妙な冒険を愛読している人は思わずニヤリとしませんか
このことから、『チェイサーゲーム』という物語の骨子には『ジョジョの奇妙な冒険第2部』のオマージュが組み込まれている可能性が高いです。
となると後は想像力を働かせて、この骨子に物語をどう肉付けするかを考えてみます。
そして、骨子となっていると仮定した『ジョジョの奇妙な冒険』と『チェイサーゲーム』を改めて読み比べてみると、ある共通点があります。
どちらの漫画も”成長する主人公”と”主人公を成長させる人物”が登場します。
『ジョジョの奇妙な冒険』場合だと、前者はジョースター家、後者はツェペリ家の人間となります。
また、歴代ツェペリ家のキャラクターにも面白い共通点が二つあります。
一つ目は主人公を導き成長させる存在だという事です。時に師匠として、時にライバルとして。歴代ごとに立ち位置が微妙に違いますが役割は同じです。
そして二つ目、共通のお約束としてこのツェペリ家血筋のキャラは、物語が進み主人公が成長したあと、終盤で死にます。『ジョジョの奇妙な冒険』においては、そういう数奇な運命を持ったキャラクターなのです。
これを『チェイサーゲーム』に置き換えて考えてみます。
前者は達也達だとするなら、後者は・・・。
居ましたね、主人公である龍也達をゲームクリエイターとして成長させる為に物語に時々登場するキャラクターが。
時にライバルというか、ラスボスだろみたいな圧を放ち、厳しいながらも的を射たアドバイスをくれる師匠的存在が。
そう、松山社長です。
もう松山社長ではなくて松山社長と読んだ方が良いのかもしれない。
つまり、松山社長は『チェイサーゲーム』作中において、『ジョジョの奇妙な冒険』における立ち位置が”ツェペリ家ポジション”であるなら主人公が成長したラストで高確率で死ぬというフラグがあります。
だからこそ、ヨコオタロウ氏「ラストで松山社長は死にますね」という予言に繋がる訳です。
どうですか、中々「そうかもしれない」と思わせる面白い考察でしょう?
勘の類ではなく、これによく似た考察からの推測からの予言だったのかなと思って下記の記事を読み、答え合わせしました。
全然違うwwww、声に出して笑うぐらい違う
ただヨコオタロウ氏と自分の漫画の読み方が同じだったのは嬉しい
ここまで読んだのにそれはないだろう!と思ってしまった方、大丈夫です。
あれだけ壮大に語っておいて外すのかよ!と思ってしまった方も大丈夫です。
この予想の斜め上考察があったからこそ、読者の中では誰よりも先に最終回のあの結末を予見出来たと思っています。
最終回前に松山社長が生きていると確信した理由
ここからはおまけ考察、本来は有料記事部分なんですが『チェイサーゲーム』無料公開期間と同じだけ、無料公開しておきます。
また記事を買わなくても良いので面白い考察だなと思った場合は「スキ」を押してもらえると励みになりますのでよろしくお願いします
ふぅ、やっとネタバレ解禁という事で書けますね
そしてネタばらし、考察が違って当然、上記はヨコオタロウ氏の考察ではなく自分の考察ですからね。
最終回「クリエイターは嘘をつく」にちなんだ嘘です、少しでも多くの人の目を引くように記事タイトルに”ヨコオタロウ氏”というネームバリューを使ったのです。卑怯とは言うまいね、これで少しでも多くの人が『チェイサーゲーム』を読んでくれればよかろうなのだ
そして、おまけ考察の本題「松山社長は生きていると確信した理由」について書きましょうか
これについては『HUNTER×HUNTER』32巻のハンター会長選挙編でチードルが「一体…いつから こうなる事を予測して?」とパリストンに尋ねた会話が一番しっくりくるかなと。
「このツイートを見た時からですよ」
「ボクは松山社長を敵として信頼しています」
「その松山社長が「さすがw見逃さないね」と言ったんですよ」
「信じますよ!!決まってるじゃないですか!!!」
(パリストン張りの笑顔)
『チェイサーゲーム』という物語の骨子には『ジョジョの奇妙な冒険第2部』のオマージュが組み込まれている。4部がそうなら5部もその可能性はある。
え?漫画原作者に直接聞くのはズルい?卑怯?
何を甘い事を言っているんです?
「卑怯とは敗者が最後に吐く言葉だ」と『喧嘩稼業』でも言っています、そして『ジョジョの奇妙な冒険』8巻に『HUNTER×HUNTER』でリプを返すという少年ジャンプを読み込んでいる者同士にしか分からないよう暗号化してますので問題ありません。
そして仮に松山社長が死んだ場合のルートを想定した考察もしてありました。
もし松山社長が死ぬ必要があるとしたらこの上記考察のドナーとしての可能性を書きました。
しかし本編で、カナンはドナー探しに苦労することなくアメリカで普通に手術が終わりました。
「社長の死全てがブラフである可能性」
『呪術廻戦』の東堂かよ!と思うかもしれませんが、自分も好きな漫画を読む時は常にこういう思考状態でいたりします。
ちなみにこの思考方法、偶然ですがジャンプ本誌『呪術廻戦』で東堂が登場するより以前に週刊少年シチュー第2号で既に使っています。興味のある方は併せてどうぞ。だから『呪術廻戦』東堂の戦闘スタイル見た時は、性格も含めてこのキャラめちゃくちゃ好きだなとなりましたね。
そして奇しくも原作者である松山社長も書いていますね
そうでした、この人こういう思考回路でした。
このタフさ、上記では『チェイサーゲーム』を『ジョジョの奇妙な冒険』でいえばツェペリ家ポジションとか書いたけど訂正します。
どちらかと言えば騙しの手品とか大好きなジョセフタイプでした。
そして『チェイサーゲーム』という物語の骨子には『ジョジョの奇妙な冒険第2部』のオマージュが組み込まれている可能性、社長の死全てがブラフである可能性、松山社長はジョセフタイプという3つの考察材料が揃いました。
もうこれ考察するまでもなく、答え出てますよね
『ジョジョの奇妙な冒険』第2部作中においてこのジョセフ、強敵を前に死んだフリします。
何なら最終話において最後の戦いでジョセフは死んだと思われていて、自分の葬式をしているとも知らず葬式会場へひょっこり登場するという演出もあったりします。
死んだと思っていた主役が実は生きていて…というのは昔からある古典的な王道ルート(ある意味邪道)かな
映画『ソードフィッシュ』のジョン・トラボルタもそうだし、ゲーム『メタルギアファントムペイン』のビッグボスもそうだし、漫画は『ジョジョの奇妙な冒険』第2部をはじめ数えたらキリがないくらいあります。まぁ、何というか悪い大人は大体このエンディングになります。
そしてこの手の考察は事前に出すのはマジシャンが手品をする前に種明かしするみたいだし、手品後だと後出しジャンケンになりかねない為扱いが難しかったりします。
この伏線の気付きを誰かに話したい、けど言わずにおいて結末をみたリアクションが見たいという矛盾。後者が勝ったんですけどね。
だからせめて最終話前に考察重ねたら気づきましたのタイムスタンプとして
第3部のパロディでポンと。
どうでしたか「ねぇ?最終回だよ?どんな終わりかたよっ!」にならって書いた「一体どんな考察だよっ!」
中々楽しい考察になったんじゃないかと思います。
もしこの考察が面白かったと思った方は「スキ」をもらえるとモチベーションに繋がるのでよろしくです。
そして最後は第2部のオマージュらしくジョセフっぽく締めますか
Q.『チェイサーゲーム』最終話、この予想の斜め上エンドは想定していたのかぁー!?
当たり前だぜッ!この週刊少年シチューの考察は何から何まで計算づくだぜーッ!(本当は勘も当たったから違うけど松山社長が少しでも悔しがるならこう書いておこう!)
完
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